スーパーGT第2戦、トヨタがレクサスLC500で本拠地・富士での4年ぶりの勝利を手中に


GT300も首位はレクサスRC Fが獲得。2位AMG GT3、3位はPorsche911。初音ミクAMGはパンクで入賞圏内から脱落

ゴールデンウィーク中の5月3日(水)~4日(木)の両日、静岡県駿東郡小山町に位置する富士スピードウェイでSUPER GTの第2戦「FUJI GT 500km RACE」が会期2日間で9万人以上のファンを集めて開催された。

GT500クラスは好位置からスタートしたNo.38 ZENT CERUMO LC500(立川祐路/石浦宏明選手組)がポールツゥーウイン。この勝利はホームコースの富士であるレクサスにとって、2013年ぶりの勝利となった。

一方GT300クラスは、カーNo.51のJMS P.MU LMcorsa RC F GT3(中山雄一/坪井翔選手組)が優勝。これはRC F GT3にとっての初勝利と共に、GT500クラスとのダブル優勝となっている。

決勝日となった5月4日(木)は、朝方に雲が残る天候であったが、レース実施直前には好天が戻り、フォーメーションラップが始まる午後2時10分。

路面温度19度という環境下で静岡県警の白バイ、パトカーによる交通安全パレードラップを経た午後2時18分、消化周回数110周・延べ500kmというシリーズで2番目に長いレース「第2戦・FUJI 500km RACE」のスタートが切られた。

ホールショットはポールポジションを獲得したカーNo.38のZENT CERUMO LC500(立川祐路選手)が先行。これに予選2位のカーNo.23のMOTUL AUTECH GT-R(ロニー・クインタレッリ選手)が食らいつく形で開始。これに5台のLC500が続くという格好になった。

当初のフォーメーションに変化はなかったが、6周目にカーNo.23のMOTUL AUTECH GT-R(ロニー・クインタレッリ選手)を、カーNo.36のau TOM’S LC500(ジェームス・ロシター選手)とカーNo.1のDENSO KOBELCO SARD LC500(ヘイキ・コバライネン)が追い抜き、LC500による3台グループとなる。

各車予定していたピットイン&ドライバー交代は26周目以降に始まり、全車が1回目のピットインを終えた38周目。

その順位は、カーNo.38のZENT CERUMO LC500(石浦宏明選手)に続き、2番手はカーNo.1のDENSO KOBELCO SARD LC500(平手晃平選手)、3番手カーNo.36のau TOM’S LC500(伊藤大輔選手)、4番手カーNo.23のMOTUL AUTECH GT-R(松田次生選手)、5番手カーNo.6のWAKO’S 4CR LC500(アンドレア・カルダレッリ選手)、6番手はカーNo.100のRAYBRIG NSX-GT(伊沢拓也選手)となった。

しかしこのフォーメーションも、52周目の最終コーナーが変化が生じる。2番手を走るカーNo.1のDENSO KOBELCO SARD LC500(平手晃平選手)とこれを追撃していたカーNo.36のau TOM’S LC500(伊藤大輔選手)が接触してカーNo.1がスピン。

カーNo.1は3番手でレース復帰したものの、No.6のWAKO’S 4CR LC500(アンドレア・カルダレッリ選手)と、カーNo.37のKeePer TOM’S LC500(ニック・キャシディ選手)に追撃されて順位を落とす。

さらに一旦、2番手に立ったカーNo.36のau TOM’S LC500(伊藤大輔選手)は、先の接触でドライブスルーペナルティが課せられ、上位の争いから排除されてしまう。

さらに今回は長丁場であることから68周以降に2度目のピットイン&ドライバー交代が行われた後のレース終盤。

10数秒の貯金を稼いで逃げ続けたカーNo.38のZENT CERUMO LC500(立川祐路選手)に、カーNo.6のWAKO’S 4CR LC500(大嶋和也選手)にが追いすがるものの、結果7秒程の大差を付け午後5時10分、カーNo.38がチェッカーフラッグを潜る。

結果、予選でGT500最多ポールポジションの記録を22に伸ばした立川祐路選手が、GT500通算最多勝タイとなる18勝を刻む。

これは、2013年の第6戦に立川祐路/平手晃平選手組(ZENT CERUMO SC430)が勝って以来の勝利であり、レクサス/トヨタのチームにとっては、系列企業が経営する富士スピードウェイでの悲願の優勝となった。

