日産自動車、2017年北米国際自動車ショーでコンセプトカー「Vmotion2.0」を世界初公開


日産自動車株式会社(本社:神奈川県横浜市西区、社長:カルロス ゴーン)は1月9日、2017年北米国際自動車ショーにて、将来のセダンにおけるデザインの方向性を示唆し、「ニッサン・インテリジェント・モビリティ」技術を搭載した新型コンセプトカー「Vmotion 2.0」を世界初公開した。

「Vmotion 2.0」は、ハイセンスなスタイル、エモーショナルなデザイン、広々とした空間、快適な乗り心地を実現するモデルで、移動が多く、忙しいビジネスパーソンに向けて、将来のモビリティを提案する。

「Vmotion 2.0」のデザインは、中型クロスオーバー「ムラーノ」や4ドアスポーツカー「マキシマ」など、数多くの日産車が採用しているフロントデザインシグネチャー「Vモーション」に、ボリューム感と立体感を与えることで進化させた。

また、同車は「Vモーション」グリルを起点に、フロントのデザインはシャープでありながらも表情豊かな面を構成し、それに呼応して、サイドのデザインは、ボディ全体に延びる鮮明なキャラクターラインで印象付けている。

交差点を含む一般道での自動運転支援技術「プロパイロット」の作動時に点灯する日産エンブレムを囲むライティングは、日産が目指す「ゼロ・エミッション」、「ゼロ・フェイタリティ」社会の実現に向けた「Vmotion 2.0」の指針「ニッサン・ インテリジェント・ モビリティ」の将来を示唆している。

加えて湾曲したリヤウィンドウと流れるようなCピラーは、同車にインテリジェントで空力性能に優れた印象を与えている。

「Vmotion 2.0」のシルエットは、鋭く傾斜したAピラーからトランクまでの滑らかに流れるようなラインを持つフローティングルーフを特徴としている。

細いシルバースレッドを施した独自のカーボンフィニッシャーがルーフラインにアクセントを加え、ホイールベースを長くすることで広々としたキャビンを実現する一方、日産デザインの新しい形状表現である「エモーショナル・ジオメトリー」を採用することで、独特な外観を作り上げている。

リヤは、高級感と力強さを強調したデザインとしています。ブーメラン型テールランプは、同車の幅広さを強調。フロントグリルと同様に、リヤのディフューザーは、「プロパイロット」作動時に点灯します。ダイナミックかつ高い剛性を持つボディは、カッパーを基調色とする暖かみのあるシルバーペイントが施されており、角度によって微かに異なる色合いを放つ。

このコンセプトカーについて日産自動車専務執行役員でチーフクリエイティブオフィサーの中村史郎維持は、「カッパーは、ファッション、プロダクトデザイン、インテリアデザインなど、多くの業界で取り入れられているトレンド色です。サテンシルバーやクロームなど他の素材と組み合わせながら、この色をアクセントとして取り入れたいと考えました」と語っている。

なおフロントドアとバックドアは観音開きを採用することで、広々としたキャビンへ誘うピラーレスの大きなオープンスペースを確保。

「グライディングウィング」デザインを採用したダッシュボードには、インストルメントパネルに加え、ドライバーおよび助手席向けのインフォテイメントシステムを搭載した。

横長の水平型スクリーンは、日産の「プロパイロット」使用時に作動するグラフィックユーザーインターフェース(GUI)を搭載。さらにセンターコンソールには、後部シートの乗員向けに、メインディスプレイの代わりとなる小型スクリーンを設置している。

しなやかなレザーに包まれた快適かつ安定した座り心地を提供するシートは、高級ハンドバックで使用されるような特徴的なスレッドレス・キルティングを施した。

ステアリングホイールは、どの席からでもスクリーンに映し出されたインフォテイメントがクリアに見えるように設計しており、GUI体験が遮られることがない。

また、その特徴的なデザインが、「プロパイロット」作動時でも、ドライバーおよび乗員に快適な空間を提供する。

シンプルなレイアウトのセンターコンソールには、インフォテイメントシステムを操作するための多機能タッチパッドを搭載している。

フロアやインナードアにはナチュラルなゼブラウッドを使用するなど、インテリア全体に高級感と洗練さを演出する表面素材を採用した。

「Vmotion 2.0」は、新開発のサウンドマネージメントテクノロジーを含む、Bose社の革新的なスピーカー「UltraNearfield™」により、安全で快適な運転もサポートする。この技術は、ドライバーの周囲360度の音の方向性や距離を自在にコントロールすることを可能にし、様々な情報を同時にドライバーに伝えていく。

「Vmotion 2.0」は、「ニッサン・インテリジェント モビリティ」ビジョンの3つの主要領域のひとつである「ニッサン・ インテリジェント・ ドライビング」を体現するモデルとなった。

「ニッサン・ インテリジェント・ ドライビング」とは、将来的には渋滞時を含む高速走行だけでなく交差点を含む一般道での走行時でも自動運転を可能にする「プロパイロット」などを通じて、安全かつ快適なドライビングを提供していくと云う。

主要諸元
全長:4860mm
全幅:(ドアミラー除く)1890mm
全高:1380mm
ホイールベース:2850mm