VW、世界ラリー選手権(WRC)で12勝目獲得。オジェが第13戦ウェールズを制す


世界ラリー選手権(WRC)は、シーズン最終戦となる第 13 戦「ラリー・グレートブリテン」を迎え、VWは市販車ベースの 3 台の「ポロ RWRC」で参戦。フランス人のセバスチャン オジェ選手が自身通算 32 回目となる優勝を果たした。

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フォルクスワーゲン・モータースポーツは2015年シーズン最終戦を勝利で締めくくり、シリーズ全13 戦中 12 勝という圧倒的な戦績を残した。

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2015 年 11 月 12 日(木)〜11 月 15 日(日)にかけて開催された「ラリー・グレートブリテン」は、英国ウェールズで開催されるグラベル(未舗装路)ラリーです。今年で 71 回目の開催を迎える伝統の 1戦であり、その起源は 1932 年にまで遡る。

英国ウェールズでの一戦は「雨と霧のラリー」と形容されるほど、天候の安定しないイベントだが、特に最終日は嵐といってもいい強風と豪雨のなか開催された。しかしそれでもシーズン最後の 1 戦で有終の美を飾るべく、各選手たちは全力で挑んだ。

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ラリーは 12 日(木)の夕方に行われたセレモニアルスタートを経て、13 日(金)から本格的な競技がスタート。先頭スタートのオジェ選手は、通常のグラベルラリーであれば砂利掻き役となるが、雨に見舞われたラリーでは路面状況の良い部分を選んで走ることができる場合もある。

今戦は、それが有利に働き、オジェ選手は初日に設けられた6箇所のスペシャルステージ(通称:SS)のうち、5SS でトップタイムを獲得し首位を快走。

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同じく初日を終えた段階で、前戦ラリー・スペインで自身初優勝を飾ったアンドレアス ミケルセン選手が総合 3 番手につけた。

14 日(土)の競技 2 日目も上位陣の戦況は大きく変わらず、オジェ選手は着実な走りで 2 番手のライバルとの差を広げて首位を堅持。ミケルセン選手も 3 番手を守った。

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そして最終日の 15 日(日)も、上位陣はそのままの順位でフィニッシュ。オジェ選手はチャンピオンの貫録を見せて自身 32勝目、今シーズン 8勝目を獲得。

最終SSはボーナスポイントのつくパワーステージでしたが、ここで初日、2 日目と連続リタイアの憂き目に遭っていたヤリ‐マティ ラトバラ選手がトップタイムを獲得、存在感を示した。

2015 年のWRCはこのラリーをもってシリーズが閉幕し、フォルクスワーゲン・モータースポーツは3 年連続となる世界チャンピオンを獲得した。

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フォルクスワーゲン モータースポーツ ディレクター: ヨースト カピート
「今日は祝福をするようなムードではありませんが、今シーズンの成功をさらに強調するラリーとなりました。

3 年連続の世界チャンピオンを獲得し、それぞれのドライバーが勝利を重ねるという素晴らしい 1 年でした。第 2 世代のポロ R WRC でこの成果を収めたことを、心から誇りに思います」

カー#1: セバスチャン オジェ(フランス) 最終結果:総合 1 位
「この勝利をパリで起きた残虐なテロの犠牲者の方に捧げたいと思います。

今回の結果は、最高の1 年に華を添えるものだと思います。全員の素晴らしい仕事がなければ達成できなかったでしょう」

カー#2: ヤリ‐マティ ラトバラ(フィンランド) 最終結果:総合 50 位
「今回のラリーは、私の 2015 年を反映したかのようでした。しかし 2 年連続で選手権 2 位となりましたし、後半戦ではいい結果も出せました。この後は、2016 年のために集中して準備を始めます」

カー#9: アンドレアス ミケルセン(ノルウェー) 最終結果:総合 3 位
「伝統の 1 戦で 3 位を獲得でき、非常にうれしいです。難しいラリーでしたが、ドライビングを満喫しました。

嵐にもかかわらず来てくれたファンや、ラリーを支えたマーシャルたちには脱帽する思いです」

 FIA世界ラリー選手権 第 13 戦ラリー・グレートブリテン最終結果
1. セバスチャン オジェ/ジュリアン イングラシア(フォルクスワーゲン) 3 時間 3 分 2 秒 0
2. クリス ミーク/ポール ネイグル(シトロエン) +26 秒 0
3. アンドレアス ミケルセン/オーラ フローネ(フォルクスワーゲン) +36 秒 2

FIA 世界ラリー選手権 マニュファクチャラーズ選手権ランキング(第 13 戦終了時点)
1. フォルクスワーゲン・モータースポーツ 413
2. シトロエン・トタル・アブダビ・ワールドラリーチーム 230
3. ヒュンダイ・モータースポーツ 224
4. M スポーツ 181
5. フォルクスワーゲン・モータースポーツⅡ 131
6. ヒュンダイ・モータースポーツ N 67
7. ジポカー・チェコ・ナショナルチーム 53
8. FWRT 13

 FIA 世界ラリー選手権 ドライバーズ選手権ランキング(第 13 戦終了時点)
1. セバスチャン オジェ(フォルクスワーゲン) 263
2. ヤリ‐マティ ラトバラ(フォルクスワーゲン) 183
3. アンドレアス ミケルセン(フォルクスワーゲン) 171
4. マッズ オストベルグ(シトロエン) 116
5. クリス ミーク(シトロエン) 112
6. ティエリー ヌービル(ヒュンダイ) 90