日産自動車株式会社(本社:神奈川県横浜市西区、社長:カルロス ゴーン、以下「日産自動車」)、三菱自動車工業株式会社(本社:東京都港区、会長兼CEO:益子 修、以下「三菱自動車」)、並びに両社の合弁会社である株式会社NMKV(本社:東京都港区、社長兼CEO:遠藤 淳一、以下「NMKV」)は10月15日、現行軽自動車の次期型モデルについても、これまでと同様に三社共同でプロジェクトを進めていくことに合意した。近く、三社間でMOU(覚書)を締結する予定。
3社は今後、更に競争力ある商品を開発していくため、最適なリソース配分・役割分担をさらに進めていく意向という。
具体的には、設計開発、実験など実際の開発業務については、今後、日産自動車もより深くかかわることとなる。また、NMKVの機能を強化し、従来担当してきた商品企画やプロジェクト開発などのマネジメント機能に加え、開発と生産の連携をより円滑、強化するための部署を新たに設けいく。
なお、生産については、引き続き、三菱自動車の水島製作所で行う予定。
日産自動車、三菱自動車両社の軽自動車に関する協業事業は、2011年6月に企画開発を行う合弁会社としてNMKVを設立し、2013年6月には「デイズ」、「eKワゴン」、2014年2月には 「デイズルークス」、「eKスペース」を市場に送り出してきた。
両ブランドを合わせた販売台数は9月末までに累計50万台を達成するなど、順調な道のりを歩んできている。
ちなみに日産自動車にとっては、軽自動車の販売が事業業績に直結するようになって久しく、同社の生産施設に於いても各地の生産台数実績にばらつきが出始めていたため、新たな軽自動車を巡って、日産自動車の動きに業界は注目してきた。
今後は、今基本合意を経て、3社協業の同関連事業に関して、新たなステップに入ることになる。
なおこの協業プロジェクトでは、軽自動車EVの企画開発にも取り組んでいる。日産自動車では、軽EVを含め、次期型軽自動車の車両概要、発売時期など詳細については然るべきタイミングで公表する予定という。
このたびの基本合意について日産自動車CCOの西川廣人氏は、「次期型軽自動車から、日産自動車が開発業務により深くかかわることで、既に登録車に採用している安全・環境などの先進的な技術を、軽自動車領域にまで容易に適用拡大することができます。
これを機に、より一層、この協業事業を発展させ、両社のノウハウを結集して商品並びに商品ラインアップの充実を図り、お客様に魅力的なクルマをお届けしたいと思います」と語った。
また、三菱自動車社長兼COOの相川哲郎氏は、「三菱自動車にとって軽自動車は、国内販売の過半数を占める重要セグメントであり、今後もNMKVを通して両社の強みを融合し、魅力のある商品を市場に投入して行きます。
また、現行モデルに続き、次期型モデルも水島製作所で生産することにより、これまで三社で取り組んできた生産コストや生産効率、品質面等での改善活動を更に加速し、より競争力のある商品を提供してまいります」と述べている。
また、両社合弁のNMKV社長兼CEOの遠藤淳一氏は、「新しいスキームは、これまでのNMKVの取り組みが一定の成果をあげ、協業がより深化することを意味します。
三菱自動車の軽開発、生産のノウハウと日産自動車の技術を融合し、プロジェクトをリードしていきたい」とコメントしている。