2位には前戦岡山に続きカーNo.6のWAKO’S 4CR LC500、3位は予選7位から追い上げたカーNo.37のKeePer TOM’S LC500と表彰台を独占。

ライバル勢では、4位にカーNo.23のMOTUL AUTECH GT-R(松田次生/クインタレッリ選手組)が、さらに5位のカーNo.36のau TOM’S LC500(伊藤大輔/ジェームス・ロシター選手組)に続いて6位にカーNo.100のRAYBRIG NSX-GT(山本尚貴/伊沢拓也選手組)が入っている。

GT5001位(No.38 ZENT CERUMO LC500)立川 祐路選手
トヨタにとっては久々の富士優勝で、本当に嬉しいです。僕たちのチームは「富士で強い」と言われてきましたが、ここ3年間は勝つことができず、「富士マイスター」と持て囃されると恥ずかしいくらいでしたから。

今回、こんなにいいクルマを開発してくれたTRDの開発陣と、仕上げてくれたチーム、そして今日2番目のスティントで素晴らしい走りを見せ、大きなギャップを作ってくれた石浦(宏明)に感謝しています。本当に、今日は石浦のお陰で楽させてもらいました。

レースではスタート時点で、首位のまま逃げ切りたい気持ちはありましたが、周りのレクサス勢も速かったから、簡単には逃げ切れないだろうなと覚悟していました。

スタート直後にはMOTUL AUTECH GT-Rの23号車が喰らいついてきましたが、速く走れるのはスタートから数周だけだろうと思っていて、保倉はその後方のレクサス勢をマークしていました。

ですから、バックマーカーが出てくるようになってからは、その処理に専念しました。最後のスティントでは、石浦が10秒以上のマージンを作ってくれていて、走り始めてもそのギャップが保たれていたので「何もなければ今日は勝てるな」と思いました。

最後、ギャップが大きくなったり小さくなったりしましたが、基本的には自分でコントロールしていました。

このクルマを開発するにあたって目指したのは「チャンピオンを獲れるクルマ」でした。そんな想いから富士で勝つことを意識していましたから、本当に富士で勝つことができて、ホッとしています。

GT5001位(No.38 ZENT CERUMO LC500)石浦 宏明選手
優勝できてよかったです。今日は立川(祐路)さんが走ったスタートして最初のスティント、これが一番(条件的には)厳しかった。それを立川さんが凌いでくれて。トップで自分に繋げてくれました。

もう一つの勝負どころと思っていたのは、2番目のスティントで自分が走る際に、アウトラップでどれだけ速く走ることができるかでした。

だから決勝前、20分間のフリー走行ではコールドタイヤで走る練習をさせてもらいました。そのこともあって自分のスティントではアウトラップから良いペースで走ることができ、これで手ごたえを感じることができました。

その一方でブルーフラッグが出されているのに、進路を譲ってくれないクルマもあってそれでタイムをロスしたりして、やはり簡単ではなかったですね。

富士でしばらく勝ててなかったので「富士で勝ちたい」と思いながらクルマを開発してきました。それだけに周囲から期待されていたプレッシャーは大きかったけれど、本当に優勝できて良かったです。

前戦はチームで失敗したところもありましたが、その分、今回にかける意気込みは大きかった。GT300でも同じレクサスのRC F GT3が初優勝を飾っていますが、僕らCERUMOにとって最高の1日になりました。

次回のオートポリスは50kgのウェイトハンディに加え、燃料流量リストリクターの制限も加わりますが、すでにテストでも対策していて表彰台を狙うレースはできると思います。

個人的には父親が熊本の出身で、オートポリスは応援に来てくれる人も多いので、がんばりたいですね。

GT5002位(No. 6 WAKO’S 4CR LC500)大嶋和也選手
今回は、30kgのウェイトハンディを搭載して挑んだレースなので、この2位は開幕戦の2位とはまた違う気持ちですね。

今回は、周りのウェエイト搭載が軽いクルマに勝てたらラッキー!という思いがありました。それが30kgを積んで2位ですから上出来です。

一方で、周りもウェイトを積んでいるし、ほぼ同じ条件での戦いですから、辛いですよ。ちょっとしたミスで差がついちゃうし。

逆に追いつこうと思って、いくらがんばってもほんの少ししか追いつかないですからね。疲れるし、大変です。

今日はスタート後、しばらくしてもタイヤの内圧が上がってこなかったし、前回でも同じだったので課題ですね。

これから気温が上がってくるので、僕らのクルマにコンディションが合ってくるとは思いますが、シリーズでの戦いを意識して、後半戦に入ったときにキチンと対応できるようにしっかり準備をしておきたいです。

