住友ゴム工業、新材料開発技術「アドバンスド4Dナノデザイン」が「第28回日本ゴム協会賞」を受賞


住友ゴム工業株式会社(本社:兵庫県神戸市中央区、社長:池田育嗣、以下住友ゴム)のタイヤ用新材料開発技術「ADVANCED 4D NANO DESIGN」が、「第28回日本ゴム協会賞」(主催:一般社団法人日本ゴム協会)を受賞した。

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国内最先端研究施設の連携活用イメージ

「日本ゴム協会賞」はゴム技術における科学、技術またはその産業分野の発展に寄与し、その功績著名な会員に対して授与される賞である。

当社独自の新材料開発技術「ADVANCED 4D NANO DESIGN」は、大型放射光研究施設「SPring-8」※1・大強度陽子加速器施設「J-PARC」※2・スーパーコンピュータ「京」※3の連携活用により、ゴムの内部構造をナノからミクロンレベルまで連続的かつ鮮明に解析しシミュレーションすることで、タイヤの相反性能である低燃費性能、グリップ性能、耐摩耗性能を大幅に向上できる技術。

今回の受賞は、放射光X線・中性子・シミュレーションの連携解析により新材料開発技術が、ゴム産業の発展に大きく貢献すると認められたもの。

住友ゴム工業では、「この新技術を活用することで材料開発のスピードをさらに上げ、今後も高性能で経済性と環境性に優れたタイヤをお届けしてまいります」と述べている。

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耐摩耗マックストレッドゴム搭載タイヤ※4
「ADVANCED 4D NANO DESIGN」を初めて採用したコンセプトタイヤ「耐摩耗マックストレッドゴム搭載タイヤ」はトレッドゴムにおいて、低燃費性能とウエットグリップ性能を維持しながら、耐摩耗性能を200%※5に向上させることに成功した。

※1 世界最高性能の放射光を生み出すことができる大型放射光施設(兵庫県佐用郡佐用町)
※2 最先端研究を行うための陽子加速器群と実験施設群(茨城県那珂郡東海村)
※3 世界有数の計算速度を誇る、スーパーコンピュータ(兵庫県神戸市中央区)
※4 このタイヤはコンセプトタイヤであり、現在商品化の予定はないとしている。(マックス:当社製品搭載のトレッドゴムにおいて トレッド:タイヤが路面と接触する部分)
※5 2011年当時の当社製品搭載のトレッドゴムと比較