デンソー、米ハネウェルと電動航空機システムの共同開発へ




株式会社デンソー(本社:愛知県刈谷市、社長:有馬 浩二)と ハネウェル(Honeywell International, Inc.、本社:アメリカ合衆国ニュージャージー州、社長:DARIUS ADAMCZYK)は、電動航空機用推進システムの共同開発を開始した。

近年、大都市化・高密度化による交通量の増加を受け、タクシーや電車に代わる移動手段として、空のモビリティに注目が集まっている。

特に電動航空機のニーズが世界各国で高まりを見せており、日本でも昨年12月20日、経済産業省と国土交通省が日本での“空飛ぶクルマ”の実現に目指して官民の関係者が一堂に会する「空の移動革命に向けた官民協議会」の第4回会合を開催。

この際、世耕弘成経済産業大臣、並びに石井啓一国土交通大臣が列席し、同プロジェクト実現を強力に推し進める旨を「日本の将来産業のロールモデルになりうる」と語って意欲を見せ、両省に於ける今プロジェクトの本気度を強く印象付けるなど、我が国でも空の移動に対する機運が高まりつつある。

そうした際に想定されているのが電動航空機だ。これはエンジンの代わりに電動推進システム(モーターとインバーター)で飛行する新たなモビ リティてにあたる移動機関である。

米国ハネウェルは、もともと航空機向けの技術開発で100 年以上の実績かを持っているが、この度、同社は自動車向けの技術開発に 70 年の実績を持つデンソーと新たな電動航空機の開発で手を携える事となった。

同分野の日米企業の連携は先の4月3日、住友商事株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役 社長執行役員 CEO:兵頭誠之)が同じくエアモビリティ分野の新規事業創出を目的にベルヘリコプター(Bell Helicopter Textron、本社:米国テキサス州)と市場調査や共同研究推進に関する業務提携を締結している。

今回は両社で電動航空機のインバーターなどの推進装置に関わる技術開発に取り組む意向で、デンソーのエレクトロニクス技術とハネウェルの航空機技術を掛け合わせることで、新たな空のモビリティ の開発を加速し、世の中の安全・環境と快適・利便に貢献していきたいと話している。