NTB、キャブコンキャンピングカーが「フェーズフリー認証」を取得

2025年7月31日 carguytimes

日本特種ボディー( NTB ／本社：埼玉県越谷市、代表取締役：蜂谷愼吾 )は、2024年11月発表の新型キャンピングカー「エクスペディション・ストライカー（ EXPEDITION STRIKER ）」」がキャンピングカー業界では初のフェーズフリー認証を取得したことを明らかにした。

上記、フェーズフリー認証とは、「日常時」と「非常時」の区別(フェーズ)を超えて、いつでも役立つ製品やサービスであることを第三者機関が認める認証制度のことを指す。

同認証は、一般社団法人フェーズフリー協会が定めており、災害など非日常時の対策が何も「特別なもの」ではなく「日常の中に自然に組み込まれている」ことが望ましいことを示している。

今認証では、日常と災害時の垣根をなくすフェーズフリーの思想に基づき、平時にはレジャーやワークユースに使え、非常時には被災地での電力や居住空間の確保など共助の拠点としての機能が高いレベルで実装できている点が第三者機関に評価された。

以下が「STRIKER」がフェーズフリー認証を取得したポイント
・車両設計思想と機能性
・新型シャシのユニバーサルな優位性
・優れた発電性能とシェアリング性

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同車がフェーズフリーな“居場所”になる理由は以下の通り
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１．設計思想が悪路走破性と快適な居住性を高次元で両立
独自の設計思想から開発された「EXPEDITIONボディー」は、キャブと居住空間をあえて分離することによって（シャシとキャビンの完全分離）、シャシが本来持つ耐ねじれ性能を利用してタイヤの接地性を高め、高低差のある荒れた路面での走破性を向上させた。

更にキャビンには、業界初のオールアルミ製シェルを採用し、高強度・軽量化により安定走行と燃費向上というふたつの異なる要求性能に対して個々の絶対性能を高めた。＊これにより災害で道が寸断され、悪路しか使えない場面でも安全に支援物資を届けられるクルマとなった。

２．AT限定OK。小回りの利く「Travio」シャシで手軽に乗れる
「STRIKER」は、いすゞのキャンピングカー専用シャシ「Travio」をベースに持ち合わせている機能を生かし切り、快適な乗り心地と高い走行性能を実現した。

パワーユニットは、ディーゼルエンジン搭載でAT限定普通免許に対応。サイズは全長5m未満・全幅1.8mというコンパクトサイズ、かつ最小回転半径は軽自動車並みの4.4mで、狭い道も街のなかでも運転し易いよう配慮した。

これにより女性ドライバーやシニア層、若年層にも扱い易く運転する人を選ばないユニバーサルな設計となっている。＊災害で誰でも運転しなければならない時も、安心して走行できる。

３．2つの電装設備で日常でも非常時でもオフグリッド・シェアリングを実現
オフグリッドとは、公共インフラに頼らず電気や水などを自給する状態を指す。また「STRIKER」は大容量のソーラーパネルを搭載し、家庭用エアコンや電子レンジも使える発電力を確保した。

併せて市販の大型ポータブル電源も併用し、家庭や別現場に持ち出すことも可能にした。＊災害で地域全体が停電した時も、電気を生み出し周囲とシェアできる。

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「STRIKER」のユニバーサル・デザイン
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１．使う人に合わせて変えられる室内レイアウト
「STRIKER」の車内はレイアウトを柔軟に変えられる空間設計としている。加えて脱着式のベッドマット、対面式のダイネット(居住部)、広い荷室など、休憩・作業・積載・仮眠など、様々な目的や用途に柔軟に対応できる。

２．乗り降りしやすいリアエントランス
「STRIKER」は、リアエントランス仕様。狭い駐車場でも乗り降りし易く電動格納ドアステップも装備。入り口からダイネット部分までの広い床面は長尺物を積むことも可能にした。

３．運転席と客室、キッチンと客席の一体感を高めた新設計
「キャブアクセス」開口部の拡大で、運転席とダイネットとの行き来がよりスムーズに。リアキッチンにも開口部を設け、調理スペースと客席との繫がりも強化した。

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設計思想「関連性」の重要性と「STRIKER」が今後担う社会的役割
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フェーズフリー認証に係る「関連性」という概念がキャンピングカーのQOLを高め、有事に備えることのできるプロダクトとなった。

結果「STRIKER」の持つ性能がそのまま災害時にも役立つ「備えない防災」という新しい価値を生み、自然災害、都市インフラの老朽化など、多様な社会課題の解決にも貢献する。

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フェーズフリー認証審査員の総評は以下の通り
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「一般的なキャンピングカーは、日常での使い勝手や非常時の機動力に課題があったが、EXPEDITION STRIKERは、軽量化による燃費性能の向上と、都市部でも取り回しやすいコンパクトな車体により、日常利用のハードルを大きく下げている点に優位性がある。

更に、悪路でも全輪が地形に追従できる設計や、車体下部の地上高を高めた構造によって、災害時の移動・避難にも高い適応力を発揮する。

車内の視認性や動線も工夫されており、車内外の円滑なコミュニケーションや共助を促す空間設計も評価できる。

結果、総じて独立性と関係性を兼ね備えたこの車両は、日常と非常時の両面で高い価値を提供するフェーズフリーなモビリティの先進事例であり、今後のライフスタイルや防災意識に新たな提案をもたらす可能性を秘めている」と評した。

