マツダのディーゼルノック音を大幅に低減する技術が第14回新機械振興賞「経済産業大臣賞」


ディーゼルノック音の発生を探究し、原因のコネクティングロッド(コンロッド)の伸縮抑制に成功

マツダ株式会社(本社:広島県安芸郡府中町、社長:小飼雅道 以下、マツダ)は第14回新機械振興賞において、一般財団法人機械振興協会より「経済産業大臣賞」を受賞した。

「新機械振興賞」は、機械工業にかかわる優秀な研究開発およびその成果の実用化によって、機械工業技術の進歩・発展に著しく寄与したと認められる企業・大学・研究機関および研究開発担当者に対して贈られるもの。

なかでも「経済産業大臣賞」は特に優秀と認められる業績に対して贈られる最高の賞となる。

今回の「ナチュラル・サウンド・スムーザー」の受賞により、SKYACTIV技術の新機械振興賞受賞は、高効率ガソリンエンジン「SKYACTIV-G」、クリーンディーゼルエンジン「SKYACTIV-D」、高効率トランスミッション「SKYACTIV-DRIVE」に続き、4回目となった。

なお、表彰式は2月21日(火) 機械振興会館ホール(東京都港区)にて行われる予定となっている。

写真は、ロサンゼルス自動車ショー マツダプレショーイベントに於けるCX-5

第14回新機械振興賞「経済産業大臣賞」の受賞について
受賞対象:
心地良いサウンドを実現するエンジン主運動系減衰技術の開発

開発担当者は以下の通り

  • 森 恒寛(もり つねひろ):
    マツダ株式会社 エンジン性能開発部
  • 神田 靖典(かんだ やすのり):
    マツダ株式会社 エンジン性能開発部
  • 住谷 章(すみたに あきら):
    マツダ株式会社 エンジン性能開発部
  • 平田 耕一(ひらた こういち):
    マツダ株式会社 エンジン設計部

「ナチュラル・サウンド・スムーザー」は、ディーゼルノック音の原因である振動を吸収する技術。

開発の経緯は、同社がディーゼルノック音の発生メカニズムを独創的な測定機構を用いて探究した結果、燃焼時にコネクティングロッド(コンロッド)の伸縮にともない発生する振動が原因であることを突き止めたことに始まる。

その共振周波数(3.5KHz)をターゲットとした「ナチュラル・サウンド・スムーザー」(動吸振器)を空洞のピストンピンに内蔵することで、コンロッドの伸縮共振を効率良く抑制することに成功した。

今回の受賞でにあたって、近年の自動車技術は電気またはソフトウェア的な機能改善が多い中、今業績は振動源の特定こそ高度なセンサー技術を用いているものの、制振自体は機械的機構のみで構成されていることが高く評価されている。

「ナチュラル・サウンド・スムーザー」

受賞にあたってマツダは「今後も、革新的な技術の開発を継続し、すべてのお客さまに『走る歓び』と『優れた環境性能』をお届けすることにより、お客さまの人生をより豊かにし、お客さまとの間に特別な絆を持ったブランドになることを目指してまいります」と述べている。

■一般財団法人機械振興協会webサイト:
http://www.jspmi.or.jp/ 

■マツダの「ナチュラル・サウンド・スムーザー」紹介サイト:
http://www.mazda.co.jp/beadriver/dynamics/skyactiv/interview/nss/