株式会社デンソー(本社:愛知県刈谷市、社長:有馬 浩二)は、ガソリン噴射装置の一つであるインジェクター(ポート噴射式)がグローバルでの累計生産台数10億本を達成したことを記念し、本日、西尾製作所(愛知県西尾市)で記念式典を実施した。
同社は、1972年からガソリンインジェクターの生産を開始しており、43年間で累計生産10億本を達成した。
同社では、クルマの排ガス浄化のニーズに対応するため、1972年に電子制御式ガソリン噴射装置の量産を開始し、インジェクターについても、同年に量産を開始。
インジェクターの部品精度が噴射性能を大きく左右するため、量産にあたっては高い加工精度が求めらる。このため当時、開発部門だけでなく、生産技術や製造部門が一体となり量産化が進められた。
その後も、排出ガス規制の強化と燃費向上ニーズに対応するため、製品の高性能化と小型・軽量化に取り組み、1999年には12個の噴射孔を持つインジェクターを世界で初めて量産した。
当時、一般的に使われていたインジェクターの噴射孔は4個だったが、噴射孔の数を増やしつつ小径化することによって噴霧の微粒化を実現し、エンジンの燃焼効率向上に貢献した。
当社のインジェクターの海外生産は1998年からで、アメリカのテネシーに初めて生産拠点を立ち上げ、その後、アジア、欧州と生産は拡大。現在、日本含め、世界6か国で生産しており、西尾製作所はマザー拠点としてグローバルの生産を牽引している。
また1996年からは、直噴エンジン用の高圧インジェクターも開発、量産しており、2010年には世界最高レベルの噴霧微粒化を実現しました。現在では、日本、アメリカ、ヨーロッパのカーメーカーに採用されている。