デンソー、トヨタ自動車と共同で排出ガス浄化触媒用基材として世界初の「FLAD」基材を開発


株式会社デンソー(本社:愛知県刈谷市、社長:有馬 浩二)は、排出ガス浄化触媒の基材において、触媒の中心部と周辺部で断面積が異なるセルを一体成形した世界初となる新設計「FLAD®」(フラッド)基材をトヨタ自動車株式会社(以下、トヨタ自動車)と共同開発した。

この「FLAD®」基材は、トヨタ自動車の新型排出浄化触媒に採用され、2017年春頃発売される新型車に順次搭載される予定。

今回、トヨタ自動車と共同で開発した「FLAD®」基材は、排出ガスの流れの均一化を追求したもの。

中心部と周辺部を構成する各セルの断面積の比率や、セルの密度が異なる中心部と周辺部のそれぞれの断面積の比率など最適な値について、シミュレーションや試作基材を使った検討を繰り返して検証し、触媒内部の排出ガスの流れの均一度を向上させた。

これにより、従来型排出ガス浄化触媒と同等の排出ガス浄化性能を維持しながら、貴金属使用量を約20%低減させると共に、触媒容量の約20%小型化を可能にした。

また、設計・製造技術の革新により、世界初となる一体成形を実現したことにより、量産も可能になった。※FLAD :「Flow Adjustable Designed Cellの略」 はデンソーの登録商標で、セルの断面積が中心部と周辺部で異なる構造を持つ新設計の触媒基材である。