NTTコムオンラインの自動車業界調査、課題は「燃費の向上とコスパ」と指摘


自動車業界を対象にしたNPSベンチマーク調査2017結果を発表

NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役社長:塚本 良江) は、自動車業界を対象に、顧客ロイヤルティを図る指標であるNPS®の業界ベンチマーク調査を実施した。この結果、最もNPS®が高いのは、LEXUSであると述べている。

ちなみにこのNPSとは「Net Promoter Score(ネット・プロモーター・スコア)」の略で、顧客ロイヤルティ(企業やブランドに対する愛着・信頼の度合い)を数値化する指標である。

一般的にNPSが上位の企業並びにブランドは、高い事業成長率を保っていることが多いことから、昨今の企業経営では、NPSを導入することで収益向上を図る事業体が拡大している。

さて今回、NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューションは、このNPS調査で所有している自動車の購入価格帯別に、高級車メーカーと大衆車メーカーに分けて分析した。

結果、高級車はステータスや品質が、大衆車は機能性が評価され、かつ推奨理由となっていることが判ったと云う。

また一方で、高級車、大衆車問わず、燃費やメンテナンス費用、車両本体価格のコストパフォーマンスに関しては、満足度が低く、改善が期待されていることが明らかになったとしている。

調査結果の詳細:
http://www.nttcoms.com/service/nps/report/car/ 

<調査結果のポイント>
1. 自動車業界のNPS®1位はLEXUS
自動車メーカー・ブランド10社のうち、NPS®のトップはLEXUS(-0.4ポイント)。最下位の企業との差は78.8ポイントであり、10社の平均は-25.4ポイントとなった。

全体の26.2%の回答者が推奨度として「5(どちらともいえない)」を選択しており、「5」への集中度が高い企業ほどNPS®が低い傾向がみられた。

2. 重要度と満足度の差が最も大きかったのは、「燃費のよさ」、次いで「コスパ」
「信頼性・安全性」「乗り心地のよさ」など16の要因別に重要度および満足度をきいたところ、重要度が高いにもかかわらず、満足度が伸びなかった(重要度と満足度のギャップがもっとも大きかった)項目は「燃費のよさ」。

次いで、「メーカーのアフターサービス」、「車本体のコストパフォーマンス」となった。

また、同様の傾向は、「改善してほしい点」(自由記述)でも見られ、「燃費の悪さを改善して欲しい」といった燃費に関するコメントや、「必要のない機能をつけて値段を上げないでほしい」といった価格に関するコメントが多数見られた。

3. 高級車メーカー・ブランドのほうが大衆車メーカー・ブランドよりもNPS®が高い
所有している自動車の購入価格が、平均4百万円を超える”高級車”メーカーと、平均4百万円未満の“大衆車””メーカーとをわけて分析したところ、高級車の平均NPS®は-4.0ポイント、大衆車の平均NPS®は-34.6ポイントと高級車のほうが高い結果となった。

4.高級車の推奨理由はステータス、大衆車の推奨理由は機能性
高級車と大衆車にわけて「推奨理由」を分析したところ、高級車では、「上質」や「ステータス」が、大衆車では、「燃費がよい」、「故障が少ない」、「性能がよい」といった機能面での高評価が推奨理由となっていた。

批判者の推奨しない理由としては、高級車では「価格や維持費が高い」、「燃費が悪い」といった費用や機能面での理由が見られた。

一方、大衆車では、「不祥事があった」といった特殊なケース以外は、個別の不満よりも、積極的に薦める理由がないことが、推奨しない理由としてあがった。

図は購入の決め手となった情報源

5. 購入の決め手となった情報源の1位は販売店、2位は口コミ
購入の決め手となった情報源を調査したところ、1位は「販売店での展示・販売員のアドバイス」(34.3%)、2位は「家族や友人・知人からのお薦め」(口コミ)(32.0%)、3位は「イベント・展示会・ショー・試乗会」(15.5%)となった。

高級車と大衆車を分けて分析すると、「イベント・展示会・ショー・試乗会」で大きな差が見られ、高級車は25.1%、大衆車は13.3%となった。

<調査概要>
調査対象者:インターネットリサーチモニターのうち、自動車の所有者
調査方法:NTTコム リサーチ*による非公開型インターネットアンケート
調査期間:2017年5月16日(火)~2017年5月22日(月)
有効回答者数:4,616名
回答者の属性:
【性別】男性:59.0%、女性:41.0%
【年代】20代以下:9.8%、30代:14.8%、40代:21.4%、50代:19.2%、60代以上:34.8%

NPS®ベンチマーク調査とは
NTTコムオンラインでは、NPS®をより活用いただくために、日本市場で基準となる指標の提供を目的としてNPS®ベンチマーク調査を実施してきたと云う。

また2017年度は、業界数やサンプル数の拡充を図り、業界リーダーとなる1位企業の表彰など、より一層充実した形で、NPSベンチマーク調査を展開していくとしている。

同社のNPS®ベンチマーク調査詳細:
http://www.nttcoms.com/service/nps/report/ 

<NPS®とは>
NPS®(Net Promoter Score®)をより具体的に紐解くと、「友人や同僚に薦めたいか?」という質問への回答から算出される、顧客ロイヤルティを図る指標であると言える。

欧米では、公開企業の3分の1がNPS®を使用しているといわれ、日本においてもNPS®を活用する企業が増えてきている。

<NPS®ソリューションについて>
NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューションは、NPS®を活用した顧客ロイヤルティ向上のためのトータルソリューション(NPS®ソリューション)を提供している。

その実施内容は、NPS®有資格者によるコンサルティングに加え、顧客の声をリアルタイムに可視化して改善アクションを導くクラウドサービス「NPX Pro」の提供や、業界内での自社のポジショニング把握に有効な「NPS®リサーチ」を取り揃えているとしている。

同社のNPS®ソリューション:
http://www.nttcoms.com/service/nps/ 

NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューションについて
同社では、自社について「顧客との新しい絆を創るソリューションパートナーとして、テクノロジーとデータ解析力を強みに企業と顧客の絆を創出し、顧客ロイヤルティマネジメントやオムニチャネル顧客接点・マーケティングオートメーションなどのマーケティング・ソリューションを提供している」と謳っている。

名称:NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社
所在地:〒141-0032 東京都品川区大崎1丁目5番1号 大崎センタービル
代表者:代表取締役社長 塚本 良江
URL:http://www.nttcoms.com/ 

※Net Promoter®、Net Promoter Score®、NPS®はサトメトリックス、ベイン・アンド・カンパニー、 フレッドライクヘルドの登録商標である。