レクサステザインアワード2019、メンターにセバスチャン・ロング氏


LEXUSは、全世界の次世代を担うクリエイターを対象とした国際デザインコンペティション「LEXUS DESIGN AWARD 2019」の審査員・メンターの一部を発表した。

今年度は新たにイギリスを拠点とする世界有数のデザインブランド「エスタブリッシュド&サンズ」の共同創立者およびデザインディレクターであるセバスチャン・ロング(Sebastian Wrong)氏を迎える。

セバスチャン・ロング氏は、ノーリッチ美術デザイン大学で彫刻を学んだ後、2001年に自身の会社を設立。同氏はクリエイティブデザインのみならず、その後の製造プロセスにも深く携わっており、極めて幅広い技術を有する。

モダンでありながら懐かしさを感じさせるスツール「ハイジ(Heidi)」や、木版画を彷彿とさせるデザインが高く評価されている「ロングウッズ(Wrongwoods)」コレクションなど、アイコニックな家具が代表作として知られている。

過去には、ロンドンのロイヤル・カレッジ・オブ・アート、スイスのECALで教鞭をとる。デザイナーとしては、家具、照明、アクセサリー、ギャラリープロジェクトなど、幅広い分野で成功を収めているほか、製造業者としては、コンテンポラリーデザインの分野で注目される様々なクリエイターとコラボレーションしている。

そんな様々なクリエイターとコラボレーションを重ねてきたロング氏が過去の知見を活かし、LEXUS DESIGN AWARD 2019のメンターとして参加する。

審査員は昨年に引き続きデザイン界の重鎮、デイヴィッド・アジャイ氏、パオラ・アントネッリ氏および、Lexus International Presidentの澤 良宏が勤める。審査員とメンターはそれぞれ4名ずつを予定しており、その他の審査員やメンターは、10月中旬に発表される予定。

LEXUS DESIGN AWARDは、世界で活躍するクリエイターをメンターに迎え、受賞者にメンターシップ制度を提供してきた。

今年度は2019年1月に全てのファイナリストが世界有数のデザイン拠点であるニューヨークに集結。経験豊富なメンター陣から多角的なアドバイスを受けられるほか、世界で活躍するクリエイターのプロダクトデザイン、製造、クリエイティブスキルに関する知識と経験に触れ、ファイナリストの技術やアイデアをプロトタイプ化し、ミラノデザインウィーク2019*に展示する機会が提供される。

Lexus Internationalグローバルブランディング室 室長 スピロス・フォティノス(Spiros Fotinos)氏は、「LEXUSは先見的な発想でより良い世界をつくるというセバスチャン・ロング氏の思想と同じ想いを共有しており、今回のメンターシップが実現しました。彼がLEXUS DESIGN AWARD2019に参加してくれることを光栄に思います」と話している。

通算7回目を迎えるLEXUS DESIGN AWARDは、デザインやテクノロジーの力で豊かな社会とより良い未来を創造する、革新的なアイデアを募集している。

応募作品は、審査員である世界で活躍する著名なクリエイターやデザイナー陣により、LEXUSブランドとして重視する3つの基本原則「Anticipate(予見する)」「Innovate(革新をもたらす)」「Captivate(魅了する)」をいかに具現化しているかという点を審査基準として評価される。

LEXUSは応募者に対して、社会や個人のニーズを「予見」し、「革新的」なソリューションで観衆や審査員の心を「魅了」するアイデアの提案を期待している。

今回は、応募作品の中から6作品を入賞作品として選定。すべての受賞者に対し、応募したアイデアをベースにしたプロトタイプの制作費として最大300万円を提供するほか、世界的クリエイターとのメンターシップを実施する。

また、入賞者6名をファイナリストとしてイタリア・ミラノで開催されるミラノデザインウィーク2019に招待し、LEXUS会場においてプロトタイプ作品の展示を実施。現地で入賞6作品の中からグランプリを発表する。なお、入賞者は2019年1月発表予定となっている。

Lexus Design Award概要:https://lexus.jp/brand/lexus-design/design_award/
公式ハッシュタグ:#LexusDesignAward

【審査員プロフィール】
デイヴィッド・アジャイ(David Adjaye)/建築家
タンザニア生まれ。建築材の独創的な使用や高度な彫刻能力を活かし、芸術家としての感性とビジョンに富んだ建築家として高く評価されている。

2000年に自身の事務所アジャイ・アソシエイツを設立。同氏が手がけたプロジェクトの中で5億4000万ドルと最大の規模を誇るスミソニアン協会国立アフリカ系米国人歴史文化博物館は、2016年秋にワシントンD.C.のナショナル・モールにオープンし、カルチャー・イベント・オブ・イヤーとしてニューヨーク・タイムズにも掲載された。

2017年には、エリザベス2世によって大英帝国勲爵士(ナイト)に叙任され、TIME誌の「2017年、世界で最も影響力のある100人」のひとりとして紹介された。

パオラ・アントネッリ(Paola Antonelli)/MoMA シニアキュレーター
1994年よりニューヨーク近代美術館(MoMA)勤務。現在、研究開発部門責任者であると同時に、建築、デザイン部門のシニアキュレーター。展覧会のキュレーション、執筆、講演会など世界中で活躍。

カリフォルニア大学ロサンゼルス校、ハーバード大学院デザイン科、ニューヨークのデザインスクール「MFA Products of Design」で教鞭をとる。デザインが世界に好影響を与えることが普遍的な理解として浸透することを目的に活動。

デザインや建築、科学技術の領域も含め日々の生活の中でデザインが与える影響を調査している。現在は、第22回トリエンナーレ・ディ・ミラノ*(the XXII Triennale di Milano)の準備に取り組んでいる。

澤 良宏(Yoshihiro Sawa)/Lexus International President
京都工芸繊維大学意匠工芸学科卒業。1980年入社。カローラなどの小型車外形デザインを担当。米国駐在、内外装デザインを経て、異色のデザイナー出身チーフエンジニアとして、アイゴの開発を担当し、2017年4月にLexus International Presidentに就任。