チャンピオン争いも今のところ周りが同じメンツなので、厳しい中でもいい戦いを続けたいと思います。

GT5002位(No. 6 WAKO’S 4CR LC500)アンドレア・カルダレッリ選手
今日はいい戦いができたと思います。でも、レースそのものはとてもハードな戦いでしたね。

当初はもう少しいいバランスで走れると思っていたのですが、実際はそうじゃなくて…。そんな中で2位を手にすることができてよかったと思います。

岡山で2位、そして今回の富士でも2位。確かに結果としてはうれしいんですが、でもやっぱり勝ちたいです。次こそ、という思いでがんばります!

GT5003位(No.37 KeePer TOM’S LC500)平川 亮選手
2回のピットでだいぶロスしてしまったんですけど、調子も良かったですし、40kgのウェイトハンディを積んで重い中、重いなりに最後まで耐えることができ、先行車の接触で前がいなくなったこともあって、運良くポディウムに乗ることができました。

この上位3台はかなり接近していますから、連続表彰台とはいえ安心はできないですし、1ポイント差ずつなのでまったく気が抜けない状況ですね。

次のオートポリス戦は燃料流量リストリクターになって、重いよりはいいんじゃないかなと思っています。

ただ今後はハンディによって攻めるレースができなくなると思うので、耐えるレースが続くと思いますけど、ミスなく取りこぼしのないようにやっていきたいと思います。

GT5003位(No.37 KeePer TOM’S LC500)ニック・キャシディ選手
開幕戦の岡山で優勝し、その次のレースでまた表彰台に上がれるなんてすばらしいです。

富士では、表彰台を意識することなく、まずは自分たちの戦いをパーフェクトなものにしよう、そういう思いで挑みました。

一方で、僕自身のパフォーマンスとしてはあまり納得できていないんです。タイヤをうまく使うという点でいい仕事ができなかったですね。

でも、チームとしてみんなが素晴らしい仕事をしてくれました。結果が残せて良かったです。

GT500クラス
順位_No. 車名_ドライバー名_周回_ウェイトハンデ(kg)
– 1_38.ZENT CERUMO LC500_立川祐路/石浦宏明_16
– 2_6.WAKO’S 4CR LC500_大嶋和也/アンドレア・カルダレッリ_30
– 3_37.KeePer TOM’S LC500_平川亮/ニック・キャシディ_40
– 4_23.MOTUL AUTECH GT-R_松田次生/ロニー・クインタレッリ_8
– 5_36.au TOM’S LC500_伊藤大輔/ジェームス・ロシター_12
– 6_100.RAYBRIG NSX-GT_山本尚貴/伊沢拓也_0
– 7_1.DENSO KOBELCO SARD LC500_ヘイキ・コバライネン/平手晃平_22
– 8_17.KEIHIN NSX-GT_塚越広大/小暮卓史_0
– 9_8.ARTA NSX-GT 野尻智紀/小林崇志_2
– 10_19.WedsSport ADVAN LC500_関口雄飛/山下健太_10

GT300クラス
GT300クラスでは、カーNo.51のJMS P.MU LMcorsa RC F GT3(中山雄一/坪井翔)が優勝し、RC F GT3の初勝利に加え、GT500とのダブル優勝となった。

GT300クラスのレース開始時点では、ポールポジションスタートのカーNo.4のグッドスマイル 初音ミク AMG(片岡龍也選手)が好ダッシュでトップをキープ。

その2番手に予選3位のカーNo.11のGAINER TANAX AMG GT3(ビヨン・ビルドハイム)が付けた。さらに3番手はカーNo.9のGULF NAC PORSCHE 911(峰尾恭輔選手)、4番手はカーNo.51のJMS P.MU LMcorsa RC F GT3(中山雄一選手)。

当初、No.4のグッドスマイル 初音ミク AMGの片岡選手がリードを拡げていくが、カーNo.11のGAINER TANAX AMG GT3のビルドハイム選手が追従。メルセデスAMG GT3同士のバトルとなる。

各車が1回目のピットを終えた時点で、トップのカーNo.4 グッドスマイル 初音ミク AMG(谷口選手)は、2番手を走るカーNo.11のGAINER TANAX AMG GT3(平中克幸選手)に対して10秒以上のリードを保っていた。

