ポルシェ911RSR、IMSAウェザーテックスポーツカーチャンピオンシップ第11戦で表彰台を逃す


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ドイツ. ポルシェAG(本社:ドイツ、シュトゥットガルト 社長:Dr.オリバー・ブルーメ)にとって、IMSAスポーツカー・チャンピオンシップの2015シーズンは厳しいものとなった。

2015年シーズン、ロードアトランタで開催されたプチ・ル・マン戦で、ポルシェ ノースアメリカのワークスチームは総合優勝を果たし、マニュファクチュアラー部門、ドライバー部門およびチーム部門でチャンピオンシップタイトルをもたらしましたが、最終戦に於いては、ワークス体制で臨んだポルシェ911 RSRは表彰台を逃した。

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この米国ジョージア州の1周4.087 kmの難易度の高いサーキットで、5つのメーカーが凌ぎを削ったGTLMクラス。

アール・バンバー(ニュージーランド)/フレデリック・マコヴィッキ(フランス)/ミカエル・クリステンセン(デンマーク)組の911 RSRが5位でフィニッシュ。

IMSA GTのディフェンディングチャンピオンであるパトリック・ピレ(フランス)/ニック・タンディ(イギリス)/リヒャルト・リーツ(オーストリア)組がドライブするもう一台の911 RSRは、残り4時間の時点では順調に3位で走行していたが、223ラップした後、スポーツプロトタイプと衝突しトップ争いから脱落した。

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カスタマーチームが500 PSのポルシェ911 GT3 Rで参戦するGTDクラスでは、イェルク・ベルクマイスター(ドイツ)とアメリカ人のパトリック・リンゼイおよびマシュー・マクマレーがドライバーを務めたパーク・プレイス・モータースポーツが2位に入賞した。

ラグナセカでIMSAスポーツカー・チャンピオンシップ初優勝を遂げた911 GT3 Rは、初のレースシーズンを6位表彰台の結果で締め括った。

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ボルシェ911 RSRは、2013年の同シリーズデビュー以来、米国およびカナダのWECスポーツカー世界耐久選手権、IMSAスポーツカー・チャンピオンシップ、さらにヨーロッパのル・マン・シリーズの合計73戦に投入され、21勝を挙げ、8つのチャンピオンシップタイトルを獲得。

この中には、ル・マン、デイトナ、セブリング、ワトキンスグレンおよびプチ・ル・マンなど、最も著名な長距離レースでの勝利が含まれ、911の第7世代をベースとした470 PSの911 RSRは、近年最も大きな成功を収めたGTレースカーとなっている。

これを踏まえその後継モデルは、2017年1月28日/29日に米国で開催されるデイトナ24時間レースでレースデビューを飾る予定となっている。

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レース後のコメント
ポルシェのモータースポーツ部門のトップであるフランク=シュテッフェン・バリサー博士:「今日はエキサイティングなレースを体験しました。自分達に落ち度はなかったにもかかわらず、911号車が首位争いを諦めなければならなかったのは残念です。

しかし、チームは果敢に戦い、最短の時間で何とか最後の2周を走れるよう修理しました。

912号車も、もう少し上の順位を狙うことができました。それでも強豪がひしめく中でマニュファクチュアラー部門において3位を獲得することができました。

私達はカスタマーチームのパーク・プレイス・モータースポーツの911 GT3 Rが、2番手スタートから厳しい戦いを制して2位フィニッシュを決めたことに興奮しています」。

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GTワークスモータースポーツの総合プロジェクトマネージャーであるマルコ・ウジュハシ:「私達の作戦は優れたものでしたが、数々のトラブルに足を引っ張られました。

その結果、912号車は差を詰められない位置まで後退してしまいました。その後のコーションフェーズもチャンスとはなりませんでした。

911号車がアクシデントで大きなダメージを受けたのには苛立ちました。しかし、最後の何周かを走れるよう修理してクルマを送り出したことこそが、真のスポーツマンシップの現れです。

ポルシェにとって今シーズンは厳しいものでしたが、我々は昨シーズンの改良版のクルマで参戦したにも関わらず、強力なライバル達のニューモデルを相手に優勝2回、表彰台6回という立派な成績を収めました。

結果的には、まずまずのシーズンであったと言えます。来シーズン、私達はニューモデルでチャレンジします」。

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パトリック・ピレ(911 RSR #911):「今回も私達にとっては難しいレースでした。それでも、私はチームをとても誇りに思っています。

彼らは、すばらしいピットストップで私達をサポートしてくれました。予想通り、レース序盤では私達のクルマは最速とは言えませんでしたが、レースが進むにつれてグリップが向上して力を発揮できるようになると確信していました。

実際、私達は長い間トップ5を走行し、最速かつ完璧なピットストップの後には3位に浮上した場面さえありました。その後、私達に起こったことはモータースポーツでは避けられないことで、それを変えることはできません。

今後は2017年に向けてニューモデルの911の準備を進め、デイトナのシーズン開幕戦に臨みます」。

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ニック・タンディ(911 RSR #911):「相手のドライバーの誤った判断で、優勝の可能性が断たれました。

彼は、普通はオーバーテークできない場所で、追い越しを掛けてきました。私は完全に不意を突かれた形でした。テキサスでの優勝以来、プチ・ル・マンでシーズンをよい結果で締め括るよう、チーム全体が一所懸命努力してきました。

それを思うと、期待通りの結果が出せず一層悲しい気持ちになります」。

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リヒャルト・リーツ(911 RSR #911):「いつも冒険のようなプチ・ル・マンというレースに参戦できるのは、光栄な事です。

