トヨタとダイハツの両社にまたがる今カンパニー制度は、両社にとって初。その牽引役はダイハツが担う想定
トヨタ自動車株式会社(本社:愛知県豊田市、代表取締役社長:豊田章男、以下トヨタ)と、ダイハツ工業株式会社(本社:大阪府池田市、社長:三井正則、以下、ダイハツ)は、今後の新興国小型車事業の強化に向け、両社の役割分担を決定した。
これに合わせて来る2017年1月を目処に、新興国小型車担当のカンパニーの設置を進める。設置の目的・概要は以下の通り。
1.目的
成長が見込まれる一方で、競争が激化する新興国市場に於いて、ダイハツの良品廉価なモノづくりをベースとした競争力のある商品を展開する。
2.概要
<2社の役割分担>
・新興国向けの小型車の開発・調達・生産準備を、基本、ダイハツに一本化し、ダイハツが進める新アーキテクチャー「DNGA」を展開。トヨタはこの推進を知見・リソーセスの面からサポートする。
・商品企画、事業企画は、トヨタとダイハツが一体となって策定・共有。
・生産については、両社の既存拠点を相互に有効活用していく。
新興国小型車カンパニー(構想)
・新興国小型車を担当するトヨタ、ダイハツ両社から成るカンパニーを 2017 年 1 月目処に設置。
・新興国小型車の企画から生産準備までを担う。
トヨタでは 2016 年 4 月から、仕事の進め方変革を狙いとした、製品軸での「カンパニー制」を導入している。
今回は、トヨタとダイハツの両社にまたがる形態とし、ダイハツがけん引するカンパニーとなることを想定しており、トヨタの従来のカンパニーと位置づけが異なるものとなる予定。
トヨタの寺師副社長は、「このカンパニーの設置を機に、トヨタはダイハツの競争力について根底から学び、自らの仕事のやり方を変えていく。」と語った。
一方、ダイハツの三井社長は、「軽で培ってきたノウハウをさらに発展させ、トヨタグループの軽自動車から新興国小型車までをダイハツが牽引する。
このカンパニーをダイハツとしても大きな成長の機会と捉えている。なお、本件とは別に、ダイハツが主体となりダイハツブランドの発展にも引き続き取り組むことを、本日両社で確認した」と述べている。
両社は、「今後も双方が培ってきた強みを最大限に発揮し、選択と集中を進めることで「もっといいクルマづくり」をグローバルに推進していく」と結んでいる。