独・ショット、自動車インテリア向け照明製品を日本国内でも販売開始


ドイツの特殊ガラスメーカーとして知られているSCHOTT AG(ショット、本社:ドイツ・マインツ市、取締役会会長:Dr. フランク・ハインリヒト)は、自動車内のインテリア空間を演出するための環境照明製品「MultiLight (マルチライト)」の日本国内販売を開始した。

近年の自動車は、走行性能だけなく、居住空間として付加価値の高さが求められている。そうしたなか同社は、照明としての機能性を高めるだけではなく、空間デザインへの関心に注目が集まっているこの折りに輪郭照明と、スポット照明をひとつの光源に統合したマルチライトを提案。

またこれに併せて既に世界の自動車市場で、安定した導入実績を持つ側面発光ライトガイドの「SideLight (サイドライト)」の販売拡大を図っていく。

このふたつの製品のなかで今回、新発売となったマルチライトの方は、輪郭照明とスポット照明という異なる機能を1台のRBG光源に統合した製品となっており、光源を1台にすることで必要な電子部品点数を減らし、組み込み搭載に掛かる時間と手間が短縮できる。

ちなみに搭載位置は、ドアハンドル、グローブボックス、スピーカーなどの限られたスペースに於いても輪郭照明として利用上の自由度が高いとしている。

一方のサイドライトは、輪郭を強調するために特別に設計された側面発光型のライトガイドで、ドアやセンターコンソールへの搭載で、車内足元などに柔らかい照明効果を創り出すことができる。なおこちらは、既にドイツやアメリカなどの大手自動車メーカーの高級車種に採用されている。

このサイドライトは、柔軟性・耐久性・色安定性・発光均一性などで、他にあるプラスチック製光ファイバを用いたソリューションよりも優れているとし、既に内装製品、外装製品の世界的な大手OEM数社による試験によって、マイナス40℃から95℃の厳しい気象条件や、紫外線、化学薬品などに対する耐性を含め、各OEMの基準に適合していることが証明されていると云う。

さらに、これに併せ、耐久性と加工性を備えた内装用の軽量素材として、印刷加工を施した超薄板ガラスも併せて提案する。

この超薄板ガラスは、自動車インテリア用途に提案する厚み25マイクロメートル以下の製品であり、耐衝撃性と曲げ強度、耐擦傷性ばかりでなく耐化学薬品性も持ち併せており、汚れや指紋の付着を防ぐ機能も備えている。結果、自動車の軽量化と上質な外観追求の両立を可能にする製品だとしている。