一般社団法人日本自動車工業会(所在地:東京都港区芝大門1丁目1−30、会長:池史彦、以下、自工会)は3月17日、2016年度(平成28年度)自動車国内需要見通しを発表した。4輪車市場を皮切りに、それら各セグメント毎の概要は以下の通り。
1.四輪車総需要の動向
1).2015年度の四輪車総需要は4,939千台・前年度比93.2%と見込まれる。
その内訳は、登録車が3,134千台・前年度比100.3%、軽四輪車が1,805千台・前年度比83.1%。登録車の販売台数は、2014年4月の消費税率引き上げに伴う駆け込み需要の反動減により低水準となった前年と同程度の販売台数にとどまる見込み。
軽四輪車の販売台数は、2015年4月の軽自動車税の増税に伴う駆け込み需要の反動減により、さらに厳しい水準となる見込み。
2).2016年度については、前年に引き続き軽自動車税の増税の影響等が残るものの、2017年4月に予定されている消費税率引き上げ前の駆け込み需要により、四輪車総需要は5,258千台・前年度比106.5%と見込まれる。
その内訳は、登録車が3,300千台・前年度比105.3%、軽四輪車が1,958千台・前年度比108.5%となっている。
2.普通・小型四輪乗用車
1).2015年度の普通・小型四輪乗用車需要は2,690千台・前年度比99.9%と、前年度を若干下回る見込み。
2).2016年度については、2017年4月に予定されている消費税率の引き上げに伴う駆け込み需要が予想されることから、2,837千台・前年度比105.5%と前年度を上回る水準が見込まれる。
3.軽四輪乗用車
1).2015年度の軽四輪乗用車需要は1,420千台・前年度比80.6%と見込まれる。
2015年4月の軽自動車税の増税により2014年度に発生した駆け込み需要の反動減により、前年度を下回ると見込まれる。
2).2016年度については、軽自動車税増税に伴う駆け込み需要の反動減の影響があるものの、2017年4月に予定されている消費税率の引き上げに伴う駆け込み需要が予想されることから、1,552千台・前年度比109.3%と前年度を上回るものと見込まれる。
4.普通トラック
1).2015年度の普通トラック需要は、170千台・前年度比101.0%と見込まれる。
底固い代替需要や、公共投資の下支えにより2014年度は前年を上回る販売台数となったが、2015年度も引き続き前年度を上回ると見込まれる。
うち大中型トラック需要は88千台・前年度比100.4%。
2).2016年度については、公共投資の下支えが徐々に減衰するものの、底堅い代替需要が需要を下支えすると予想され、全体では、175千台・前年度比102.9%と前年度を上回るものと見込まれる。
うち大中型トラック需要は90千台・前年度比102.3%。
5.小型四輪トラック
1).2015年度の小型四輪トラック需要は、260千台・前年度比103.6%と見込まれる。
底固い代替需要により、前年度を上回ると見込まれる。
2).2016年度については、引き続き底固い代替需要が需要を下支えすると予想され、274千台・前年度比105.4%と前年度を上回ると見込まれる。
6.軽四輪トラック
1).2015年度の軽四輪トラック需要は、385千台・前年度比93.4%と見込まれる。
軽自動車税増税に伴い、2014年度の後半に発生した駆け込み需要の反動減により、前年度を下回ると見込まれる。
2).2016年度については、軽自動車税増税に伴う駆け込み需要の反動減が解消することにより、406千台・前年度比105.5%と前年度を上回るものと見込まれる。
7.大型バス
1).2015年度の大型バス需要は、堅調な観光需要などによる下支えが見込まれ、5.3千台・前年度比116.4%と見込まれる。
2).2016年度については、伸びは鈍化するものの観光需要などの旅客需要が継続することにより、5.6 千台・前年度比105.7%と前年度を上回るものと見込まれる。
8.小型バス
1).2015年度の小型バス需要は、輸送需要の回復により、8.5千台・前年度比112.1%と見込まれる。
2).2016年度については、堅調な輸送需要を背景に、8.8千台・前年度比103.5%と前年度を上回るものと見込まれる。
●2016年度 (平成28年度) 自動車国内需要見通し
●2016年度 (平成28年度) 自動車需要台数推移
関連リンク
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