日産自動車、コールセンター業務支援ソフト技術のライセンスをSCSKに供与


日産自動車株式会社(本社:神奈川県横浜市西区 社長:カルロス ゴーン)は、同社とSCSK株式会社(以下SCSK)が共同で開発したコールセンター業務支援ソフト技術の、日産が所有するノウハウのライセンスをSCSKに供与すると発表した。

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共同開発したコールセンター業務支援ソフト技術とは、「お客様相談室」などコールセンターに集まるユーザーから生の声を分析可能にする技術である。

日産ではすでに、ユーザーや販売会社から得られる生の声を分析し日産車の品質向上に貢献する、トータルカスタマーサティスファクション本部が、こうした技術を試験的に活用している。

日産の「お客さま相談室」には、ユーザーまたは顧客と直接接点を持つ販売会社のカーライフアドバイザーから、車の品質やサービス、車の使い勝手に対する意見、要望など、非常に多くの生の声が毎日寄せられている。

日産では、これらのコールセンターに寄せられる数十万件にも及ぶ生の声を、これまでは通話ログや音声データ1件1件を読み解きながら分析し会話要点を特定していたが、人手で分析するために膨大な時間と費用を要していた。

また、一般的なテキストマイニングツールなど、テキストデータ分析ツールを使って会話内容の分析を行う場合でも、事前に人手による精査・整理作業が必要であり、短時間に会話の状況を把握することが困難だった。

そこで日産はコールセンター業務支援ソフト技術を開発し、電話での顧客との会話を音声認識を使ってテキストデータに出力した上で、あらかじめ作成したトピックカテゴリに従って会話要点を特定し、リアルタイムに解析することができるようにした。

また、メールなどでの問合せも、数百件のデータを数分以内に解析できるようになることから、下記のような活用に繋げることも可能となってきている。

(1)通話をしている最中から、どういった商品の品質やサービスに関する問合せであるかが瞬時に分析可能となり、社内の関係部署に速やかにフィードバックすることで、信頼されるブランドの確立に貢献できる。

(2)顧客がオペレータに対して抱く「ありがとう」などの感謝の感情表現を分析する機能も有しており、オペレータの丁寧な応対を自動的に評価できることから、応対品質の向上にも貢献できる。

日産は、自社で開発したこうした技術やノウハウを自社での利用のみに留まらず、多くの分野で利用促進する取り組みを展開し、技術発展に寄与していきたいと考えていたと云う。

また、これらの無形資産の有効活用によって得られる収入を、新たな技術開発に投資することで自社の技術開発をさらに高めていく意向を持っている。

そこで今回、この活動の一環として、コールセンター業務支援ソフト技術のライセンス供与を行い、様々な業界の製品の品質や、サービスの向上を通じて、より豊かな社会の発展に貢献をしていきたいと述べている。

<関連URL>日産のライセンスビジネスについて
http://www.nissan-global.com/JP/LICENSE/ To-jump-to-external-page20150401

<SCSK株式会社について>
SCSK株式会社は住商情報システム株式会社(SCS)と株式会社CSKが2011年に合併して誕生した。
今回のコールセンター業務のITサービスをはじめ、システム開発から、ITインフラ構築、ITマネジメント、BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)、ITハード・ソフト販売まで、ビジネスに必要なすべてのITサービスをフルラインアップで提供している。

SCSK株式会社 本社所在地 東京都江東区豊洲3-2-20(豊洲フロント)
資本金 21,152百万円
従業員数 11,769名 (連結)(2016年3月31日現在)
上場取引所東京証券取引所 市場第一部(証券コード:9719)