フェラーリ、新型V8 GTの「ポルトフィーノ」を発表


フェラーリ(Ferrari S.p.A、本社:伊・モデナ県マラネッロ、CEO:セルジオ・マルキオンネ)は8月23日、新型 V8 GTの「Ferrari Portofino(ポルトフィーノ)」を発表した。世界初披露の舞台は9月開催のフランクフルト国際モーターショーとなる。

この車名は、イタリアで最も美しい街のひとつとされる港町「ポルトフィーノ」から名付けられた。これにちなみ同社専用の車体色は「Rosso Portofino」とネーミングされている。

Portofinoの新型シャシーは、California Tから大幅な軽量化を実現させたもので、ボディシェルの全コンポーネントを再設計した結果、軽量化の達成だけではなく、ねじれ剛性も強化したと云う。

パワーユニットは600cv、0-100 km/h 加速3.5秒を発揮する同車は、リトラクタブル・ハードトップ、広いトランク、ゆとりあるコックピット・スペース、さらには小旅行に適した 2 つのリアシートを備えたコンバーチブルモデルである。

2016年と2017年のインターナショナル・エンジン・オブ・ザ・イヤーに選出されたエンジン・ファミリーであるフェラーリ製V8 ターボは、新コンポーネントの採用とエンジン制御ソフトウェアの見直しによって、ベースモデルであるCalifornia Tのパワーユニットよりも出力を40cv向上した。

具体的には、新型ピストンとコンロッドの導入をはじめ、インテークシステムの設計を見直し、8 気筒エンジンの効率を全面的に改善した。

またエグゾーストシステム全体のジオメトリーを改変。特に新設計の一体成型鋳造エグゾースト・ヘッダーは、ロスを低減し、フェラーリの特徴であるゼロ・ターボ・ラグの達成に大きく貢献しているとする。

こうした改良と、選択したギアによって伝達トルクを調整するバリアブル・ブースト・マネジメントとの組み合わせによって、Ferrari Portofino は、先代モデルを上回る全ギアにおける加速性能の向上と優れた燃費性能を実現させた。

加えて初めてPortofinoに搭載される第3世代の電子リア・ディファレンシャル(E-Diff3)は、F1-Tracとの組み合わせにより、メカニカルグリップだけではなく、限界域での車輌コントロールも改善。

また Ferrari Portofinoは、EPS(エレクトリック・パワー・ステアリング)を装備したこのクラスでは初めての GT でとなり、エンジニアは、この EPS と E-Diff3 とを統合することで高速走行時の安定性を犠牲にすることなくステアリングレシオを7%引下げ、ステアリング・レスポンスをさらに向上させている。

磁性流体(MR)ダンピングシステム(SCM-E)は、デュアルコイル・テクノロジーの採用によってロールを抑え、荒れた路面における衝撃吸収能力の向上に貢献した。

フェラーリ・デザインセンターは、車体の表面デザインから最大限のエアロダイナミクス効率を引き出すために、開発段階からエアロダイナミクス部門と密接な協力を図り、ヘッドライトの外側のエッジにフロントのホイールアーチを経て側面に沿って気流を排出し、ドラッグを軽減するエアインテークを組み込んでいる。

最後に乗車快適性に重点を置いた新機能として、10.2 インチ・タッチスクリーン画面のインフォテインメントシステム、ルーフを開いた時も閉じた時でも快適性を向上させる新エアコン・システム、新型ステアリングホイールのほか、18 通りに調整可能な電動シートが搭載されている。

これは新デザイン・バックレストの採用によって、リア・パッセンジャーの足元のスペースを拡げた上でパッセンジャー・ディスプレーも装備されている。

諸元・概要
エンジンタイプ:V8 – 90°
総排気量:3,855 cm3
最高出力*:441 kW(600 cv )@ 7,500 rpm
最大トルク*:760 Nm @ 3,000 – 5,250 rpm
全長:4,586 mm
全幅:1,938 mm
全高:1,318 mm
重量配分:46:54(フロント:リア)
パフォーマンス
最高速度:320 km/h 以上
0-100 km/h:3.5秒
燃料消費 & CO2排出量**
燃料消費量:10.5 l /100 km
排出量:245g CO2 /km
*7速ギアにて
** HELE システム標準装備、複合サイクル(ECE+EUDC)。 ホモロゲーション申請中

関連情報日本語版Webサイトにて:http://www.ferrari.com/ja_jp/