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一般社団法⼈フェーズフリー協会代表理事佐藤唯⾏⽒
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「元々、キャンピングカーは独立性が高くオフグリッドで生活できるため、〝どのキャンピングカーでもフェーズフリーでは〟という意見もあります。

しかしSTRIKERは、日常の価値を高めた設計が大きな特徴です。室内空間の関係性が取りやすく、路面との関係性が優れているといった日常を豊かにする工夫が、結果として非常時にも役立ち、この“新たな付加価値”がフェーズフリー認証の決め手となりました。

最後に⼀般社団法⼈フェーズフリー協会代表理事佐藤唯⾏⽒は、「STRIKERはキャンピングカー業界の中でも先陣を切り、初めてフェーズフリーの領域に踏み込んだ、まさに歴史に残る車両です。

多くのキャンピングカービルダーがフェーズフリーを目指す中、NTBは丁寧に「新しいキャンピングカーの在り方」や「未来のキャンピングカー像」を一つ一つ積み上げ、この形を実現しました。

日常の豊かな暮らしの延長線上に、安心・安全な社会を描く。今後、『STRIKER』をベンチマークとして、より多くのキャンピングカーがフェーズフリーになっていくことを期待しています」と結んでいる。

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◎有識者２名からの評価コメントは以下の通り
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▼合同会社CAMMOC 代表社員三沢真実⽒
先日、実際に「STRIKER」に乗って子どもを含む6人＋犬1匹でキャンプに行ってきました。

キッチンからくつろぎスペース全体を見渡せるつくりは、コミュニケーションのしやすさや安心感に繫がりました。バッテリーの心配が要らず、冷蔵庫も備わっているため、夕食にはキャンプでは珍しいお寿司を用意。食事の選択肢が広がるのも魅力です。

私は普段、軽バンでキャンプに行くので大きな車の運転には不安がありましたが、『STRIKER』に乗った瞬間、その不安は一気に払拭されました。オフロードでも非常に運転しやすく、安定感がありました。

楽しみながら普段の暮らしを外へ持ち出せる。そしてそれが自然と備えになる。そんな“楽しみながら備えられる”『STRIKER』に、未来の広がりを感じました。

▼⽇本福祉⼤学福祉経営学部医療福祉マネジメント学科教授⼭本克彦⽒
20年以上にわたり災害現場の調査を行ってきましたが、被災地では常に「プライバシーを守れる安心な空間」が求められてきました。これまでもキャンピングカーが被災地で活用された例はありましたが、バッテリーの持続性に課題がありました。その点、『STRIKER』はバッテリーが長時間使用できること（電力供給可能）が大きな安⼼材料です。

『STRIKER』の誕生によって、私は「先遣車両」としての活躍に大きな可能性を感じています。災害が発生してまもなく現地入りし、被害状況を把握して⽀援規模を⾒極める――。そのような初動の場面で非常に有効だと思います。

オフロード性能とオフグリッドの強みを生かせば、2〜3⽇現地に滞在できます。移動・宿泊・情報受発信機能を持つ、まさに移動事務局車両は、外部からの⽀援を呼び込むための“要”となると確信しています。

公開された『STRIKER』のイメージ動画

車両概要
EXPEDITION STRIKER
名称：EXPEDITION STRIKER(よみ：エクスペディションストライカー)
ベース車両：いすゞ Travio(キャンピングカー専用シャシ)
駆動方式：2WD(AT限定普通免許対応)
全長：4,955mm　※スペアタイヤ装着時の全長は5,065mm
全幅：1,800mm　※左右ドアウインカー部含む
全高：3,000mm
車両総重量：

＜シンプル電装モデル＞
車両重量(オプション無し)：2,565kg
車両総重量(定員乗車時)：2,950kg
定員乗車時の積載可能重量：540kg
※ただし前輪負荷1900kgを超えないこと。

＜スタンダード電装モデル＞
車両重量(オプション無し)：2,635kg
車両総重量(定員乗車時)：3,020kg
定員乗車時の積載可能重量：470kg
※ただし前輪負荷1900kgを超えないこと。
乗車定員：7名
就寝定員：6名
ボディー構造：オールアルミ製ボディー(バンク・スカート・リアバンパー含む)
特徴的装備：高地設計のスカート・バンパー／高いオフグリッド性能／電力等の外部シェア機能

『EXPEDITION STRIKER』特設サイト：https://ntbcamp.co.jp/striker-phasefree/
販売店情報：https://ntbcamp.co.jp/shop/
資料請求・問合せ先：https://ntbcamp.co.jp/contact/
詳細な仕様や装備、価格については、NTB「EXPEDITION STRIKER」公式サイトを参照されたい。

日本特種ボディー株式会社について
NTBは、2021年に災害現場の最前線を知る災害復興支援団体と共同開発した、有事にも頼もしいオフロード系キャンピングカー「EXPEDITION EAGLE」を開発、2024年には能登半島地震の被災地でボランティア活動を行う学生に向けて災害支援トラック『Dトラ』を寄贈するなど、“災害時に活躍できるクルマづくり”の枠組みを積極的に構築し続けてきた。

＜法人概要＞
法人名：日本特種ボディー株式会社
本店所在地：埼玉県越谷市小曽川568番地1
代表者：代表取締役　蜂谷愼吾
設　立：2014年12月
資本金：975万円
従業員数：50名
事業内容：キャンピングカー・特種車両の企画製造販売
URL：https://ntbcamp.co.jp/