ポルシェ、自動車搭載用としては世界初のブレイデッドカーボンホイールをリリース


ポルシェAG(本社:ドイツ、シュトゥットガルト 社長:オリバー・ブルーメ)は、自動車メーカーとして世界で初めてブレイデッドカーボンファイバー製の軽量ホイールの一般提供を開始する。

このホイールは、ポルシェ911ターボSエクスクルーシブシリーズのオプションとして用意されるもの。

クリアラッカーの保護層下には、ブラックが特徴的なハイテク素材のカーボンを確認することができる。このホイールは、標準のアロイホイールより約8.5kg軽量(20%の軽量化に相当)である上、強度は20%アップを果たした。

ばね下重量の削減によって、ロードホールディング性能がさらに改善され、前後G/横Gともに完璧に受け止める。

回転質量が小さいことから、加速とブレーキングはどちらも鋭さに磨きが掛かった。この結果、ドライビングダイナミクスとドライビングプレジャーが向上すると云う。

炭素繊維強化プラスチック(CFRP)製のホイールは、基本的に2つのコンポーネントで構成される。

まずホイールセンターはカーボンファイバーのファブリック製で、製造にあたっては200以上のコンポーネントを切り出し、組み立てる作業が行われる。

そしてもうひとつのコンポーネントはブレイデッドカーボンファイバー製のリムベースで、こちらは現在世界最大の大きさを誇る、約9m径のカーボンファイバーを網組む(ブレイディング)専用マシンによって製造される。

その後、ホイールセンターがリムベースに編み込まれる。

組み立てられたホイールは樹脂を含浸して高圧高温で硬化準備処理が施され、完成に至ったホイールは、高温で硬化された後、長時間かけて冷却処理される。

センターロックが完成したホイールに挿入されると、ホイールはクリアラッカーによって保護されるという行程を経て完成に至る。

ポルシェは、世界の自動車業界の中で、極めて複雑なこのテクノロジーを初めて採用した。

ブレイディングテクノロジーは、カーボンファイバーファブリックをプレ含浸させる従来の製造方法を上回る重要なメリットをもたらす。

それは、この製造技術によってカーボンの材料構造はさらに密度が高くコンパクトになり、剛性がアップするということである。

材料をより効率的に使用できることから無駄も減る。新しいカーボンホイールは、合計18kgのカーボンファイバー、すなわち8m2のカーボンファブリックで製造される。

具体的に製品のリリースルート上に乗るのは、2018年の初頭から、新しいカーボンホイール(フロント9 J x 20、リア11.5 J x 20)が911ターボSエクスクルーシブシリーズのオプションとして入手可能になる予定だ。

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