フリースケール、業界初の2輪車向けABS専用の高集積アナログIC発表


ヒート・シンクの要らない革新的な設計により、 小型、軽量、低コストのオートバイ/スクーター向けブレーキ制御システムを実現

フリースケール・セミコンダクタ(NYSE:FSL)は、オートバイ/スクーター・アプリケーション向けに特別設計された業界初の高集積専用回路(IC)となる「SB0400」と「SB0401」を発表した。

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この7×7mmデバイスを設計に組み込むことで、電子制御ユニット(ECU)のメーカーは、自動車向けに設計された巨大なABS ICに依存する必要がなくなり、代わりに、オートバイとスクーター向けに特別設計された先進的なアナログ製品により、コスト、重量、スペースの劇的な削減を実現できる。

フリースケールの新しい二輪SB0400 ICはオートバイでの使用を想定して設計されており、一輪SB0401 ICはスクーターや軽量オートバイを想定している。

両製品ともリードレスで、ヒート・シンクが不要なため、システム・コストとスペースを節約できる。

フリースケールのSMARTMOSアナログ/ミックスド・シグナル・テクノロジを採用した新デバイスは、ABSシステムの車輪速度センサ・インタフェース、バルブ・ドライバ、モータ・ポンプ・ドライバ、セーフティ・スイッチ、セーフティ・ステート・マシンをオートバイ/スクーター設計向けに最適化した小型パッケージに統合している。

2016年1月以降、欧州委員会の規制の厳格化により、125ccを超えるすべての新車のオートバイに対してABSの設置が義務付けられる。フリースケールの新製品の導入は、これに対応するものとなる。

フリースケールのADASレーダー/セーフティ製品担当ジェネラル・マネージャであるパトリック・モーガン氏は、「フリースケールは、過去数十年にわたり、ABSシステムを中心に自動車セーフティ向け半導体製品を開発してきました。

今、その経験とリーダーシップをオートバイ/スクーター市場に向けて拡張します。

オートバイやスクーターの場合、先進的なABS技術を組み込むことで、自動車以上に運転者の安全性を大幅に高めることができるはずです。

二輪車両に対するブレーキ要件がますます厳格化する世界的な流れに対し、フリースケールは、運転者の安全性を高める高度に革新的な新設計で応えます。

電子モータ制御システムのメーカーは、重要な安全要件を満たしつつ、コスト、スペース、重量を削減することができます。

2種の新ICは、ハードウェアとソフトウェアに関して互換性を備えているため、システム設計に必要とされる労力が軽減され、実装も容易になります。

また、過電圧(OV)、低電圧(UV)、過熱、短絡、オープン・ロード検出など、保護/診断用のセーフティ機能をハードウェアレベルで統合しています」と述べている。

主な特長:
4デジタル・バルブ・ドライバ(一輪バージョンの場合は2つ)
最大5.0A(オン状態時160mΩ)
最大5kHzのPWM
ハイサイド・プリドライバによるバルブ保護
2車輪速度センサ・インタフェース
車両速度出力
ポンプ・モータ・プリドライバ(最大500Hz、ゲート駆動用の直接入力ピンを搭載)
16ビットSPI通信(ウォッチドッグ搭載)
ISO K-LINEインタフェース
警告ランプ・ドライバ(WLD)(14Ω)
ダイ温度警告
スーパーバイザ回路

価格と供給
SB0400の1万個購入時の1個あたりの参考価格は、3.35ドル(USD)。SB0401の1万個購入時の1個あたりの参考価格は、3.05ドル。どちらのICも、現在出荷中という。

フリースケールSafeAssureプログラム:機能安全の容易な実現に向けて
フリースケールのSafeAssure機能安全プログラムは、国際標準化機構(ISO)のISO 26262や国際電気標準会議(IEC)のIEC 61508といった機能安全規格に準拠したシステムの開発を支援する。

同プログラムは、機能安全の実装を最適にサポートするフリースケールのハードウェア/ソフトウェア・ソリューションを対象としており、豊富な開発ツール・セットを備えている。

製品詳細: http://www.freescale.com/SafeAssure

フリースケール・セミコンダクタ:
http://www.freescale.com/