NECと豊田通商、カザフスタン共和国のセキュリティ強化に向けて協業


日本電気株式会社(本社:東京都港区、代表取締役 執行役員社長 兼CEO:新野隆、以下NEC)と豊田通商株式会社(本社:愛知県名古屋市、取締役社長:加留部淳、以下 豊田通商)は、カザフスタン共和国(以下カザフスタン)のセキュリティ強化に向けて協業する。

またこの協業では、カザフスタン共和国の投資発展省が設立した投資実行機関KAZNEX INVEST(本社:カザフスタン・アスタナ、取締役会長:Borisbiy Zhangurazov(ボリスビィ・ジャングラゾフ)、以下 カズネックス)とも連携していく。

協業では、カズネックスがカザフスタンのセキュリティ強化に関わるプロジェクトの情報をNECと豊田通商に提供する。

この提供される情報をもとに、豊田通商が持つ収益面・法制面・金融面でのノウハウを活用し、プロジェクトへの参画を検討していくとしている。

また、NECはセキュリティプロジェクトへのカメラ映像向けリアルタイム顔認証ソフトウェアや、高度映像解析行動検知システムの導入の検討などをカズネックスや豊田通商と行う。

ちなみにNECと豊田通商は、これまでにカザフスタンの大手交通インフラ事業者などに於いて、顔認証技術を活用した入退場管理の実証実験を実施した実績がある。両社ではこうした実績に加え、「今後もカザフスタンのセキュリティ強化に貢献していきます」と述べている。

なおカザフスタン共和国は、中央アジアとヨーロッパにまたがる共和制国家である。その国土は272万4900平方キロメートル(日本の7倍、世界第9位。旧ソ連ではロシアに次ぐ)、人口1,790万人(2016年:国連人口基金)。

首都はアスタナ、最大都市はアルマトイ。ロシア連邦、中華人民共和国、キルギス、ウズベキスタン、トルクメニスタンと国境を接し、カスピ海、アラル海に面している。

内政では、ソ連邦カザフスタン共和国共産党第一書記・大統領時代から、そのままカザフスタン共和国大統領に就任したナザルバエフ大統領が、一貫して強力なリーダーシップを発揮して政治・経済改革をすすめ政権を運営しており、エネルギー資源の輸出による収益などを背景に、政情は安定している。

同大統領は2015年4月の大統領選挙でも圧倒的支持率(得票率97.7%:カザフスタン中央選管発表)で再選を果たした。

2007年5月の憲法改正により議会の権限が強化されると共に、初代大統領に限り三選禁止の適用が除外され、ナザルバエフ政権の長期化の道が開かれた。

国境を接し、政治・経済面で密接な関係を有するロシアとの良好な関係維持を重視。なお上海協力機構(SCO)にも加盟しており、中国との関係も重視してきた。