日産自動車株式会社(本社:神奈川県横浜市西区、社長:カルロス ゴーン)は6月22日、パシフィコ横浜 国立横浜国際会議場で第117回定時株主総会を開催した。総会には2,098名の株主が出席。その所要時間は1時間51分となった。また同席上で提案された決議事項3項目が株主より全て承認され、引き続き中期経営計画「日産パワー88」が支持されたと発表した。
また上記に関わり承認された決議事項は以下の通り。
- 第1号議案 剰余金の処分の件
- 第2号議案 監査役1名選任の件
- 第3号議案 監査役の報酬額改定の件
同株主総会に於いて登壇した社長兼CEOのカルロス ゴーン氏、及びCCOの西川廣人氏は、2015年度の日産の販売および財務実績と、2016年度の業績見通しを報告した。
まず事業報告の中で西川氏は、中期経営計画に沿って、確実に事業運営の効率改善と2015年度の堅実な財務実績を説明した。さらに、米国の好調な販売や西欧における安定的な需要によって過去最高の販売台数となる543万台を記録したことも重ねて報告している。
一方ゴーン氏は、「当社には明快且つ効果的な経営戦略が揃っています。2016年度に臨むにあたり、日産自動車は好位置につけ、株主の皆様にさらなる価値をご提供する態勢にあります」と語った。
既に公表している通り、日産は2016年度(2017年3月期)の業績予想として、売上高を11兆8,000億円、営業利益を7,100億円、当期純利益を5,250億円と見込んでいる。
上記業績予想に続いてゴーンは、日産の包括的なグローバル戦略に於ける優先分野である以下の3つの重点領域について説明した。
(1)斬新かつ高品質な新しい商品と革新的技術の実現
(2)世界中のお客さまの商品及びブランド認知度の向上
(3)機能統合の深化によるアライアンスの強化とシナジー効果の拡大
またゴーンは、引き続き安定した利益および堅調なフリーキャッシュフローの予想に基づき、1株当たりの年間配当金を14.3%増やし、48円に引き上げる見通しであると述べると共に、株主還元の一環として、今年度、3億株もしくは4,000億円を上限とした自己株式の取得を実施するとあらためて表明した。