ポルシェ 、米IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権・第4戦で3位入賞


ポルシェAG(本社:ドイツ、シュトゥットガルト 社長:Dr.オリバー・ブルーメ)のポルシェ911 RSRは、米国カリフォルニア州ラグナセカで開催されたIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権・第4戦で、アール・バンバー(ニュージーランド)とフレデリック・マコヴィッキ(フランス)のコンビがGTLMクラス3位入賞を果たした。

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一方、IMSA GTのディフェンディングチャンピオンであるパトリック・ピレ(フランス)と、昨年のル・マンで総合優勝も果たしたニック・タンディ(イギリス)は、同クラスに於いて9位でチェッカーフラッグを受けている。

これによりGTLMクラスのドライバーズポイントは、全11戦中第4戦を消化した時点で、バンバーとマコヴィッキ(ポルシェ)が118ポイントで2位。

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ピレとタンディ(ポルシェ)が106ポイントで8位に付けている。またマニュファクチュアラー部門に於いてポルシェは、シボレーに3ポイント差の2位に迫っている。

このIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権(WeatherTech SportsCar Championship)は、アメリカン・ル・マン・シリーズ(ALMS)と、ロレックス・スポーツカー・シリーズの2つの選手権が統合され、2014年より開催されている自動車アクセサリーメーカーの「ウェザーテック」を冠するシリーズ戦である。

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レースカテゴリは、GTLM(GTル・マン)、GTD(GTデイトナ)、P(プロトタイプ)、PC(プロトタイプ・チャレンジ)の4つの異なるクラスでプロトタイプとスポーツカーによって争われる。ポルシェ 911 RSRはGTLMクラス、ニューポルシェ 911 GT3 RはGTDクラスにそれぞれ参戦している。

GTLMレースに於いて、ポルシェ・ノース・アメリカの2台の911 RSRは、予選で苦杯を舐めたのの、決勝レースではチームクルー達が、ドライバー達を記録的なピットストップタイムでコースに送り出し、結果、パトリック・ピレは4つポジションを上げた3位でコースに戻り、コルベットにコース外へ押し出されるまでは2位を守っていた。

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一方、マコヴィッキは、予め想定していた綿密なレース戦略が成功し、スピード感ある2度目のピットストップ処理によって順位を上げ、さらに最終周回でコルベットとフェラーリをオーバーテイクして3位入賞を果たした。

次回IMSAスポーツカー・チャンピオンシップは、ル・マン出走のための期間を空けた後、ワトキンスグレンで行われる6時間レースでシリーズが再開される。

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このレースはアメリカのスポーツカークラシックと位置付けられており、ポルシェは、北米耐久選手権のディフェンディングチャンピオンとしてニューヨーク州のテクニカルなサーキットに挑む。

上記を踏まえ、ポルシェ・ノース・アメリカのワークスドライバー達は、7月3日にワトキンスグレン(米国)で開催されるIMSAスポーツカー・チャンピオンシップ第5戦に参戦する前に、欧州で最も著名な2つの24時間レースであるニュルブルクリンク24時間およびル・マン24時間で戦う。

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まず5月28日/29日には、伝説的なニュルブルクリンクのロングディスタンス・クラシック(北コース)で第44回の開幕を迎えるニュルブルクリンク24時間が控えている。

ドイツの最大のモータースポーツイベントとして、このアイフェルの丘陵地帯で行われるモータースポーツの祭典には、毎年20万人を超えるファンが集結する。

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ニュルブルクリンクにほど近いモイシュパトに本社を置くマンタイレーシングは2台の新型911 GT3 Rで同レースに参戦するが、このチームと共にポルシェは、同サーキットで過去5回の総合優勝を果たしている。

その3週間後の6月18日/19日に、ポルシェのドライバー達は世界で最も有名な耐久レースのル・マン24時間に参戦する。

フランスのサルテ地方で開催される世界耐久選手権のシーズンハイライトである同レースに、ポルシェは大規模なGTチームを送り込む予定だ。

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参戦車両は、GTE-Proクラスに投入する2台の911 RSRに加え、カスタマーチームが、ヴァイザッハで生産された最高出力470PSを発揮する5台の車両が参戦。

