GM、ラグジュアリーコンパクトなSUV「キャデラックXT4」を発表


米国のゼネラルモーターズ・カンパニー(本社:デトロイト、CEO:メアリー・バーラ、以下、GM)は同国時間の3月27日、米ニューヨーク州・マンハッタンのキャデラックハウスを舞台に、若い心を持つ次世代ユーザーを購買ターゲットとした新型コンパクトSUV「キャデラック XT4」を発表した。

今日、米国に於いて最も成長率の高いコンパクトSUVのセグメント。同ブランドはこのコンパクトカーのマーケットに独自のスペースフレームを持たせたシャシーコンポーネンツを備えた全く新しいラグジュアリーコンパクトカーを提案。この新たなジャンルでさらなる拡大戦略をスタートさせる。

新規マーケットに参入すると言う、この意欲的な取り組みに際して、キャデラックブランドのヨハン・ダ・ネイシン社長は、「今回、新投入した『キャデラック XT4』は、米国のSUVラインアップに、これまでとは異なる新たなマーケット創出を図るものであり、それはキャデラックが踏み込んだことの無い新セグメントへの挑戦を意味します。

この『XT4』は、言わばキャデラックが未来に向けて挑戦を果たす拡大戦略と、そのための新たな製品価値を打ち出していく出発点となる1台です。我々は同車を皮切りに来る2021年までの期間、今後半年毎に相次いで意欲的なニューモデルを発信していく予定です。

ちなみにこのX4のエクステリア面で見られる彫刻的なボディラインは、これまでのキャデラックユーザーとは異なる顧客層を引き付けるための新たな試みであり、この斬新なディティールを実現させるため、今回は想定ターゲットユーザーと同世代にあたる若手デザイナーを起用し、指揮を執らせています。

そんな彼らが手掛けた同車は、そのコンセプトが反映できるように結成されたデザイナーチームの努力が実り、彼らの望むデザインビジョンに限りなく近いエクステリアとなりました」と述べた。

この造形について、実際にエクステリア・デザインを担当したテレーズ・ピナッツォ氏は「『XT4』は、堂々として落ち着きに満ちた絶大な存在感を放っています。

これは既存のキャデラックのDNAを感じさせつつ、新たなターゲット層である若者に訴えかける迫力を持っています」と話す。

さらに先のヨハン・ダ・ネイシン社長は、「デザインだけでなく装備でも最新鋭の技術導入を心賭けました。例えばすべてのモデルに最先端のLEDテクノロジーを採用。フロントには、ロービームとハイビーム、デイタイムランニングライト用のLED式ライトブレードが搭載されています。

そのビームデザインに沿うようにキャデラック独特の縦型のL字型ライトが水平方向に伸び、それがXT4のワイドなボディと存在感溢れるルックスを強調します。

一方インテリアは、キャデラックならではの優美さを持たせつつ、躍動感ある魅力的なスタイリングを演出しました。また洗練さにこだわったリアシートは、同一セグメントでは最大級のスペースが確保されています。その広さはレッグスペースで39.5インチ(1,004 mm)。ラゲッジスペースの容積も、シートを倒すと48.9立方フィート(1,385 L)まで拡大します。

また今回のXT4では全てのモデルに、新開発の2.0リッター・ターボ・エンジンを搭載。このエンジンはアクティブ・フューエル・マネジメント(気筒休止)、9速オートマチック・トランスミッション、次世代型エレクトロニック・プレシジョン・シフトなど、効率性を向上させるための自社の最も最先端のテクノロジーを採用しています」と語っている。

ちなみにこの新型XT4は、今後グローバル規模で展開される新たな「Y」トリム戦略が初採用されたモデルとなり、同戦略は2019年にリリースされるフラッグシップセダンの新型「CT6」にも展開される予定となっている。

「キャデラック XT4」緒元(北米モデル)※数値はUS仕様参考値
モデルラインアップ:
LUXURY/PREMIUM LUXURY/SPORT
ステアリング:左
全長×全幅×全高:4,599×1,881×1,627mm
ホイールベース:2,779mm
車両重量:1,660kg
乗員定数:5名
エンジン種類/形式:
2.0L 直列4気筒DOHC(ターボチャージャー付)
最高出力:177Kw(237 hp)/5,000rpm (米国自動車技術会認定)
最大トルク:350N・m(258lb.-ft.)/1,500~4,000rpm (米国自動車技術会認定)
駆動方式:AWD(ツインクラッチ方式)
トランスミッション:9速オートマチック