しかし60周目の300Rで、No.4のグッドスマイル 初音ミク AMGの左フロントタイヤがバースト。同車はそのままストップすることなく予定より早いピットインを行い、片岡選手にバトンタッチした。

このアクシデントで首位はカーNo.11のGAINER TANAX AMG GT3となる。同車に続くのはカーNo.51のJMS P.MU LMcorsa RC F GT3。そのカーNo.51のJMS P.MU LMcorsa RC F GT3は、80周目のピットワークを39秒で処理した結果、首位に。

カーNo.51のJMS P.MU LMcorsa RC F GT3のステアリングを握る中山選手は、ビットイン後のタイヤチェンジで思うようにペースが上がらないカーNo.11のGAINER TANAX AMG GT3を従えて逃げ切り優勝を果たす。

2位はカーNo.11のGINER TANAX AMG GT3、3位は、予選Q2で3位タイムを出しながらスヴェン・ミューラー選手の4輪脱輪でベストタイム抹消となり、14番手スタートからの追い上げとなったカーNo.33 D’station Porsche。

好位置につけていながらタイヤトラブルに見舞われたカーNo.4のグッドスマイル 初音ミク AMGは、再び96周に左フロントがパンクするというトラブル続出で、入賞圏内から脱落した。

GT3001位(No.51 JMS P.MU LMcorsa RC F GT3)中山 雄一選手
レクサスにとってホームコースである富士で優勝することができ、すごく嬉しいです。

岡山での開幕戦は予選で4位になりましたが、決勝では速さが足りなくて8位でレースを終えていました。

このままだと富士でもきついだろうと思っていましたが、オートポリスでのタイヤメーカーテストで良いセットが見つかったし、タイヤも良いものを選ぶことができました。

ただ、これが富士に間に合ったらいいけど「それは無理だろうな」と思っていたのですが、ブリヂストンさんが素晴らしいタイヤを開発して、間に合わせてくれました。

昨日の公式予選は前回と同じ4位でしたが、チームの皆で勝ち獲った、レベルアップした結果の4位だと思う反面で、セクター3ではタイムを伸ばすことができず悔しい結果でもありました。

でも今日は充分なパフォーマンスがあったし、坪井(翔)選手が長い距離を走って大きなマージンを作ってくれました。だから、最後のスティントではそのマージンを守るだけでした。

富士スピードウェイはインタープロトのレースで誰よりも多く走って練習しているから、自信があったし、(RC F GT3の開発ドライバーの)立川(祐路)さんが良いクルマを開発してくれているので、本当に良いレースができました。

GT3001位(No.51 JMS P.MU LMcorsa RC F GT3)坪井翔選手
優勝できて、本当に嬉しいです。僕は今年からSUPER GTにステップアップしたばかりで、僅か2レース目でこんなに良いレースができて、嬉しいというかホッとしています。

僕は2番目のスティントを担当していて「最後のスティントを走る中山(雄一)さんに繋ぐのが仕事」と、それしか考えていませんでした。

今シーズンはスーパー耐久にも出てますが、先週末のSUGOで勝てたことが自信に繋がりました。それでもこのレースでは長いスティントを担当して、タイヤがどのくらい持つのかも分からず、タイヤのマネージメントもどうしたらいいかも良く分かっていませんでした。

最初からプッシュし続けましたが、それでもタイヤもクルマも最後までパフォーマンスが落ちることはなかった。それもあって良いペースを保って、ギャップを拡げて中山さんに繋ぐことができました。

そうしたら中山さんがそのリードを守り切って優勝できました。本当に最高でしたし、今、自分にできることを最大限できた。自分自身に合格点をあげたいと思います。

次回、オートポリス以降はウェイトハンディが増えたりして状況が変わっていくので、(未体験の)僕にはどうなるか分かりません。それでもクルマが良くて、中山さんとのコンビで戦っていけば「どんなライバルとも戦える」、そう思っています。

GT3002位(No.11 GAINER TANAX AMG GT3)平中克幸選手
悔しいです。勝てそうで勝てないレースほど悔しいものはないですね。

ただ、最近はこういう悔しい思いもできていなかった(優勝争いができていなかった)ので、そういう意味では今後に向けていい流れを作れたのかなという気はします。

実はウォームアップ走行でタイヤに不安が見つかって、スタートを担当したビヨン(ビルドハイム)も前を抜いていきたいという気持ちはあったと思うんですけど、ペースを抑えてタイヤをもたせる走りをしてもらいました。

