歩行者へのブレーキ対応を追加した衝突回避支援システム「スマートアシストⅢ」を開発
ダイハツ工業株式会社(本社:大阪府池田市、社長:三井正則、以下、ダイハツ)は、ダイハツ独自の衝突回避支援システム「スマートアシスト」を改良し、「スマートアシストⅢ」を開発した。またこれを一部改良した軽乗用車「タント」、軽福祉車両フレンドシップシリーズの「タント スローパー」「タント ウェルカムシート」に搭載し、11月30日(水)から全国一斉に発売する。
「タント」は、モアスペース系の軽乗用車として、2003年の発売したダイハツ基幹車種の一つである。
今回の一部改良では、ダイハツ独自の衝突回避支援システムである「スマートアシストⅡ」を進化させ、「スマートアシストⅢ」として初めて搭載するなど、安全性能を進化させるとともに、使い勝手を向上させた。
スマートアシストは、交通事故低減に向け、日常の生活においてクルマを使う中で求められる安全・安心を提供するため、2012年に軽自動車で初めてダイハツが搭載した衝突回避支援
システムである。
現在は軽を中心としたスモールカー9車種に搭載しており、2016年7月には搭載車種の累計販売台数が100万台を突破するなど、スモールカーに最適な機能と、6万円という求めやすい価格設定で提供している。
今回新たに開発したスマートアシストⅢは、世界最小(左右カメラ間隔80mmでステレオカメラとしては世界最小)の「小型ステレオカメラ」を採用し、衝突回避支援ブレーキ機能が歩行者にも対応。
作動速度域の拡大を実現したことで、従来よりもさらに安全性を向上した。ステレオカメラを小型化したことで、将来的にはタントのようなモアスペース系のみならず、より小型な軽自動車での搭載が可能となった。
また、ダイハツ初のオートハイビームも搭載し、夜間の安心・安全性能を向上した。さらに、機能は充実化しながら、価格は据え置きとして、個々顧客層に対して広く身近な機能とした。
なおその安全性能に関しては、スマートアシストⅢの搭載に加え、リヤに2箇所のソナーセンサーを設置することで、死角となる左右後方の障害物を検知し、ブザー音で運転手に警告する「コーナーセンサー」を搭載。
使い勝手に関しては、パワースライドドアに予約ロック機能を追加、すでに「ムーヴ」や「キャスト」などで採用している「D assist 切替ステアリングスイッチ」を全車標準装備とした。福祉車両についても、スマートアシストⅢを搭載するなど、「タント」と同様に安全性能と使い勝手を向上させた。
1.主な進化内容
◇衝突回避支援ブレーキ機能
<歩行者対応 衝突回避支援ブレーキ機能追加>
・世界最小サイズの小型ステレオカメラをフロントガラス上部に設置したことで、ステレオカメラが前方の車両や歩行者との距離を検知。従来の対車両のみならず、歩行者に対しても速度が約4~50km/hの場合に衝突回避支援ブレーキを作動。
<作動速度域向上>
・作動速度が従来の約4~50km/hから約4~80km/hへ向上(対歩行者の場合は約4~50km/h)、衝突回避の相対速度も約4~20km/hから約4~30km/hへ向上したことで安心・安全性が向上した。
<被害軽減ブレーキアシスト追加>
・車両が衝突危険を認識した際、運転者のブレーキの踏み込みがあった場合には、強力なブレーキアシストを作動することで衝突回避、もしくは被害軽減を実現した。
2.新たな機能の追加
<ダイハツ初となるオートハイビーム>
・対向車のヘッドランプなど前方の明るさを検知し、ヘッドランプのハイ/ロービームを自動切り替え。夜間でも対向車を気にせず運転に集中でき、安全性をさらに向上させた。
価格については、安全・安心機能、装備を充実し使い勝手を向上させながら4WDおよび「タント スローパー」の一部グレードを除き据え置きとしている。