欧州連合の政策執行機関である欧州委員会(European Commission、本部:ベルギー・ブリュッセル、委員長:ジャン=クロード・ユンカー、略称:EC)は3月8日(中央欧州標準時)、自動車用エアコンユニット及びコンプレッサー、電動コンプレッサー、ラジエーターの過去の取引に関連して、デンソーを含む複数の事業者に制裁金を科す旨の発表を行った。
これについてデンソーは、「当社を含めた関係事業者に関し、欧州競争法違反の疑いがあるとして、欧州委員会の調査を受けていたもので、当社は当該調査に全面的に協力してまいりました。
上記発表において、当社についても欧州競争法に違反する行為への関与が認定されましたが、当社は、本件調査の開始以前に既に違反の疑いがある行為を取り止め、また欧州委員会に減免申請を行い、その要件の充足が認められました」と述べている。
上記を踏まえ当局の判断により、自動車用エアコンユニットおよびコンプレッサー、ラジエーターに関して制裁金が全額免除され、また、自動車用電動コンプレッサーについては一定割合の減額が認められたものの、結果、デンソーに対して322,000ユーロ(約39百万円)の制裁金が科せられている。
欧州委員会の今回の措置についてデンソーでは、「2010年2月の米国司法省による当社子会社への立ち入り調査を受けて以降、独占禁止法順守ルールをさらに厳格化し、ルールの周知・教育を強化すると共に順法監査もより細緻に実施する等、独占禁止法順守の再徹底を図っており、現在は完全な順法状態にあると認識しています。
今後も、これらの順法強化策を継続的に実行することにより、再発防止に万全を期し、お客様をはじめ、関係者の皆様からの信頼回復に努めてまいります」と結んでいる。