僕のスティントでも前半、4号車の谷口(信輝)さんにおいていかれるようなレースになってしまったんですけど、そこで無理に食らいついていってタイヤを壊したくなかったので、守りのレースをするしかありませんでした。

でも、そんななかで優勝争いができたのは今後につながっていくんじゃないかなと。次のオートポリス戦までの期間が短いので今回の不安材料をどこまでクリアできるか分かりませんが、チームやダンロップさんと協力し合いながら、なんとか優勝争いにもっていけるようにしたいと思います。

GT3002位(No.11 GAINER TANAX AMG GT3)ビヨン・ビルドハイム選手
ウォームアップセッションでクルマのトラブルが出てしまい、レースに向けて不安が残りました。とにかくまずは最初のスティントでタイヤをいたわるような走りを心がけました。

とはいえ、前を走る4号車の片岡(龍也)との差が大きく開かないように意識する必要もあったんです。

そういう走りを重ねる中、30周あたりでピットインを予定していたのですが、25周を過ぎた頃に、自分の中でこの状態なら、ピットインまでの間はプッシュできるという確信が持てたので、片岡をプッシュする走りに切り替えました。

カツ(平中克幸)に代わった後、4号車を逆転したときは今日は勝てるチャンスがあると思ったんです。

ところが、最後のスティントでドライブしたときは気温も路面温度も下がっており、僕が思っていた以上にペースが悪かったんです。

最初は前の51号車を逆転できると思っていたのですが、そうはいかず、自分たちのポジションを守る走りになりました。

今日は充分なトップスピードもあったのに、レースでそれを活かせない状況でした。難しいレースでしたね。でもこうして2位表彰台に上がれたことはうれしいです。

GT3003位(No.33 D’station Porsche)藤井誠暢選手
予選で3番手を獲れるポテンシャルはあったんですけど、スヴェン(ミューラー)選手の残念な4輪脱輪で14位スタートになってしまったので、序盤は結構強引に抜いていって順位を上げていきました。

そのなかで55号車と接触してスピンしてしまったんですけど、トップとのギャップを無線で聞きながら(接触した)55号車の前に戻ろうとずっとプッシュしました。

その結果、55号車の前でピットに戻ることができて、さらにピット作業も速かったですし、スヴェン選手も初めての富士ですごくいい走りをしてくれたので、これは表彰台争いができるんじゃないかと思って、後半の自分のスティントもとにかく目一杯走りました。

今日はスタートからゴールまでプッシュし続けて、相当攻めました(苦笑)。浮き沈みの激しいレースになりましたけど、表彰台にものぼれて、ポイントも獲れたので、今後につながるレースになったと思います。

次のオートポリスではウェイトハンディを積むことになりますけど、クルマもタイヤも仕上がっているので強いレースをお見せします!

GT3003位(No.33 D’station Porsche)スヴェン・ミューラー選手
3位という成績を残すことができて、とてもうれしいです。

予選ではQ2のアタックで3番手のタイムをマークしたのですが、ベストタイムを抹消された結果、14番手からのスタートになりました。

レースでは序盤にスピンがあってまたポジションを下げたのですが、今回の僕らのクルマは速さもあって強い戦いをすることができました。

いい走りができるクルマを用意してくれたチームにとても感謝しています。表彰台に上がれてよかったです。

今回、SUPER GT参戦2戦目ですが、本当に日本のレースファンは熱心に応援してくれますね。その声に応えられるよう、これからもがんばります。

GT300クラス
順位_No. 車名_ドライバー名_周回_ウェイトハンデ(kg)
– 1_51.JMS P.MU LMcorsa RC F GT3_中山雄一/坪井翔_6
– 2_11.GAINER TANAX AMG GT3_平中克幸/ビヨン・ビルドハイム_3
– 3_33.D’station Porsche_藤井誠暢/スヴェン・ミューラー_4
– 4_87.ショップチャンネル ランボルギーニ GT3_細川慎弥/佐藤公哉/元嶋佑弥_5
– 5_65.LEON CVSTOS AMG_黒澤治樹/蒲生尚弥_32
– 6_3.B-MAX NDDP GT-R_星野一樹/高星明誠_8
– 7_7.Studie BMW M6_ヨルグ・ミューラー/荒聖治_7
– 8_60.SYNTIUM LMcorsa RC F GT3_飯田章/吉本大樹_21
– 9_18.UPGARAGE BANDOH 86_中山友貴/川端伸太朗_18
– 10_9.GULF NAC PORSCHE 911_ジョノ・レスター/峰尾恭輔_22