スズキ、第13回新機械振興賞「機械振興協会会長賞」を受賞


一般財団法人機械振興協会のホームページ(Web Site)

「オートギヤシフト(AGS)」の名称で開発。ドライバビリティと使い勝手を向上させた同AMTの開発

スズキ株式会社(本社:静岡県浜松市、代表取締役社長:鈴木俊宏、以下、スズキ)は、「ドライバビリティと使い勝手を向上させたAMTの開発」について、第13回新機械振興賞「機械振興協会会長賞」(主催:一般財団法人 機械振興協会)を受賞した。

スズキ株式会社が開発したAMT、同社名称「オートギヤシフト(AGS)」
スズキ株式会社が開発したAMT、同社名称「オートギヤシフト(AGS)」

新機械振興賞は、機械工業に関わる優秀な研究開発およびその成果の実用化によって機械工業技術の進歩・発展に著しく貢献したと認められる企業や大学、研究機関及び研究開発担当者に与えられる賞で、スズキは今回初受賞となる。

本年度は、機械工業関係団体及び地方公共団体、国公立試験研究機関、学会等による受賞候補者の推薦及び候補者による自薦での応募が21件となった。

国立研究開発法人 科学技術振興機構 特別顧問 吉川弘之氏ら10人からなる審査委員会による審査の結果、8件の受賞が決定した。

「ドライバビリティと使い勝手を向上させたAMTの開発」について
AMT※1は、マニュアルトランスミッションとオートマチックトランスミッションの利点を両立した新トランスミッションである。

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スズキは「オートギヤシフト(AGS)※2」の名称で開発、既存の安価な5速マニュアルトランスミッションにクラッチ及びシフト操作を自動で行う電動油圧式アクチュエーターを搭載し、容易な運転と低燃費走行を実現した。

またシステムの制御を見直し、変速時のシフトフィーリングを向上させてダイレクトなドライブ感で運転する楽しさを提供し、さらにパーキング機構、クリープ機構を追加して使い勝手を向上させた。

目下、海外モデルの「セレリオ」をはじめ、軽乗用車「アルト」、軽商用車「エブリイ」、軽トラック「キャリイ」等に搭載している。

※1 Automated Manual Transmission
※2 Auto Gear Shift

オートギヤシフトの受賞内容: 
第13回新機械振興賞 「機械振興協会会長賞」

受賞対象:
ドライバビリティと使い勝手を向上させたAMTの開発

開発担当者:
駒田秀樹氏(スズキ株式会社 四輪エンジン第二設計部)
釜付裕之氏(同社 四輪エンジン第二設計部)
吉田諭広氏(同社 四輪エンジン第二設計部)
深田知宏氏(同社 四輪トランスミッション設計部)
大賀健一郎氏(同社 四輪トランスミッション設計部)

受賞者コメント:
(駒田 秀樹氏) 「多くの技術者が関わって製品化できた技術であり、日頃の努力が認められ、技術の発展に貢献できたことを大変光栄に思っております」

なお表彰式は、平成28年2月18日(木)午後3時より機械振興会館ホール(地下2階)にて行われた。

その他、平成27年度・新機械振興賞受賞者と業績は以下の通り

経済産業大臣賞:
– トヨタ自動車株式会社:FC(燃料電池)駆動システム。

中小企業庁長官賞:
– 株式会社テクニカル:極めて平坦な基準ガラス基板の開発。

機械振興協会会長賞(企業名 五十音順):
– 株式会社オキサイド:人の視覚特性を再現可能としたレーザースペックル測定装置。
– JFEスチール株式会社:プレスベンド鋼管の高能率製造プロセス。
– スズキ株式会社:ドライバビリティと使い勝手を向上させたAMTの開発。
– スペクトロニクス株式会社:世界最高出力の深紫外ピコ秒パルスレーザー。
– 三菱電機株式会社:横流れ電流低減化加工した小形誘導電動機。

審査委員長特別賞
– 大起理化工業株式会社:無粉塵型土壌自動粉砕篩分け装置の開発。