BLUESKEYEAI社とS&VL社、ドライビングシミュレータ分野で協業

最先端ドライビングシミュレータで眠気や集中力を評価・検証

コーンズテクノロジー(本社:東京都港区、代表取締役社長 西岡和彦)は5月20日、東アジア地域を対象とした自動車業界向けのバーチャルテストサービスへの技術提供に係りS&VL社(Simulation & Virtual testing Lab.)と戦略的パートナーシップを締結した。

もとよりコーンズテクノロジーは、臨床グレードの感情認識・表情分析AIソフトウェアを通じてドライバーモニタリング技術を提供するBLUESKEYE AI社(英)の国内総代理店を務めている。

一方でS&VLは、ドライビングシミュレーションプラットフォームを提供していることから、今回、双方の合意により、BLUESKEYE AI社のドライバーモニタリング機能「B-Automotive SDKソリューション」がS&VLのドライビングシミュレーションプラットフォームにシームレスに統合される。

この結果、日本国内の自動車市場で次世代自動車技術の研究、開発、検証を強力に支援する体制が整い、OEM、サプライヤー、研究機関がドライバーの快適性と安全性に係る検証ができるようになる。

そんなS&VLはプログレス・テクノロジーズ グループの子会社で、最新鋭のドライビングシミュレータ「DiM300」を導入したアジア初のドライビングシミュレータ専用施設を運営している。

同社は高度なバーチャルテストサービスを日本国内で提供することを介して当地のOEMやサプライヤーと連携。車両開発プロセスの強化に取り組んでいきたい考えという。

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ちなみに今回のシミュレータへの技術統合により、以下の効果が期待できる。
▷先進運転支援システム(ADAS)および自動運転(AD)機能の開発とテスト支援の加速
▷眠気と集中力を評価する安全性検証プロセスの強化
▷次世代車両のハードウェアおよびソフトウェア技術におけるドライバーと乗員の快適性の測定と検証

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より具体的には、S&VLのドライビングシミュレーションプラットフォームにBLUESKEYE AI社の眼球測定、頭部姿勢推定、行動分析機械学習モデルなどを含む機能が組み込まれる。

それによりドライバー向けの運転シミュレーションテストの実施を介して、対象ドライバーの行動、注意力と集中力、眠気、疲労、そしてヒューマン・マシン・インタラクション全般に関する重要な知見を得ることができる。

今回の技術統合に際して、S&VL株式会社の村松 英行代表取締役は、「S&VLはBLUESKEYE AI社とのパートナーシップ締結を⼤変嬉しく思います。

S&VLのメンバーは、⾃動⾞業界でシミュレーション技術開発、実験技術開発に従事してきました。今後は、その強みを⽣かし⾃動⾞開発‧部品開発におけるデジタル開発推進をサポートいたします。

人が何をどのように感じるかは⾃動⾞の性能にとって⼤変重要な評価事項です。

S&VLが得意とする⾃動⾞のシミュレーション技術とBLUESKEYE AI社の有するドライバーモニタリング技術を融合させ、お互いに⾼い付加価値のあるサービスを提供する⽬的で今回の基本合意に⾄りました」と述べた。

一方で、BLUESKEYE AI社で共同創設者・チーフ・エバンジェリスト 兼 最高科学責任者を努めるミシェル・ヴァルスター教授は、「BLUESKEYE AI社はS&VL株式会社との提携を大変嬉しく思っており、アジアにおけるドライバーの安全性と自動車のイノベーションの推進に期待しています。

BLUESKEYE AI社の先進ドライバーモニタリング技術とS&VL株式会社の最先端のシミュレーションプラットフォームを組み合わせることで、業界がより安全でユーザー中心の車両を開発するための強力なツールが生まれます」と技術統合のメリットを説明した。