7歳を対象とした交通安全プロジェクトを始動させる背景とは
一般財団法人トヨタ・モビリティ基金(TMF/Toyota Mobility Foundation、所在地:東京都文京区、理事長:豊田章男)は、歩行中の事故死傷者数が最も多い年齢が「7歳頃」であるという事実を踏まえ、交通社会上の課題解決・認知向上に取り組む「ナナまも」~7歳まもる!交通安全プロジェクト~を開始することを明らかにした。
先の通りで児童は、小学校入学を機に登下校等で一人での行動が始まる一方で、小学3年生頃までは危険を察知し、回避する能力が未発達であるため、歩行中の交通事故が最も多いことが分かっている。
これは交通事故総合分析センター(ITARDA)のデータからの累計(2018-2024年)でも明白で、歩行中の事故死傷者数が最も多い年齢が「7歳」となっており、小学3年生頃に該当する9歳頃までの事故死傷者数が突出している。
低学年ほど歩行中の事故に遭う割合が高い傾向が見られる
例えば、今回プロジェクトの連携先となった愛知県警察本部によると、令和7年(2025年)の愛知県内に於ける交通事故死者数は112人で、交通事故統計が開始された昭和23年(1948年)以降で最少であるという。
しかしそれでも同年中に交通事故で死傷した小学生は694人(うち死者1人)。内訳として、小学1年生の死傷者は83人(歩行中30人、自転車乗用中12人、自動車同乗中40人、その他1人)というもの。
学年別では、自転車乗用中の事故が多い小学6年生が136人で最も多い一方、歩行中の死傷者は小学1年生が30人で最多、次いで小学2年生が27人となり、低学年ほど歩行中の事故に遭う割合が高い傾向が見られる。
東海地域で馴染みの百貨店前「ナナちゃん」にも協力を仰ぐ
その背景としては、小学校入学を機に、登下校や放課後の遊びなど、親の手を離れて一人歩きをする機会が増える一方で、児童の事故の危機回避能力が未発達であること(大人と比較して、視覚や聴覚から車と自分の距離を測ることは困難で、視野は大人の3分の2程度)、また車から見ても、身長が低い小学校低学年の児童は視認性が低いことが主な要因とされている。
そこで同プロジェクトでは、「7歳」をシンボルとして取り上げ、多くの方にその事実を認知して貰い、保護者・ドライバー・自転車など、多様な立場から、児童が事故に遭わないための“アクション”に繋げることを介して、児童を社会で守る機運醸成に貢献することを目指す。
その最初の取り組みとして、東海3県(愛知県・岐阜県・三重県)に於ける2026年4月の新入学シーズンに向けて、地域のシンボルである名鉄百貨店前の「ナナちゃん人形」や、東海で親しまれている7体のキャラクター(モリゾー&キッコロ、ドアラ、グランパスくん、はち丸、コノハけいぶ、クック)と交通安全について親子で楽しく学べるエリアを創出。情報発信などを推し進めていく。
ナナちゃんが、「横断歩道を渡る練習をする園児姿」に
ちなみに上記、「ナナちゃん人形」は名古屋を頻繁に訪れる向きには、一度は見たことがある名鉄百貨店の広告塔を指す。ナナちゃんは身長6メートル10センチの巨大マネキンで、その姿は名鉄百貨店のみならず、“名古屋の顔”と言えるもの。
そのルーツは、スイス・シュレッピー社(Schläppi)とライセンス契約を結んでいた東京のマネキン会社・ロア社が制作したもの。一般公募で命名されたナナちゃんは、名鉄百貨店前に登場するようになり、ナナちゃんの6分の1サイズで妹の「ミナちゃん」と、日々プロモーション活動を務めている。
そんなナナちゃんは、季節に合わせて浴衣に水着、サンタクロース姿、更には自治体、企業、タレント、アニメとのコラボの多岐、地元のテレビや雑誌などでもお馴染みのキャラクターとなっている。
今年2026年には御年53歳を迎えるナナちゃんであるが、2026年3月11日(水)から3月31日(火)までの期間、4月の入学前の備えを呼び掛ける目的で、「横断歩道を渡る練習をする園児姿」に変身する。
その他の施策も含め、7歳問題の認知向上を浸透させていく
ナナちゃん人形が渡る横断歩道は、名古屋市が導入を進めている緑色のカラー化を施したデザインにし、子どもたちを守るため、通学路であることを示し、ドライバーに対して注意を促すことを目的とした。
更に新入学シーズン前の2026年3月に、保護者に入学直前の通学路の安全チェックなど、具体的な事故防止のアクションについて考えて貰うことや、ドライバーや自転車利用者をはじめとした地域の生活者に注意喚起を呼びかける目的で、実施後の再コラボレーションも計画しているという。
また上記、ナナちゃん人形以外にも、名古屋市内の全小学校で開催される新入学児童に対する保護者説明会で配布するべく、子どもに大人気のキャラクター「うんこ先生」を持つ文響社とのコラボレーション制作の「うんこ先生『新1年生を守る』交通安全リーフレット」21,000部を寄贈(実施済み)。
その他にも、未就学児・小学校低学年児童と保護者が鑑賞する映画の上映前広告や、名古屋駅エリアのサイネージ広告、名古屋市が開催する「交通安全フェスティバル」で、同分科会で開発しているバーチャルリアリティを活用した道路上の危険の疑似体験の場を提供する(VRゴーグル使用のため7歳以上が対象)など、多くの児童が安全な行動を楽しみながら学べるツールの開発を推進して新入学シーズンを前に、7歳問題の認知向上を図っていくと結んでいる。









