BYD「仰望」、30,000rpmモーター4基で世界最速496.22km/hを達成

BYDによると同社のハイエンドブランド「仰望(YANGWANG/ヤンワン)」が開発したスーパーカー「YANGWANG U9 Xtreme」が、最高速度496.22km/hを達成し、2025年8月に「YANGWANG U9 Track Edition」が記録した472.41km/h*¹を更新、EV世界最速の新記録を樹立した。

更に世界有数の難関サーキットであるニュルブルクリンク北コースでも6分59秒157を記録し、サーキット性能の高さも証明したという。なお当該モデルは最先端技術とコレクターズバリューを兼ね備えた希少車として、世界限定30台で販売される。

この「U9 Xtreme」の名称は “extreme(極限・極致)” に由来し、「X」は未知や境界を意味するとしている。両者を組み合わせた「Xtreme」は、境界を突破し極限を追求する探究精神を象徴している。

日常走行とサーキット走行を両立する現行「YANGWANG U9」とは異なり、U9 Xtremeはサーキット性能に特化し、車両のハード・ソフト両面を全面的にアップグレードした。

その仕様は、世界初の量産型1200V超高電圧プラットフォーム*³を搭載し、30,000rpm高性能モーター4基を採用。高強度航空アルミニウム製ハウジング、高速ベアリング、970MPaローターといった最高水準の素材を組み合わせ、総出力3,000PS超、パワーウェイトレシオ1,217PS/t*⁴を実現した。

これに加えてe⁴プラットフォームとDiSus-Xインテリジェント車体制御システムをサーキット向けに最適化し、車体姿勢制御を導入。理論値を超える性能の質的変革をもたらし、最高速とラップタイムを同一車両で両立させた。

併せて冷却システムも刷新、大流量オイルポンプと立体的モーター冷却方式を採用してシステム総効率を従来比133%向上させ、ピーク性能を安定的に維持させている。

サーキット仕様ブレードバッテリーは、セル設計と内部抵抗を最適化し、新開発の二層冷却構造と組み合わせて 30Cの超高放電倍率 と高い放熱効率を実現。加速性能・回生制動性能を大幅に向上させ、リン酸鉄リチウム電池の新たな性能基準を示した。

制動系統では新開発のチタン合金カーボンセラミック制動システムを採用し、通気孔とスリットを備えたカーボンセラミックディスクにより摩擦力と放熱性を改善。チタン合金キャリパーは軽量化と剛性強化を両立し、ブレーキフィールを高めると同時に低熱伝導性によりブレーキフルードの沸騰を防ぐ。

なおタイヤは、佳通タイヤ(Giti Tire)と共同で専用のセミスリックタイヤ 「GitiSport e·GTR² PRO」 を開発。防弾衣にも使用される超高強度アラミド繊維を用い、500km/h領域での形状変化を抑制した。

 
 




 
 

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