国土交通省、2月9日から12日に掛けて西日本・東海での大雪注意を呼び掛け


国土交通省は、2月9日から12日頃に掛けて、気圧配置が強い冬型となる影響によって西日本の日本海側を中心に大雪となる見込みと報じている。

このため、普段積雪の少ない西日本の太平洋側や、東海地方の平野部でも積雪並びに大雪警報を発令している。

特に自動車運転中の大雪の遭遇は、立ち往生に警戒が必要。可能であれば不要不急の外出は控えると共に、やむを得ず運転する場合には、冬用タイヤやチェーンの早めの装着を呼び掛けている。

なお大雪が予想される同省・地方整備局に於いては、道路交通の確保ができる対応を24時間体制で行う予定としている。

1.今後の気象の見通し
<大雪に警戒が必要な時間帯>
10日18時までの24時間に予想される降雪量は、いずれも山沿いの多い所で関東地方北部・甲信地方 30~50センチ。東海地方 40~60センチ。近畿地方 50~70センチ。中国地方 60~80センチの積雪の可能性がある。

さらにその後、日本海側では西日本を中心にさらに降雪量が増える見込み。※各地の気象台が発表する気象情報等に留意されたい。

なお最新の気象情報については、気象庁のWebサイトを参照されたい。< http://www.jma.go.jp/jma/index.html >

2.過去の大雪における立ち往生事例
平成29年1月22日から平成29年1月24日にかけて、日本付近は強い冬型の気圧配置になり、特に23日から24日は上空に強い寒気が流れ込んだ。

この影響で山陰や近畿北部では、22日から24日にかけての累積降雪量が100センチを超えるなど、西日本から北日本の日本海側を中心に大雪となった。

さらに同影響下で米子自動車道や鳥取自動車道等で、合計約600台の大規模な立ち往生が発生した。その後、車両の移動および通行止め解除に約2日を要した。

3.整備局など現場の対応状況
各現場では、道路交通の確保のため、道路情報の提供や、大規模な立ち往生が発生する前の早い段階の通行止め、集中的な除雪作業、リエゾンの派遣などの対応を24時間体制で行う予定としている。

4.風通しの良い橋上や陸橋、トンネル出入口付近に注意
降雪時の路面は、雪の量や走行する時間帯によって刻々と変化する。特に風通しの良い橋上や陸橋、トンネルの出入り口付近は他の路面よりも気温が低くなることから路面凍結に注意したい。

またクルマが停止・発進を繰り返す交差点もアイスバーン化して滑り易い。さらに雪が積もったばかりの道路は、どこまでが道路であるかかが判断し難くなる。道路との境界に、矢印や反射板のポールなどの設置があれば、それを見当に走行する。

さらに積雪が続き、豪雪ともなるとクルマ自体の身動きが取れなくなり、車内に閉じこめられる可能性が出てくる。

万一に備えて車内に毛布・防寒着・長靴・手袋・スコップ・牽引ロープなどを用意したい。さらに飲料水や非常食もあれば安心できる。もちろん自動車の燃料の確認も怠りなく。

運転中、危険を感じた場合は無理をせず、最寄りのガソリンスタンドや道の駅、コンビニエンスストアなど安全な場所にクルマを止め、天候の回復を待つこと。なお携帯電話は、エリアによって電波の届かない場合もあるため過信しない。

地吹雪によって地表に積もった雪が強風で巻き上げられるとホワイトアウト現象となり視界が効かなくなる。身動きが取れなくなったら、直ちに道路緊急ダイヤル(#9910)や、JAFに救援(#8139)を求めること。

なおこうした吹雪のなかで停車すると、急速にクルマ全体が雪で覆われるため、風下側のドアが開くかどうかを定期的に確認しながら救援を待つこと。

この間、雪で排気口が塞がれると排気ガスが逆流し、外気温が低い状態でのアイドリングでは一酸化炭素中毒の危険が出てくる。一酸化炭素は無臭で気付き難いため、少なくとも排気ガスの逃げ道を設けるため排気口は除雪が必要だ。