トヨタ自動車といすゞ、資本関係を解消


トヨタ自動車株式会社(本社 : 愛知県豊田市、社長 : 豊田章男)といすゞ自動車株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役社長:片山 正則)は8月3日、資本関係を解消することに合意し、トヨタは、その保有する全ての株式を今後売却する予定であると発表した。

なお両社は今後も両社は、要素技術レベルの共同開発を継続するなど良好な関係を維持していくとともに、今後の取引の可能性についても常にオープンな姿勢であることに変わりはないとしている。

今から遡ること約12年。2006年11月にいすゞとトヨタは、ディーゼルエンジンを中心とした両社の開発・生産の分野に於ける相互の経営資源の活用や、技術面の補完を図り、相互にシナジー効果を発揮する枠組み、ならびに協業案件の検討を進めることで、基本合意し、これに併せてトヨタはいすゞの株式を取得した。

その後、市場環境の変化により当初検討していたプロジェクトの一部が中止になるなど、具体的に協業が進展しないまま現在に至り、現在の事業実態を両社で勘案し、今回、出資関係を見直すという合意に至った。

本来はディーゼルエンジンを筆頭とする低環境負荷を目指して、両社の関係が結ばれたが、双方の思惑がすれ違い、現時点でいすゞはGMとの連携を深めるなど、トヨタがいすゞの資本を持つ理由が明確ではない年月が永らく続いていた。

両社は、「今後も、100年に1度と言われる自動車業界の大変革の時代を生き抜くために、いすゞは商用車市場、トヨタは乗用車市場において、それぞれが競争力を向上させる取り組みを加速させていきます」と結んでいる。

トヨタが保有するいすゞの株式
株数:50百万株
出資比率:5.89%(発行済株式の総数に対する割合)