ジャガー、「F-PACE」が前年同期比3.5%増の世界販売を記録

ジャガー・ランドローバー、2017/18年度第1四半期の決算発表。売上高は前年同期比5%増の56億ポンド（約7,896億円）に

自社自らで英国最大の自動車メーカーであると謳うジャガー・ランドローバー（Jaguar Land Rover Automotive PLC、本社：英国・コベントリー、ＣＥＯ：ラルフ・スペッツ＜Ralf Speth＞）は、2017/18年度第1四半期（2017年4～6月）の決算を発表した。

それによると第1四半期に於ける世界販売台数は、前年同期比3.5%増の13万7,463台に到達した。

同社によるとこれは、ジャガー初のパフォーマンスSUV「F-PACE」の一連の成功に加え、「ワールド・カー・オブ・ザ・イヤー 2017」と「ウィメンズ・ワールド・カー・オブ・ザ・イヤー 2016」を受賞するなど高い評価を得たことが大きいとしている。

また実際、前年同期比 86%増を記録しており、世界販売台数をけん引した。

ランドローバーのフラッグシップモデルであるラグジュアリーSUV「RANGE ROVER」（前年同期比 14%増）や、中国市場において新しく導入したロングホイールベース仕様のダイナミック・ラグジュアリー・サルーン「XFL」（「XF」全体の販売台数は前年同期比22%増）も、顧客から堅調な需要により安定している。

前年同期比の販売台数は、中国（30%増）と北米（16%増）は増加し、欧州では横ばい。

一方、英国（14%減）では減少した。英国における販売台数減少の一因としては、2017年4月に英国で導入された車両使用税による一時的な影響がある。

結果、第1四半期の売上高は、2億4,400万ポンド（約344億400万円）増の56億ポンド（約7,896億円）となった。

税引き前利益は5億9,500万ポンド（約838億9,500万円）で、前年同期の3億9,900万ポンド（約562億5,900万円）から上昇したが、これには確定給付企業年金制度の持続性を向上させるために実施された変更に関連する4億3,700万ポンド（約616億1,700万円）のワンオフ・クレジットが含まれる。

これは、好調だった2016/17年度第4四半期に続くこの第1四半期の販売台数で見込まれた季節性と、導入および成長コストの継続によって相殺されている。

ジャガー・ランドローバーの最高経営責任者（CEO）、ラルフ・スペッツ博士は、今期の成績について「この厳しい市場環境においても、当社は引き続き、収益性を確保し持続可能な成長を目指した計画を推進しています。

ジャガー・ランドローバーにとって前例のないペースで新型モデルの開発・投入に取り組んでおり、ワールドクラスの車両を作ることに全力を注いできました。

さまざまな賞を獲得した『F-PACE』をはじめ、新しいブレード技術を採用したミッドサイズ・ラグジュアリーSUV『RANGE ROVER VELAR』や、多用途性に富んだランドローバーのフルサイズSUV新型『DISCOVERY』などは、おかげさまでお客様から好意的な反響を得ています。

さらに、今後投入を予定しているコンパクト・パフォーマンスSUV『E-PACE』、ダイナミック・ラグジュアリー・サルーン『XF』にさらなる実用性を追加した『XF SPORTBRAKE』、ジャガー初のエレクトリック・パフォーマンスSUV『I-PACE』は、当社のラインアップを確実に強化し、さらに多くの新しいお客様を魅了するでしょう」と述べている。

ちなみに2017/18年度、ジャガー・ランドローバーでは新型モデルの投入、革新技術の獲得、車両の生産能力の向上のために40億ポンド（約5,640億円）超を投資を予定している。

年間40億ポンド（約5,640億円）の投資は、スロバキアの新工場建設への投資や、ランドローバーの新型「DISCOVERY」、「RANGE ROVER VELAR」、ジャガーの「XF SPORTBRAKE」などの最新モデルや、今後発売予定のジャガーの新しいコンパクト・パフォーマンスSUV「E-PACE」などに関連した費用が含まれる。