株式会社ブリヂストン(本社:東京都中央区京橋、代表取締役CEO 兼 取締役会長:津谷正明、以降、ブリヂストン)は、中国の大手タイヤメーカーである広州市華南橡膠輪胎有限公司及び、広州豊力橡膠輪胎有限公司(以下総称して、WANLIタイヤ社)を相手に提起していた特許権侵害訴訟に関し、上海知識産権法院でブリヂストンが勝訴した。
今回の提訴にあたってはWANLIタイヤ社に対して、ブリヂストンが特許権を持つSUVタイヤ「DUELER A/T REVO2」のトレッドパタンを使用してタイヤを製造・販売した行為が、ブリヂストンの特許権侵害に該当するとして2015年10月、上海知識産権法院に特許権侵害で提訴。
その結果、ようやくブリヂストンの主張が認められ、2017年4月に、WANLIタイヤ社に対して特許権侵害行為を差し止めるための製造・販売の中止、金型の廃棄、及び損害賠償金の支払いを命じる判決が下されたという経緯だ。
なお別件で昨年9月に、ブリヂストンの勝訴が確定した中国・三角輪胎股份有限公司との訴訟では、権利期間が10年に定められた「意匠権」の侵害が認められた訳だが、今回のWANLIタイヤ社と争った判決では、権利期間が20年間に定められた「特許権」の侵害が認められる形となった。
ちなみに損害賠償金の金額は約60万元(約980万円)となる。ブリヂストンでは、「今回の判決は、知的財産専門の裁判所である知識産権法院によって下されたものであり、その妥当性は今後も尊重されるものです」と述べている。
また併せてブリヂストンは、「当社は平素より知的財産の保護に努めており、当社の特許、商標、及びその他の知的財産の不正使用または侵害に対しては今後も厳正に対処していきます。
そうした活動を通じて、お客様の安心・安全を最優先し、ブランド価値の維持・向上を図っていきます」と結んでいる。