住友ゴム工業、英国大手のタイヤ販売会社を買収し「FALKEN」ブランドの欧州シェア拡大を目指す


住友ゴム工業株式会社(本社:兵庫県神戸市中央区、社長:池田育嗣、以下住友ゴム)は1月5日、英国タイヤ小売のMicheldever Group Ltd.(以下MD社)の買収で合意に達したと発表した。

この英国販社買収の目的は、住友ゴム工業傘下の「FALKEN」タイヤ事業について、英国地域でのビジネスを拡大していくため。

MD社買収にあたり、同社の株式を保有するGraphite Capital Management LLP.(英国)と合意。株式の取得価額(有利子負債等を含む)は、215百万ポンド(約312億円)※となった。※1ポンド=145円で換算

ちなみに住友ゴム工業は、一昨年の2015年10月にグッドイヤー社とのアライアンス契約を解消。これに伴い経営の自由度が増した欧州市場に於いて、自社製品の生産数増強、及び販売拡大策を積極的に進めてきた。今回、その一環として、MD社の買収を果たした。

タイヤ小売店「PROTYRE」店舗

今回の投資にあたり、住友ゴム工業は英国市場での「FALKEN」ブランドのプレゼンス向上を目指す。なお買収したMD社は、1972年に創業。傘下に英国のタイヤ卸・小売会社であるMicheldever Tyre Services Ltd.(以下MTS社)等を保有する持株会社となっていた。

このMTS社は、英国内の約6,000以上の小売店、自動車修理工場等にタイヤ卸を行う他、直営のタイヤ小売チェーン「PROTYRE」を英国内に約100店展開し、英国市販タイヤ市場に於いて年間約600万本を販売する英国大手のタイヤ販売会社となる。

住友ゴム工業では今回の買収について、「長期ビジョン『VISION 2020』で掲げたアクションプランである『欧米事業の拡大』を加速し、グローバル展開を更に進めてまいります」と述べている。

住友ゴム工業は、欧州地域に於ける「FALKEN」ブランドのプレゼンス向上に取り組んでいる。

Micheldever Group Ltd.
(ミッチェルディーバー グループ リミテッド)
所在地:英国、ハンプシャー州ウインチェスター
代表者名:Duncan Wilkes(ダンカン ウイルクス)
事業内容:自動車、モーターサイクル、農業機械用タイヤ及び自動車用品の卸・小売販売他
売上高:約320百万ポンド(約464億円) 2016年3月期
従業員数:1,574名 2016年12月末現在
※事業内容、売上高、従業員数はMD社グループの内容。

Graphite Capital Management LLP.(グラファイト キャピタル マネジメント エルエルピー)
所在地:英国、ロンドン
事業内容:中型買収案件を中心とするPEファンド