私のスティント後、タイヤのチョイスも正しくクルマは順調でした。しかし、残念ながらニックがプロトタイプに当てられてしまいました。

終盤で私達にチャンスがあった可能性もあるので、非常に残念です。厳しいシーズンでしたが2017年シーズンには前向きな気持ちで、チームも更に強くなって戻ってくると確信しています」。

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アール・バンバー(911 RSR #912):「この911 RSRでの最後のレースだというのは、少し変な感じでした。

しかし同時に次のモデルを楽しみにしています。来シーズン、私達は優勝を重ね、多くのタイトルを獲得することを目指しています。

今日、私達はトップ争いに加わることができませんでした。結果、トラブルを避けてゴールするということに終始しました」。

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フレデリック・マコヴィエッキ(911 RSR #912):「理想的なフィナーレとはなりませんでした。しかし、私達は今シーズン2回の優勝と6回の表彰台という結果を残しました。

しかし、ライバルのペースについていくことができない場面が多くあったという点で、プチ・ル・マンはシーズン全体の象徴となりました。

2017年シーズンに登場するニューモデルで、状況が一変するよう望んでいますし、きっとそうなると信じています」。

ミカエル・クリステンセン(911 RSR #912):「予想通り、厳しいレースとなりました。予選が終わった段階で、決勝が難しくなるのは明らかでした。

ペースが出なければ、特にトラフィックでオーバーテークしようとするとき厳しくなります。そうなれば、さらにタイムをロスします」。

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イェルク・ベルクマイスター(911 GT3 R #73):「シーズン最終戦で表彰台に上れたのは、もちろんすばらしいことです。2位の結果は、多少の運にも助けられました。

しかし、チームがシーズンをこの成功で締め括ることができたのは、私達が懸命に努力したからです。

今回もチームは後れを取っても諦めず、最後まで共に戦い、このすばらしい結果を勝ち取ったのです」。

レース結果
GTLMクラス
1. フィジケラ/ビランダー/カラド(イタリア/フィンランド/イギリス)組、フェラーリ488 GTE、398周
2. ハンド/ミューラー/ボーデ(米国/ドイツ/フランス)組、フォードGT、398周
3. ギャビン/ミルナー/ファスラー(イギリス/米国/スイス)組、シボレーコルベット、398周
4. ガルシア/マグナッセン/ロッケンフェラー(スペイン/デンマーク/ドイツ)組、シボレーコルベット、397周
5. バンバー/マコヴィッキ/クリステンセン(ニュージーランド/フランス/デンマーク)組、ポルシェ911 RSR、395周
6. エドワーズ/ルハー/ウイットマー(米国/ドイツ/カナダ)組、BMW M6、391周
7. ブリスコー/ウエストブルーク/ディクソン(オーストラリア/イギリス/ニュージーランド)組、フォードGT、372周
8. セーハ/ピエール・グイディ/ベルトリーニ(ブラジル/イタリア/イタリア)組、フェラーリ488 GTE、350周
9. オーバーレン/ヴェルナー/ファルファス(米国/ドイツ/ブラジル)組、BMW M6、317周
10. ピレ/タンディ/リーツ(フランス/イギリス/オーストリア)組、ポルシェ911 RSR、229周

GTDクラス
1. キーティング/ブリークモラン/ミラー(米国/オランダ/米国)組、ダッジバイパー、385周
2. ベルクマイスター/リンゼイ/マクマレー(ドイツ/米国/米国)組、ポルシェ911 GT3 R、384周
3. バルザン/ニールセン/セガール(イタリア/デンマーク/米国)組、フェラーリ488、384周
4. マーサル/パルッタラ/ローレンス(米国/フィンランド/米国)組、BMW M6、384周
5. スノー/セラーズ/ミラー(米国/米国/米国)組、ランボルギーニGT3、383周
6. アッシェンバッハ/ベル/v.モルトケ(米国/米国/米国)組、アウディR8、383周
9. リベラス/ファルンバッハ/ジェームス(スペイン/ドイツ/米国)組、ポルシェ911 GT3 R、366周

GTLM最終結果(全11戦中11戦終了時点)
ドライバー部門
1. ミルナー、ギャビン(コルベット)345ポイント
2. ブリスコー、ウエストブルーク(フォード)328ポイント
3. ガルシア、マグナッセン(シボレー)319ポイント
4. バンバー、マコヴィッキ(ポルシェ)313ポイント
5. フィジケラ、ビランダー(フェラーリ)305ポイント
6. ハンド、ミューラー(フォード)301ポイント
7. オーバーレン、ヴェルナー(BMW)298ポイント
8. ピレ、タンディ(ポルシェ)285ポイント
9. エドワーズ、ルハー(BMW)267ポイント

マニュファクチュアラー部門
1. シボレー、359ポイント
2. フォード、341ポイント
3. ポルシェ、330ポイント
4. フェラーリ、317ポイント
5. BMW、314ポイント

チーム部門
1. #4コルベットレーシング、345ポイント
2. #67フォードチップガナッシレーシング、328ポイント
3. #3コルベットレーシング、319ポイント
4. #912ポルシェ ノースアメリカ、313ポイント
5. #62リシ・コンペティツィオーネ、305ポイント
6. #25 BMWチームRLL、301ポイント
#66フォードチップガナッシレーシング、301ポイント
8. #911ポルシェ ノースアメリカ、285ポイント
9. #100 BMWチームRLL、267ポイント
10. #68スクーデリアコルサ、164ポイント

2017年のIMSAスポーツカー・チャンピオンシップのシーズン開幕戦は、2017年1月28日/29日にフロリダ州デイトナで開催されるデイトナ24時間クラッシックとなる。

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