クラリオン、SI事業強化を目的に東北事業所の設備を増強


クラリオン株式会社(本社:埼玉県さいたま市中央区、代表取締役社長:川本英利、以下、クラリオン)は2月2日、「セーフティ&インフォメーションシステム(SI)」事業の強化を目的に、東北事業所(福島県郡山市)に実験棟を新設した。

今回新設した実験棟は、自動運転や自動駐車の実現に向け、画像認識を始めとする車両周囲の空間認識に欠かせない「キャリブレーション技術」に関する新技術開発に対応する施設であると云う。

加えて、米国のKT法で要求されるカメラの撮像範囲や複数カメラの画像合成など映像表示機能の研究にも大きく貢献するとしている。

建屋サイズは乗用車に加え、大型車両も想定し大型バスが収容できるサイズの実験棟とした。

また、車両の設置位置やセンター軸を瞬時に自動調整するイコライザー装置を導入することで、カメラをはじめとするセンサー機器の高精度化に関する技術の開発効率向上も実現する。

クラリオンは昨年、当東北事業所に自動駐車システムの性能を確認するための専用テストコースを新設した。

ここでは縦列や並列といったさまざまな駐車パターンの実験が可能で、自動駐車技術の高機能化、高精度化に対応する。

同社では、「今後も、今回の実験棟新設に加え、テストコースのアップデートを含む設備の充実化を図り、さらなるSI事業の強化を進める計画です」と述べている。

クラリオン東北事業所の概要
所在地:福島県郡山市田村町金屋字下夕川原50
所長:鈴木 庄平
敷地面積:84,190 平方メートル

クラリオン東北事業所は、SI製品の開発・評価を行う開発・生産技術・品質保証部門と、カーナビゲーションなどの多彩な車載製品の部品調達、保管(倉庫)、生産管理・生産技術・品質保証部門で構成されている。

また、敷地内にはクラリオングループ唯一の国内生産会社であるクラリオンマニュファクチャリングアンドサービス株式会社(100%子会社、以下、CMS)があり、クラリオンブランドの車載用音響・映像機器の他、プレス部品の製造やEMS(他社からの受託生産)を行っている。ちなみに従業員数は、東北事業所およびCMS合わせて約1,000名となる。