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その内訳はGTE-Proクラスに1台、GTE-Amカテゴリーに4台。ニュルブルクリンクおよびル・マンに参戦するポルシェのワークスドライバーは、昨シーズンのル・マン総合優勝を果たしたアール・バンバーおよびニック・タンディ、さらに2015年FIA世界耐久カップでWEC GT最優秀ドライバーに輝いたリヒャルト・リーツとなる。

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なおIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権・第4戦のGTDクラスに出走した新型ポルシェ911 GT3 R(シアトル/アレックス・ジョブ・レーシング)は、元ポルシェジュニアのアレックス・リベラス(スペイン)とマリオ・ファルンバッハ(ドイツ)が同クラス初勝利をもたらした。
予選でベストタイムを叩き出した同ペアは、ポールポジションから決勝をスタートし、2時間のレース全体を通じてリードを保った。

 

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IMSA(GTLM)レース後のコメント
ポルシェモータースポーツ部門責任者、フランク=シュテッフェン・バリサー博士:「スリルのあるレースでした。ピットストップ、タイヤや燃料に関する戦略。今日、私達はすべてにおいて正しい判断を下しました。

高い気温も私達に味方しました。今回、私達はチャンピオンシップ獲得のための貴重なポイントを獲得しました。

チームが一丸となって頑張りを見せ、ドライバー達は作戦を見事に実行しました。私達がここで最初に直面した条件を考えれば、今回の結果は完璧なものです」。

GTワークスモータースポーツ総合プロジェクトリーダー、マルコ・ウジュハシ:「私達は、このレースでできる限りの結果を残しました。昨シーズンの4戦中4表彰台という結果から今シーズンを始められるのは大変誇らしいことです。

フリー走行から予選、決勝まで、準備は容易ではありませんでした。しかし、私達はすばらしい作戦を立て、それは少なくとも1台の911 RSRで完璧な結果につながりました」。

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3位
ニック・タンディ(911 RSR #911)
:「予選ではそれほどよいラップタイムを出せませんでしたが、911 RSRはサーキット全周で優れたパフォーマンスを発揮しました。表彰台に立ったチームメートを祝したいと思います。すばらしいレースでした」。

3位
パトリック・ピレ(911 RSR #911)
:「ロングビーチでの勝利があったので、もちろん今日はもう少しよい結果を期待していました。

しかし、私達にとって今日のレースは難しいものとなりましたが、メカニック達がすばらしいピットワークで私達を有利なポジションでレースに復帰させてくれました。

ただ残念なことにコルベットにコースアウトさせられた後、私にできることは限られていました。事実上、オーバーテークは無理でした」。

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9位
フレデリック・マコヴィエッキ(911 RSR #912)
:「私達の3位という結果は、チームワークの成果です。私はポルシェ・ノース・アメリカの仲間を本当に誇りに思います。予選の後、表彰台に手が届くとは思っていませんでした。ですから、喜びもひとしおです」。

9位
アール・バンバー(911 RSR #912)
:「私達がフリー走行と予選で抱えていた問題を考えると、この表彰台を得た結果は優勝と同然のように思えます。ウイークエンドを通してチームはすばらしい仕事をし、ピットストップは完璧としか言いようがありませんでした。これは、私達にとってすばらしい結果です」。

レース結果
GTLMクラス
1. ブリスコー/ウエストブルーク(オーストラリア/イギリス)組、フォードGT、79周
2. ピエール・グイディ/セーハ(イタリア/ブラジル)組、フェラーリ488 GTE、79周
3. バンバー/マコヴィッキ(ニュージーランド/フランス)組、ポルシェ911 RSR、78周
4. ガルシア/マグナッセン(スペイン/デンマーク)組、シボレーコルベット、78周
5. ハンド/ミューラー(米国/ドイツ)組、フォードGT、78周
6. フィジケラ/ビランダー(イタリア/フィンランド)組、フェラーリ488 GTE、78周
7. ギャビン/ミルナー(イギリス/米国)組、シボレーコルベット、78周
8. ピレ/タンディ(フランス/イギリス)組、ポルシェ911 RSR、78周
9. エドワーズ/ルハー(米国/ドイツ)組、BMW M6、78周
10. オーバーレン/ヴェルナー(米国/ドイツ)組、BMW M6、78周

