ダンロップ、「エナセーブNEXT II」発売。新技術アドバンスド4Dナノ・デザイン採用第一弾


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ダンロップブランドを配する住友ゴム工業株式会社(本社:兵庫県神戸市中央区、社長:池田育嗣、以下住友ゴム)は、新材料開発技術「ADVANCED 4D NANO DESIGN」を初採用することで、ラベリング制度における最高グレード「AAA-a」を達成した低燃費タイヤの旗艦製品「エナセーブ NEXT II」を11月1日から発売する。

耐摩耗性能を大幅に向上させたエナセーブシリーズのフラッグシップモデルとなるこの「エナセーブ NEXT II」の発売仕様は195/65R15 91Hの1サイズ。価格はメーカー希望小売価格として21,600円(税別)の設定をした。

この旗艦タイヤは、低燃費・ウエットグリップ・耐摩耗性能という相反条件を実現する新材料開発技術「ADVANCED 4D NANO DESIGN」を採用。

ナノからミクロンレベルまで、ゴムの内部構造の詳細解析をシミュレーションにより実現した技術であると云う。

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同社ではこの技術を昨年の「東京モーターショー」で発表。2016年中の販売商品に採用して行くべく開発を進めて来た。

「エナセーブ NEXT II」は、「ADVANCED 4D NANO DESIGN」を適用したことでラベリング制度に於ける転がり抵抗性能と、ウエットグリップ性能の最高グレードである「AAA-a」を達成。

加えてシミュレーション解析により割り出した「新フレキシブル結合剤」を採用することで、低燃費性能とグリップ性能を高次元で維持しつつ耐摩耗性能を従来品のエナセーブ NEXTから51%向上することに成功した。

【製品スペック等】
– タイヤサイズ:195/65R15 91H
– 希望小売価格:21,600円(税別)
– 転がり抵抗性能:AAA
– ウエットグリップ性能:a

【製品特長】
耐摩耗性能を51%向上
「ADVANCED 4D NANO DESIGN」のシミュレーションにより分子設計した「新フレキシブル結合剤」を採用することで、ゴムが変形した際にシリカとポリマー間に局所的にかかる力を逃がしてゴムの破壊を抑制し、耐摩耗性能を51%向上させるとともに、低燃費性能とウエットグリップ性能を高次元で維持した。

試験条件 ●タイヤサイズ:195/65R15 91H ●空気圧(kPa):F250/R240 ●テスト車両排気量:1,797cc ●試験距離:12,120km

新材料開発技術「ADVANCED 4D NANO DESIGN」
「タイヤが地球環境のために貢献できること」を踏まえ、低燃費性・原材料・省資源の3つの方向性で商品開発に取り組んだ。

具体的に高機能タイヤ用材料開発で、2011年に「4D NANO DESIGN」を確立し、相反性能である低燃費・グリップ性能を大幅に進化させた商品を開発。

加えてさらなるタイヤへの性能要求に対応するべく、大型放射光研究施設「SPring-8」(兵庫県佐用郡佐用町に位置する世界最高性能の放射光を生み出すことができる大型放射光施設)。

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そして大強度陽子加速器施設「J-PARC」(茨城県那珂郡東海村に設けた最先端研究を行うための陽子加速器群と実験施設群)。

さらにスーパーコンピュータ「京」(世界有数の計算速度を誇る、スーパーコンピュータ・兵庫県神戸市中央区)の連携活用により、ナノからミクロンレベルまでゴムの内部構造を連続的かつ鮮明に解析しシミュレーションすることを可能とする新材料開発技術「ADVANCED 4D NANO DESIGN」を2015年に完成させた。

これらの技術連携により「エナセーブ NEXT II」は、低燃費・ウエットグリップ・耐摩耗性能という、本来、互いに相反する性能であるタイヤの三大性能の両立が可能となった。