神戸製鋼所、真岡製造所で自動車用アルミパネル材製造設備を増強


株式会社神戸製鋼所(本社:兵庫県神戸市、代表取締役社長:川崎博也、以下、コベルコ)は5月10日、真岡製造所(栃木県真岡市)でアルミパネル材専用の熱処理・表面処理設備の増強を行うことを発表した。

設備増強の規模及び内容は、日本市場に於ける自動車用アルミパネル材(以下アルミパネル材)の需要拡大への対応として総投資額で約200億円を投資するというもの。

来る2020年からの稼動開始を目指して、今年度中に設備建設着工の予定としている。

栃木県真岡市の真岡製造所

設備投資の概要は以下の通り
投資額:約200億円
設備:熱処理設備と表面処理設備
生産能力:年間10万トン
稼動時期:2020年1月(予定)

増設の背景としては、近年、世界的な環境規制の強化を背景に、車体の軽量化ニーズが高まっていることにある。

具体的には日本市場(中国以外のアジア含む)におけるアルミパネル材需要は、足下の年間約4万トンから、2025年には30万トン以上へ、大幅な拡大が見込まれている。

そうしたなか同社は、アルミパネル材需要の伸長を見込み、1980年代から材料開発、解析/設計、加工/接合などの技術開発を進めてきた。

今後に向けて、それらの技術を活用したトータルソリューションを提案する。こうした取り組みは、日系自動車メーカーをはじめ各社から高評価を得ており、現在、国内のアルミパネル材市場ではトップサプライヤーとしてのポジションを築いている。

また、海外に於いては、中国でアルミパネル材専用の製造拠点である神鋼汽車鋁材(天津)有限公司を設立し、昨年1月より稼動させてきた。

こうした取り組みを踏まえ、今対応により、日本・中国を含むアジア向けに高品質のアルミパネル材を安定的に供給する体制を構築することで、顧客の要望な応え、現在のポジションを守っていく構えだ。