GTLMクラスポイント順位(全11戦中第4戦時点)
ドライバー部門
1. ミルナー、ギャビン(コルベット)130ポイント
2. バンバー、マコヴィッキ(ポルシェ)118ポイント
3. ブリスコー、ウエストブルーク(フォード)115ポイント
4. セーハ(フェラーリ)113ポイント
5. フィジケラ、ビランダー(フェラーリ)112ポイント
6. オーバーレン、ヴェルナー(BMW)109ポイント
7. ガルシア、マグナッセン、(シボレー)108ポイント
8. ピレ、タンディ(ポルシェ)106ポイント
9. ハンド、ミューラー(フォード)、100ポイント
10. エドワーズ、ルハー(BMW)、92ポイント

マニュファクチュアラー部門
1. シボレー、130ポイント
2. ポルシェ、127ポイント
3. フェラーリ、120ポイント
4. フォード、115ポイント
5. BMW、108ポイント

チーム部門
1. #4コルベットレーシング、130ポイント
2. #912ポルシェ ノースアメリカ、118ポイント
3. #67フォードチップガナッシレーシング、115ポイント
4. #68スクーデリアコルサ、113ポイント
5. #62リシ・コンペティツィオーネ、112ポイント
6. #25 BMWチームRLL、109ポイント
7. #3コルベットレーシング、108ポイント
8. #911ポルシェ ノースアメリカ、106ポイント
9. #66フォードチップガナッシレーシング、100ポイント
10. #100 BMWチームRLL、92ポイント

 

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IMSA(GTD)レース後のコメント
ポルシェモータースポーツ部門責任者フランク=シュテッフェン・バリサー博士:「大接戦となった今回のIMSAスポーツカー選手権において、ドライバー達の驚異的なパフォーマンスのおかげで、ニュー911 GT3 Rにとっての初勝利が達成されました。優勝したシアトル/アレックス・ジョブ・レーシングのクルーと2人のドライバーを祝福します」。

アレックス・リベラス(911 GT3 R #23):「私たちにとって完璧な週末となりました。私達は、全てのフリープラクティスと予選においても最速であり、レースに勝ちました。しかも、これ以上ないほどの最速ラップを叩き出しました。

ニュー911 GT3 Rは素晴らしい車であり、ラグナセカは素晴らしいサーキットです。ここでの私の初レースで優勝を飾り、しかもそれを新しい911で実現できるなんて夢にも思いませんでした」。

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マリオ・ファルンバッハ(911 GT3 R #23):「アレックスは大きなリードを築きました。そして、私が彼からマシンを引き継いだ直後にセーフティカーが入りました。

そこで、できる限りタイヤを温存しようと努めましたが、このサーキットでは簡単なことではありません。フィニッシュの時点では厳しい状況でしたが、911 GT3 Rでの初優勝を奪われるわけにはいきませんでした。私達のチームは、この勝利のため懸命に働いてくれました」。

レース結果
GTDクラス
1. リベラス/ファルンバッハ組(イギリス/ドイツ)、ポルシェ911 GT3 R、79周
2. ニールセン/バルザン組(デンマーク/イタリア)、フェラーリ488 GT3、79周
3. デイビス/デビンソン組(米国/オーストラリア)、アストンマーチンGT3、79周
8. マクニール/キーン組(米国/米国)、ポルシェ911 GT3 R、79周
11. リンゼイ/ベルクマイスター組(米国/ドイツ)、ポルシェ911 GT3 R、79周
モデルレンジ911(タイプ991 II):総合燃費9.3 – 7.4 l/100 km;CO2排出量216 – 169 g/km; 効率性クラス(ドイツ):F – D