丸善石油化学、取り扱い製品の品質検査に関する不適切行為を発表


コスモエネルギーホールディングス株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:桐山 浩)は2月2日、2016年3月より同社の連結子会社となった丸善石油化学株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:鍋島 勝)が取り扱う製品の一部で品質検査の不備があったと発表した。

これは試験・分析項目の一部につき、顧客との契約に則った試験・分析がなされていない事実が判明したことによるもの。

コスモエネルギーホールディングスと丸善石油化学は、現時点で判明した事実並びに今後の対応について、同段階で以下の通りの公表を行った。

その概要は、同社グループ内に於いて2017年12月より社内調査を行っていた中で、2018年1月5日に試験・分析項目の一部に、顧客契約に則った試験・分析がなされていない事実が確認された。

但し現時点で、これに伴う法令違反行為は確認されていないとしている。また影響下にあって被害を被った顧客に対しては、2018年1月24日以降で順次、説明を開始していると云う。

具体的な不適切行為の内容は、以下ふたつに分類できるとしている。

(1)実際には試験・分析していないにも関わらず成績表に記述・提出した。
(2)定められた試験・分析頻度を順守していない。

なお対象製品は以下21品目となる。

  • プロピレン・ブタジエン・ベンゼン・トルエン・分解系キシレン・改質系キシレン
  • 高純度ジシクロペンタジエン・メチルジシクロペンタジエン・メチルエチルケトン
  • セカンダリーブチルアルコール・ジイソブチレン・ターシャリーブチルアルコール
  • スワソルブETB(エチレングリコールモノターシャリーブチルエーテル)
  • マルカゾールFH(シクロペンタン)・酸化エチレン・エチレングリコール・ジエチレングリコール
    トリエチレングリコール・水素化ビスフェノールA・マルカレッツM(M-890A)・液化炭酸ガス

該当の製造拠点は千葉工場および四日市工場の2工場。

顧客への説明状況は以下の通り

  • 対象となる製品が出荷された可能性のある顧客件数121件
  • 説明を行った顧客件数 69件

現在の対応状況は、不適切行為のうち、試験・分析が未実施であった項目については、判明後直ちに是正を行い、2018年1月30日時点で全て試験・分析を開始。上記の通り個々の顧客に対しては、順次、是正状況の説明を消化中としている。

今後の対応方針について両社では、「当社グループといたしましては、丸善石油化学において本年1月10日付で本件に係る対策本部(本部長:代表取締役社長 鍋島 勝)を設置し、早期に問題の解決を図るべく不適切行為の是正およびお客様へのご説明を速やかに進めております。

さらに同日付で対策本部の委嘱を受け、外部弁護士を加えた社内調査委員会を設置し、詳細な事実確認を行うとともに、本件の過去の経緯、原因の究明などの調査を行ったうえ、再発防止策を策定する予定としております。

本件につきましては、関係各位に多大なるご迷惑をおかけし、深くお詫び申し上げます。当社及びグループ会社では、今後このような事態が再び発生することがないよう品質管理体制及びガバナンスの強化を図り、再発防止に努めてまいります」と結んでいる。