トヨタ自動車株式会社(本社:愛知県豊田市、代表取締役社長:豊田 章男、以下トヨタ)傘下のTOYOTA GAZOO Racingは、7月27日(木)から30日(日)にかけて開催されるFIA世界ラリー選手権(WRC)第9戦ラリー・フィンランドに、、3台のヤリスWRCで参戦する。
参戦する3台は、ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ組(ヤリスWRC #10号車)、ユホ・ハンニネン/カイ・リンドストローム組(#11号車)、エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム組(#12号車)のヤリスWRC。
ラリーの中心地となるユバスキュラはチームの本拠地から近く、ホームイベントと呼べる一戦で最良の結果を得るべく、チームは万全の準備を整え戦いに備える。
例年、ラリー・フィンランドはWRCの中で最もSSの平均速度が高いラリーであり、かつては北欧の選手以外は勝てないとさえ言われた、難易度の高いグラベル(未舗装路)ラリーである。
コースは全体的に非常に高速で、道幅は広く路面も滑らかで硬く引き締まっているため、選手たちはストレスを感じることなく走ることができる。
しかし、道のすぐ横には木々が迫るため、ほんの少しのミスも許されない。
そして「クレスト」と呼ばれる小さな丘を越える際にクルマのタイヤは地面を離れ、数十メートルも飛ぶようなビッグジャンプも現れる。
そのためドライバーは、左右方向だけでなく、上下方向の動きにも注意してクルマをコントロールしなければならない。
サービスパークが置かれるフィンランド中部の町、ユバスキュラはチームの本拠地からも近く、チームを率いるトミ・マキネンはこの母国イベントで4回優勝経験がある。
ラトバラはこれまでに2010年、2014年、2015年と計3回表彰台の中央に立った。
ハンニネンは2014年と2015年と2年連続で総合6位入賞を果たし、ラッピは2014年と2015年に総合8位となり、サポートシリーズであるWRC2としては2年連続優勝を達成した。
3台のヤリスWRCのドライバーおよびコ・ドライバーが全員フィンランド人のチームにとって、特別な一戦であり、今シーズン最高の結果を得るべく入念な事前テストを実施してきた。
ラリーは7月27日(木)の夜、ユバスキュラ市街地が舞台となるハルユのSSでスタートする。
翌日の28日(金)から本格的なグラベルSSが始まり、選手たちは有名で伝統あるステージを含む多くのSSを走行する。
競技最終日となる30日(日)は、最終ステージのSS25がボーナスの選手権ポイントがかかるパワーステージに設定され、最後の最後まで高い緊張感が保たれる。SSの数はトータル25本でその合計距離は314.20km。リエゾン(移動区間)を含めた総走行距離は1425.96kmとなっている。
トミ・マキネン(チーム代表)
フィンランドは、私たちにとって特別な意味を持つホームイベントです。選手は自信に満ち溢れていますので、私も安心しています。
我々はフィンランドのステージで多くの経験を積み重ねてきたので、ラリーへの準備は整っていると思います。
一方で、クルマは絶えず進化しており、常に新しいことを発見しています。ラリー・フィンランドは、我々にとって素晴らしい経験となるでしょうし、ステージでは多くのファンの皆さんにお会いできるでしょう。
ヤリ-マティはこのラリーで勝つ方法を知っており、ユホは速くて経験豊富です。そしてエサペッカは若くてハングリーと、我々には素晴らしいドライバーが揃っています。力強い戦いをしてくれることを期待しています。
ヤリ-マティ・ラトバラ(ヤリスWRC #10号車)
モンテカルロと同じように、フィンランドは誰もが勝ちたいと思っているラリーです。
特に、フィンランド人ならば、なおさらです。もちろんプレッシャーは感じますが、それはポジティブな意味でのプレッシャーです。
今回の私の目標は、言うまでもなく優勝です。ラリーを前に4日間のテストを行ない、クルマのさらなる進化を確認しました。
自信はありますが、フィンランド人にとって地元イベントであるというアドバンテージはもはやないと思います。今や多くのSSが毎年使われているため、フィンランド人以外の選手も、充分な経験を持っているからです。激しい戦いになるでしょう。
ユホ・ハンニネン(ヤリスWRC #11号車)
フィンランドは他のどのイベントよりも多くの経験があるラリーなので、自信はあります。
特定の目標を立てるつもりはありませんが、最初の段階から全力でアタックし、どれぐらい良いポジションでフィニッシュできるのかを見極めるつもりです。
フィンランドはとにかくハイスピードなラリーなので、徐々にスピードを上げていくような戦いは通用しません。最初のコーナーから思いきり攻めるしかないのです。
事前のテストでは主にサスペンションの改善に力を入れ、良いフィーリングを得られました。フィンランドの未舗装路は雨で濡れると硬く締まる性質があります。テストの初期には降雨がありましたが、ラリーでも雨の可能性はあるので有益なテストになりました。
エサペッカ・ラッピ(ヤリスWRC #12号車)
ワールドラリーカーで初めてホームイベントを戦うことになり、とても興奮しています。
完璧な戦いができれば表彰台に上がることも充分可能だと思いますが、例年フィンランドは僅差の戦いとなるため、何もトラブルなく走る必要があります。
空力性能とエンジン性能の高さは我々のクルマの強みなので、ハイスピードなフィンランドの道との相性は良いはずです。
ワールドラリーカーのスピードはとても速く、以前に他のクルマで出場した時よりもはるかに高速で走ることになるため、コ・ドライバーもペースノートをさらにはやく読み上げる必要があります。コ・ドライバーのヤンネにとっても、きっと大きな挑戦になるでしょう。
2017 FIA世界ラリー選手権 第8戦終了後のドライバーズランキング
1:セバスチャン・オジエ160
2:ティエリー・ヌービル149
3:ヤリ-マティ・ラトバラ112
4:オット・タナック108
5:ダニ・ソルド82
6:エルフィン・エバンス57
7:ヘイデン・パッドン51
8:クレイグ・ブリーン43
9:ユホ・ハンニネン30
10:クリス・ミーク27
13:エサペッカ・ラッピ20
2017 FIA世界ラリー選手権 第8戦終了後のマニュファクチャラーズランキング
1Mスポーツ・ワールドラリーチーム259
2ヒュンダイ・モータースポーツ237
3TOYOTA GAZOO Racing WRT153
4シトロエン・トタル・アブダビ・ワールドラリーチーム117
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