アウディ、刷新したプレミアム・コンパクトハッチバックを発売
アウディ ジャパン(フィリップ・ノアック社長)は11月1日、8年ぶりにフルモデルチェンジした新型「アウディ A1スポーツバック」を発売した。(佃モビリティ総研・松下 次男)
新車発表会でノアック社長は2代目となる新型A1 スポーツバックについて「100%ピュア・アウディのプレミアム・コンパクトハッチバックであり、進化した先進運転支援システムを搭載するなど1ランクアップした。居住空間も広くなり、魅力を味わい尽くせるクルマである」と強調した。
ホイールベースを伸ばし、コンパクトながらも1クラス上の居住空間を実現
今回新発売するのは「A1 Sportback 35 TFSI」で、アドバンストとSラインの2タイプを用意。また、アドバンストをベースに、ブラックのコントラストパッケージや17インチアルミホイールなどを装備した限定モデルの「A1 スポーツバック ファースト・エディション」(250台)を同日に発売する。
初代A1 スポーツバックは2011年に日本市場に投入。全長約4ミリメートルのコンパクトなボディに、アウディの先進的な力強いデザイン、機敏な運動性能などを備えてモデルとして人気を博した。しかし、発売以来8年を経過するなかで、取り巻く環境が大きく変わり、技術も著しく進歩した。
新型A1 スポーツバックはこうした環境変化、技術進展に対応し、最新の先進運転支援システムを搭載したモデルとして登場。またホイールベースを95ミリメートル伸ばし、上位セグメントに迫る居住空間を実現した。荷室も65リットルに拡大した。
最新の先進運転支援システムを搭載。25 TFSIの日本導入は2020年第2四半期を予定
運転支援システムでは、霧などで視界が悪くても、レーダーセンサーで前方を走るクルマや道路を横断する歩行者などの危険を検知し、警告または必要に応じて緊急自動ブレキーを作動するアウディプレセンスフロントを全車に標準装備。
また、万一の際にフロントシートベルトを締め上げてウインドウを自動的に閉 じ、ハザードランプを点滅するなど、フルブレーキや衝突に備えて衝撃を緩和するアウディプレセンスベーシックをオプション設定する。
このほかアダプティブクルーズコントロールやアクティブレーンアシスト、ハイビームアシストなどを用意。ヘッドライトのロービームやハイビーム、ポジショニングライト、リアコンビネーションライトなどのすべてにLEDを採用した。
パワートレインでは、従来の1・4リットルからアップした新開発1・5リットル直列4気筒ターボチャージャー付エンジンの35 TFSIと1リットル直列3気筒エンジンを搭載する25 TFSIの2タイプのエンジンを設定。なお、25 TFSIの日本導入は2020年第2四半期を予定。
また、新型A1 スポーツバックはアウディ初のディオマングリーンやパイソンイエローメタリックなど10色のボディカラーを用意している。
車両本体価格は、35 TFSIアドバンストが365万円(税込み)、35 TFSI Sラインが391万円(同)。限定モデルのファースト・エディションは443万円(同)。
松下次男
1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。