ポルシェAG、2016年度の業績発表。営業利益14%増でVWグループ貢献の一角を占める


業績と利益において過去最高を達成したポルシェ。従業員は過去最高の約28,000人に

ポルシェAG(本社:ドイツ、シュトゥットガルト 社長:オリバー・ブルーメ)は、独シュトゥットガルトに於いて報道関係者を招いて2016年の決算発表を行った。
その席上で同社は、創業以来最良の年となった2016会計年度について販売台数、売上高、営業利益、および従業員数の全てで過去最高を達成したと発表した。

より具体的には、販売台数で6%増の237,778台、売上高は223億ユーロ(4%増)、そして営業利益は14%増の39億ユーロという伸びを実現。

特に営業利益率は、15.8%(2015年)から17.4%へと大きく成長した。なお2016年末の従業員数は13%増の27,612人に達している。

ポルシェAGの取締役会会長を務めるオリバー・ブルーメ氏は、シュトゥットガルト-ツッフェンハウゼンで開催された会計報告において、「好調な業績は、ポルシェの戦略の質の高さを証明しており、価値創造的な成長を示します。

私達は顧客の高い満足度、そして会社の堅実な利益と安定した職場のために焦点を合わせています。

2016会計年度の研究開発費は22億ユーロに達し、この結果を踏まえポルシェは未来のモビリティを見据えています。

具体的には、新しいプラグインハイブリッドモデルと純粋な電気自動車であるミッションEの開発、そしてデジタライゼーションへの投資を継続していきます」とその好調ぶりを噛みしめるように述べた。

また財務およびIT担当の取締役会副会長であるルッツ・メシュケ氏は、「ポルシェは、17%を超える営業利益率によって世界で最も収益性の高い自動車メーカーの地位を維持しています。

このような業績の鍵となるのが我々の独創的な製品構成と健全な費用構造です」と強調しました。長期間にわたる為替ヘッジ戦略も、記録の達成に大きく寄与しました。

ポルシェAG、財務・IT担当取締役副会長のルッツ・メシュケ氏

世界各地の経済的および政治的な不確実性にもかかわらず、ポルシェは、2017会計年度の販売台数と売上高に関して安定した成長を予測しています。

為替レートが安定している限り、営業利益についても前年度の業績維持に努めます。ニューパナメーラ、特にプラグインハイブリッドモデルとスポーツツーリスモによる活性化が予想されます」と語った。

さらに続けてメシュケ氏は、「デジタライゼーションへの投資は、最新テクノロジーへの投資を上回ります。

これは新しいビジネスチャンスを生み出し、顧客のメリットを増やし、製造工程をさらに効率的にします。

ポルシェは2016年、ポルシェ デジタルGmbHをルートヴィヒスブルクに、ポルシェ デジタル研究所をベルリンに設立し、ベンチャーキャピタルファンドのe.venturesとパーキングサービスプロバイダーのEvoparkへの出資も行いました。

中期的には、デジタルサービスを通して2桁のパーセンテージの売上高を生み出すことを望んでいます」と締め括った。

最後にオリバー・ブルーメ氏は、「弊社は、ポルシェ ストラテジー2025に沿って未来のための準備を行います。

未来のモビリティにおいて、純粋に心を高ぶらせるスポーツカーと同様に新しいテクノロジーと電化にも力を注ぎます。

ポルシェの伝統を重視しながら同時に未来のスポーツカーを創造します」会見の壇上より語りかけた。