日産自動車株式会社(本社:神奈川県横浜市西区、社長:カルロス ゴーン)は12月3日、インフィニティブランド初となるアクティブコンパクト「Q30」の生産を、英国サンダーランド工場にて開始したと発表した。
新型インフィニティ「Q30」は、総額2億5,000万ポンド(約460億円)を投資し、英国サンダーランドに新設されたインフィニティブランド専用の組立工場で生産する。この投資に伴い、300名の新規雇用も創出している。
インフィニティ初となるコンパクトモデル「Q30」は、同ブランド初の欧州生産車でもある。グローバル成長計画の一環として、同ブランドのクルマは、現在3大陸4ヵ国の5つの工場で生産されている。
インフィニティ・モーター・カンパニーのローランド クルーガー社長及び、同サンダーランド工場で働く6,700名の優秀な従業員と共に、「Q30」のオフライン式に出席した日産のチーフ・パフォーマンス・オフィサー(CPO)のトレバー マン氏は、「本日、私たちはインフィニティの歴史において新たなページを刻みます。
この新たなストーリーを始めるのに、ここ日産サンダーランド工場以上に最適な場所はありません。サンダーランド工場は、30年にも及ぶ歴史を経て、英国最大の自動車生産工場へと成長しました。
同工場は、高い品質と人気モデルを生産していることでよく知られていますが、高い技能と献身的な従業員を有する世界トップクラスの生産拠点としても認知されています。
『Q30』の生産は、サンダーランド工場のプレミアムカーの生産能力を更に強化していくだけでなく、中国や北米などグローバル市場への輸出に代表されるように、インフィニティの成長および日産の英国工場の新たな展望を示唆しています」と語り、インフィニティのグローバル成長における新たなマイルストーンを祝った。
サンダーランド工場内に新設された総敷地面積2万5千m2の新生産工場は、完全自動ラインの車体工場を有し、そこでは精密なレーザー溶接を行う134体の新型ロボットが剛性の高い車体骨格を組み立てている。
インフィニティが、英国に於ける「Q30」の生産を決定したのは2012年のこと。その判断基準となったのは、サンダーランド工場の従業員が、長年に亘り築き上げてきた高い品質基準に着目してのことだという。
以降、同工場はインフィニティ車生産に向けて、従業員4,000名を対象にした前例のないトレーニングプログラムを実施し、新世代のプレミアムカー組立専門のスタッフを育成してきた。
プログラムを受けた従業員の中には、新たに任命された選りすぐりの熟練した職人グループも含まれており、彼らは、生産工程の各段階において、「Q30」一台一台が確実にインフィニティのプレミアム生産基準を満たすように管理していく。
インフィニティ・モーター・カンパニー社長のローランド クルーガー氏は、「『Q30』は、インフィニティにとって非常に大きな機会に登場しました。
インフィニティは、グローバル販売の最高記録達成に続き、同モデルの投入によって新たなセグメントへと参入していきます。
この新型アクティブコンパクトは、同社の、グローバルプレミアムブランドのトップクラスになる、という戦略において、極めて重要な役割を果たすことでしょう」と述べている。
なおインフィニティ「Q30」の開発は、英国パディントンのデザインセンターおよびクランフィールドのテクニカルセンターがそれぞれ指揮してきた。
サンダーランドでの「Q30」の生産開始は、英国内のインフィニティ販売店のネットワーク拡大と併せ、英国市場に対するインフィニティブランド浸透の一環でもある。