アウディ、2016年の世界販売台数は「187万台」で同社史上・過去最高記録を更新


アウディAG(本社:ドイツ・バイエルン州インゴルシュタット、取締役会長:ルパート・シュタートラー、以下アウディ)は、2016年に、世界全体で約1,871,350台の車両を販売した。

これは2015年時の過去最高値を3.8%上回る数値である。これだけ伸張した理由は、各地域・主要マーケットにマッチするモデル刷新策が功を奏したもの。

前年比の販売台数で見ると、欧州地域が7.6%増。4%成長を記録した米国を含む北米地域が5.3%増。そしてアジア太平洋地域が0.5%増となった。

結果、アウディは世界全域で2009年以来7年連続の販拡を実現。成長基調の推移では2009年時の949,729台から、以降の7年間を掛けて販売台数をほぼ倍増させていることが判る。

この成績についてAUDI AGセールス&マーケティング担当取締役のディエトマー フォッゲンライター氏は、「2016年という年は、実は多くの主要なマーケットで強い逆風を受け、アウディにとって予想以上に厳しい年となりました。

それでも、世界中の国々でバランスよく成長し、アウディのビジネス基盤が揺るぎないものであることを確認することができました。

アウディが最近導入したモデルは世界市場で好評を得ており、我々の製品/テクノロジー戦略が着実に成果を上げていることが証明されつつあります。

2017年にアウディは、製品ラインナップの包括的リニューアルをさらに前進させる予定であり、複数のニューモデルが引き続き市場に投入されることになるでしょう」と語っている。

同社の実績値を車種別で見ると、2016年に海外マーケットに導入したAudi A4は、前年比7.6%増となる337,550台の世界販売を達成。

ヨーロッパ地域で先行販売されいたAudi A4は、前年比25.7%増の164,600台に到達し、プレミアムセグメントクラスのベストセラーカーとなった。ミッドサイズクラスでは、Audi A5 Coupeが(2016年末のヨーロッパでの発売に続き)今年、国際市場でデビューを飾る予定。加えて同年にはAudi A5 Sportbackの世界販売も開始される。

第二世代となったフルサイズSUVのAudi Q7は、2016年中に販売が開始された結果、世界販売台数は前年比43.6%増となる約102,200台となり、Audi Q7として初めて年間10万台を超える販売数を実現した。

一方、2016年末に欧州発売となったAudi Q2は2017年中に、地域での販売も開始され、SUVシリーズの世代交代を着実に進める。

車種別ではないが、昨年末に新しい社名を得たAudi Sport GmbHでは、同社が生産するAudi R8が前年比31.8%増の2,890台のセールスを記録。R及びRSシリーズを併せた同社・Audi Sport GmbHの年間販売台数は、史上初めて2万台を超え、前年比18%増の約20,200台に達した。

さてここで個々の地域別実績を見ると、前年2016年は、欧州の好調さアウディの原動力となったことが判る。特にAudi A4の販売に助けられ、販売台数は前年から7.6%増加。約860,600台を記録した。

この数値は、その前年2014年の販売台数が762,949台であったことから、過去2年間で10万台近く販売を増やしたことになる。

2016年の欧州に於ける個々地域別では、ドイツ(前年比8.6%増の293,307台)、イギリス(同6.4%増の177,565台)、フランス(同8.5%増の65,362台)、イタリア(同15.5%増の62,430台)の4か国で好調を推移。しかし実はこの地域で、最も伸張したのはスペインで、前年比16.4%増の51,879台の車両を販売した。

対してロシアでは販売数が3年連続で減少、2016年の実績は前年比19.3%減の20,706台となった。

米国では、乗用車市場が減速傾向にあるなかで、Audi Q7の販売推移に助けられ、前年比4%増の210,213台の販売を記録。2016年の具体的なAudi Q7の販売数は、前年比60.9%増の30,563台に達した。

結果、Qモデル全体で前年比18.9%増の100,161台を記録。アウディ カナダ(2016年の総販売台数は前年比14.2%増の30,544台)も、SUVブームに乗って販売台数を伸ばし、カナダは史上初めて、アウディの販売台数が最も多い世界の10か国に数えられるまでになっている。

その一方で南米では、不安定な経済状況もあって販売数が減少。2015年に力強い成長を見せたブラジルでも前年比29.9%減となる12,011台の販売に終わっている。

中国でのアウディは、前年比3.6%増の591,554台の販売を達成した。この地域でアウディは、特にコンパクトセグメントに於いて販売を伸ばした。具体的にはAudi A3が前年比29.7%増の89,213台、Audi Q3は27.6%増の89,779台となっている。

この実績を受けてアウディは、中国市場のさらなる伸張を目指して、新しいロングホイールベース仕様のAudi A4 Lを昨秋からリリースを開始。さらに年末には、現地生産によるAudi A6 L e-tronプラグインハイブリッドにより、当地販売車の歴史に電動化という新しい一歩を印している。