スズキ株式会社(本社:静岡県浜松市、代表取締役社長:鈴木俊宏)は、スズキ福祉車両ウィズシリーズに昨年12月に全面改良した広い室内空間の新型「スペーシア」をベースにした新型「スペーシア 車いす移動車」を設定し、2月9日より発売した。
新型「スペーシア 車いす移動車」は、介助する方の負担を軽減するため、車両後部のスロープをワンアクションで開閉でき、車いすでのスムーズな乗り降りを可能とした福祉車両である。
新型「スペーシア 車いす移動車」は、乗員の安心・安全な運転を支援するスズキの予防安全技術「スズキ セーフティ サポート」を採用し、衝突被害軽減ブレーキ「デュアルセンサーブレーキサポート(DSBS)」を標準装備して安全装備を充実させた。
新型「スペーシア 車いす移動車」は、経済産業省や国土交通省などが普及を推進する「セーフティ・サポートカー」の「サポカーS ワイド」に該当する。
また、「エブリイワゴン 車いす移動車」に、左側スライドドアの開閉に連動して作動し、リヤステップとの段差を少なくすることで乗り降りがスムーズに行える電動オートステップ装着車を新たにメーカーオプション設定した。
新型「スペーシア 車いす移動車」の主な特長
1.広くて快適な室内と優れた乗降性
ベース車同様、室内の広さや使い勝手の良さをそのままに、ゆとりある頭上や足元・後方空間を実現した、広々とした車いすスペース。
折りたたみ式のリヤシートにより、4名乗車時でもベース車同等の後席スペースを確保した。(HYBRID G リヤシート付車、HYBRID X リヤシート付車)
ワンアクションで簡単に開閉できるテールゲート一体型スロープを採用した。
車いすでの乗り降りをアシストする電動ウインチと、ワイヤレスリモコンを全車に標準装備。電動ウインチはベルトを素早く引き出せるフリーモード付とし、介助者の負担を軽減する。
室内の空気を効率よく循環させるスリムサーキュレーターや、後席ロールサンシェードを採用(HYBRID X リヤシート付車)するなど、後席の快適性を向上した。
2.充実した安全装備
単眼カメラと赤外線レーザーレーダーで前方の歩行者や車を検知して衝突時の被害を軽減する「デュアルセンサーブレーキサポート(DSBS)」をはじめ、誤発進抑制機能、車線逸脱警報機能、ふらつき警報機能、先行車発進お知らせ機能と、ヘッドランプのハイビーム/ロービームを自動で切り替えるハイビームアシストを標準装備した。
車いす乗員用の3点式シートベルトと、手すりを標準装備した。
車いすを固定ベルトでしっかり4点固定でき、走行時の安定感を確保した。
3.マイルドハイブリッドを全車に搭載
ISG(Integrated Starter Generator、モーター機能付発電機)の高出力化とリチウムイオンバッテリーを大容量化したマイルドハイブリッドを搭載した。モーターによるクリープ走行と、幅広い速度域でエンジンをモーターがアシストすることで燃料消費を抑制し、優れた環境性能を実現した。
減速して車速が約10km/h以下になり、アクセルもブレーキも踏んでいない時や、アイドリングストップ後の停車からの発進時に、最長10秒間のモーターによるクリープ走行を可能にした。
発進から約100km/hまでの加速時に、ISGでエンジンの出力をアシスト。さらにパワーモードを選択すると、エンジン・CVTの制御変更に加えて、ISGによるモーターアシストをトルクアップし、力強い加速力を発揮する。