BASF、車室内の揮発性有機化合物(VOC)を低減するポリオールの新グレードを発売


ホルムアルデヒドの排出を5〜10%、アセトアルデヒドおよびアクロレインは30〜40%を低減

BASF(ビーエーエスエフ、本社:独・ラインラント=プファルツ州ルートヴィッヒスハーフェン、取締役会会長兼CEO:クルト ボック、以下、BASF)は2月20日、揮発性有機化合物(VOC)を低減し、車室内空気質を改善できるポリエーテルポリオールの新しいグレードを発売した。

対象となる新グレードは、高反発軟質ポリウレタンフォームや、半硬質ポリウレタンフォーム製自動車用部品に利用されるLupranol(R)(ルプラノール)ブランドの新製品となる。

同社によると、低VOCグレードのポリオールは、VOC、特にアルデヒドの排出を大幅に低減することが証明されており、シートや天井、ステアリングホイールなどの自動車内装部品に用いるポリウレタンフォームの製造に於いて持続可能な代替品となるしている。

この新グレードの発表にあたり、BASFアジア太平洋地域 パフォーマンスマテリアルズ事業本部シニア・バイスプレジデントのアンディ・ポスルスウェイト氏は、「アジア、特に中国と韓国の自動車会社は、車室内環境の質を高めるソリューションを求めています。

今回の新グレードは、厳しさを増すVOC排出の規制基準を満たし、製造工程を変更するだけで、VOCを効果的に減らすことができます。

BASFは、環境面、健康面での持続可能性に貢献する上で、今後も重要な役割を果たしてまいります」と語っている。

中国の政府規制や業界基準を満たす上で、自動車会社に貢献できるLupranolの新グレードとして発売

Lupranolの低VOCグレードとなる同製品は、同社内で製造工程を改善した結果、誕生した。

自動車用途向けに、現在市場で提供されている同社のポリウレタンソリューションの中でも、アルデヒド、特にホルムアルデヒドやアセトアルデヒド、アクロレインの排出が最も低いレベルに抑えられている製品のひとつとなった。

このほど中国の主要試験機関である「Center Testing International Group Co Ltd」が実施テストでは、このLupranolの新グレードは、ホルムアルデヒドの排出量を5〜10%、アセトアルデヒドとアクロレインの排出量を 30〜40%低減させることが確認できたとしている。

またLupranolは、Elastoflex(エラストフレックス)のような物理的特性を持つ高反発ポリウレタンフォームの製造に使われるため自動車用途に適した素材だ。

同社によると、従来のフォームに比べElastoflexは快適性、弾力性、耐過重性の向上を実現すると云う。

なおBASFのパフォーマンスマテリアルズ事業本部は、材料のノウハウを一つに融合し、革新的でカスタマイズされたプラスチック関連製品とサービスを提供する部門。
同事業部はトランスポーテーション、建築・建設、インダストリアルアプリケーション、消費財という4つの主要産業部門で世界的に事業を展開している。http://www.performance-materials.basf.com