1周5.793kmのモンツァ・サーキット(イタリア)で、9月6日(日本時間21時)、2015年FIA・F1世界選手権第12戦イタリアGPの決勝が行われた。
レース結果は、終始安定した走りを見せたルイス・ハミルトン(メルセデス)が、ポール・トゥ・ウィンでチェッカーを潜り抜け、今季7勝目・通算40勝目の記録を積み上げる結果となった。
前日の予選では、新エンジンを搭載したルイス・ハミルトンが、今シーズン7戦連続のポールポジションを獲得。2番手は、地元ティフォシーたちが見守るホームホースに帰って来たフェラーリのキミ・ライコネン。3位も現地ファンに応えたセバスチャン・ベッテルとなっている。
なお前戦に於いても何かと物議を醸し出したピレリは、今回のモンツァでは、ドライタイヤとしてミディアムコンパウンドとソフトコンパウンドを用意。決勝スタート時点では、アロンソ、サインツ、リカルド、クビアトの4人がミディアムコンパウンドを選択している。
決勝レースの予定周回数は53周で、およそ300km余り。欧州の短い夏が終わりに近づく中、外気温は22度、湿度36%、路面温度37度の過ごし易いコンディションの中、スタートが切られた。
しかし開始早々、予選2番手スタートのキミ・ライコネン(フェラーリ)が、暫く動くことが出来ず、他車がスムーズにスタートしていくなかで最後尾に脱落。
オープニングラップは、ルイス・ハミルトン(メルセデス)、セバスチャン・ベッテル(フェラーリ)、フェリペ・マッサ(ウィリアムズ)、バルテリ・ボッタス(ウィリアムズ)、セルジオ・ペレス(フォース・インディア)、ニコ・ロズベルグ(メルセデス)、ニコ・ヒュルケンベルグ(フォース・インディア)と続くフォーメーションで消化。
マクラーレンホンダ陣営のバトンは、この初回周回に於いて、予想外に順位を上げ、なんと9位のポジションに居たのだが、さすがに高速コースが売りのモンツァゆえに次第に後退。一方、ライコネンは、7周目に9番手までポジションを上る。
その後、19周目にロズベルグがいち早くタイヤ交換を実行する。この作戦によりロズベルグは、フェリペ・マッサ(ウィリアムズ)を抜き3番手に浮上。ピットインのタイミングが狂った同じウイリアム陣営のボッタスも、23周目時点でロズベルグの後ろに後退した。
31周目には、リカルドがミディアムタイヤからソフトタイヤに履き替えたことで、上位10人は全員タイヤ交換を終了。
この時点で得点圏内を走っていたのは、ハミルトン、ベッテル、ロズベルグ、マッサ、ボッタス、ペレス、ヒュルケンベルグ、ライコネン、エリクソン、リカルドという順となった。
しかし、レースが残り3周に入ったところで、カナダGPから使用してきたロズベルグのパワーユニットが出火。残り周回数1周という時点で戦列から脱落してしまう。
これを切っ掛けに、ウィリアムズ陣営のマッサとボッタスが、チーム同士で3位争いに突入。結果、終始トップを走り続けたハミルトンが1位、地元に錦を飾った形となったベッテルが2位、ボッタスに後塵を浴びせたマッサが3位表彰台を獲得した。
以降、4位バルテリ・ボッタス(ウィリアムズ)、5位キミ・ライコネン(フェラーリ)、6位セルジオ・ペレス(フォース・インディア)、7位ニコ・ヒュルケンベルグ(フォース・インディア)、8位ダニエル・リカルド(レッドブル)、9位マーカス・エリクソン(ザウバー)、そして10位ダニール・クビアト(レッドブル)までがシリーズポイントを獲得にした。
11位となってしまったサインツから、フェルスタッペン、ナッサー、バトン、スティーブンス、メルヒはレースを完走。ロズベルグとアロンソは脱落したものの完走扱いとなった。
なお、日本のファンのみならず、海外メディアからも期待を集めていたマクラーレン・ホンダ勢は、バトンが14位で完走を果たしたものの、フェルナンド・アロンソはトラブル発生でリタイアとなった。
ランキングポイントは、今レース残り1周でロズベルグが脱落・ノーポイントに終わり、ハミルトンが53ポイント差で単独トップとなっている。
次回レースは、ヨーロッパラウンドを離れ、第13戦の舞台はシンガポールに移る。初回セッションのフリー走行1回目は、18日(金)日本時間19時スタート。決勝は9月20日(日)20時(日本時間21時)にスタートする。