循環型マーケットデザインのオークネット(本社:東京都港区、代表取締役社長CEO:藤崎 慎一郎)が設立した企業内ラボ「オークネット循環型経済ラボ」(理事長:有村 祐二)は、2025年5月の「中古車市場価格指数」レポートを公開した。
日本では、中古車市場の値動きを把握するための指標として「平均取引価格」がしばしば引用されているが、「平均取引価格」のみでは取引される中古車の質の変化を反映できておらず、物価変動を適確に把握することができない。
そこでオークネットは、東京大学エコノミックコンサルティング(UTEcon/本社:東京都文京区、代表取締役社長:川原田 陽介)と「リユース流通価格指数」を開発。その第1弾として年間40万台を超えるオークネットの会員流通データを元に、UTEconの価格指数構築ノウハウを活用し、日本市場での中古車価格が実際にどのくらい上下しているのかを客観的に把握可能な「中古車市場価格指数」システムを構築して2023年12月分から毎月のレポートを公開している。
今回は「オークネット循環型経済ラボ」にて2025年5月分の「中古車市場価格指数」レポートを公開した。なお、「中古車市場価格指数」レポートは毎月20日を目途に公開している。
さて2025年5月の「中古車市場価格指数」は、2008年7月を1とすると2.185と前月の2.156から0.029増加(1.36%増)した。また、中古車の「平均取引価格」は「中古車市場価格指数」と同様に2008年7月を1とすると1.498と前月の1.385から0.113増加(8.18%増)した。なお「平均取引価格」の実際の値は2025年4月85万6,080円、2025年5月92万6,070円となった。
「中古車市場価格指数」と「平均取引価格」との差に着目すると、同じ品質のクルマの相場は大きくは変わらないものの、質の高いクルマの流通比率が上昇し、質の低いクルマの流通比率が低下した。
ボディタイプ別の「中古車市場価格指数」は、コンパクトの2.59%上昇を最大幅に、ミニバン、SUV、ミッドサイズのカテゴリで上昇。一方、バン・トラック、ラグジュアリーは低下した。
5月レポートURL: https://www.aucnet.co.jp/aucnet-reseach/index/automobile202505_01/
「オークネット循環型経済ラボ」は、1985年に世界初のリアルタイム中古車オンラインオークション事業をスタートし、以来40年以上にわたりオークションを主軸とした循環型流通サービスを提供するオークネットが運営する企業内ラボ「オークネット総合研究所」(2011年1月設立)を前身として2022年6月に設立された。
「オークネット循環型経済ラボ」では、パートナーによる研究・解説や独自リサーチをもとに循環型経済の未来を伝える。パートナー研究者には、UTEconと、アマランツ・アソシエイツ(本社:福岡県福岡市、代表社員:ダニエル・ウォルター)代表社員であり、物理学博士のダニエル・ウォルターを迎えた。経済学やオークション理論を中心とした経済事象の研究・解説、世界潮流などに関するレポートや独自リサーチをもとにした分析、リユース市場価格指数の発表を通じて循環型経済の未来を描くための情報発信を行っている。
なおUTEconは、2020年8月に東京大学大学院経済学研究科との深い連携のもと、指定国立大学法人の特定研究成果活用事業制度に基づき東京大学により設立。
経済学、会計学、マーケティング等に関する専門知識を有する東京大学の教員をはじめとする国内外のエキスパートが信頼性の高い分析を行い、需要予測、価格戦略、政策評価、機械学習に基づいた倒産や不正会計予測、マーケットデザイン、ナウキャスティング、独占禁止法等の法規制、計量・行動マーケティングなど幅広い分野で研究成果を活用したコンサルティングを行っている。
オークネット循環型経済ラボ
所在地:〒107‐8349 東京都港区北青山二丁目5番8号 青山OMスクエア
理事長:有村 祐二
設立:2022年6月
活動内容:経済学やオークション理論を中心とした経済事象の研究・解説や、リユース市場価格指数の発表、独自リサーチに基づく調査・分析情報を通じて、循環型経済の未来を描くための情報発信を行う企業内ラボ。
URL:https://www.aucnet.co.jp/aucnet-reseach/