メルセデス・ベンツ日本、新型「Eクラス ステーションワゴン」を発売


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クーペを想わせるリアエンドが特長のエクステリアと上質なインテリア

メルセデス・ベンツ日本株式会社(社長:上野金太郎、本社:東京都品川区)は、「Eクラス ステーションワゴン」を発表し、全国のメルセデス・ベンツ正規販売店ネットワークを通じて、11月29日より発売した。

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メルセデス・ベンツ Eクラス ステーションワゴンは、利便性の高い大容量ラゲッジスペースとセダン同様の快適性を兼ね備えたスタイリッシュなワゴンとして1977年にフランクフルトモーターショーでデビュー。

1978年より発売されたW123の3番目のボディタイプ「T-Model」(「T」はTourlism and Transportの意)が起源のモデルとなる。

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以降5世代にわたり世界で累計100万台以上販売されてきたが、今回の新型「Eクラス ステーションワゴン」は、セダンと同様の安全性と快適性を実現し、特に混雑時や高速道路での渋滞の際に自動運転によりドライバーにかかる負担を大きく軽減する「ドライブパイロット」をはじめとした安全運転支援システム「インテリジェントドライブ」を搭載。

さらにメルセデス・ベンツの最新デザインを取り入れ、クーペのような美しい曲線美をリアエンドに取り入れたスタイリッシュなエクステリアとSクラス譲りの上質なインテリアを備えた。

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大容量ラゲッジスペースと、完全自動運転に近づいた革新的な安全運転支援システム「ドライブパイロット」

そんな新型Eクラス ステーションワゴンの特長の1つは、最大1,820リッターの大容量ラゲッジルームにある。広いだけではなく壁面とフロアをフラットにすることで実用性にも優れている。

また、リアバンパーの下側に足を近づけることでセンサーが感知して、手を使わずにテールゲートを開閉することができるフットトランクオープナー(テールゲート自動開閉機能)も全モデルに標準装備。

リアエアサスペンションに電子制御のセルフレベリング機能を備えることで、乗車人数や積載量に関わらず一定の車高を維持することで卓越した乗り心地と運動性能を提供する。

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またパッセンジャーエリアとラゲッジルームがつながっていることに起因するステーションワゴン特有の走行時に発生する騒音や振動に対しても対策を施した。

こうした振動対策としては、リアセクションを専用設計し、ボディ底面を補強することでボディ剛性を高めた。一方の騒音に対しては、ボディ各部(バルクヘッド、サイドウォール、フロア、リアシート下部、ホイールアーチ等)に遮音材を多く備えることで静粛性を高めている。

メルセデス・ベンツの自動運転開発の次のステップとなる技術「ドライブパイロット」は、特に高速道路での渋滞の際に、自動運転機能によりドライバーにかかる負担を大きく軽減するシステムである。

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先行車との車間距離のみならず周囲の交通状況(車両、車線、ガードレールなど平行な物体)を常に監視して、従来よりもステアリングアシストが作動する状況が大幅に拡大した。

しかも、車線が不明瞭または表示されていない場合には先行車を追従。さらにシステム起動時に高速道路上で自動停止した場合、30秒以内(一般道は3秒以内)であれば自動再発進が可能となり、渋滞時のドライバーの疲労低減を目指した。

なおドライブパイロットのその他の技術では「アクティブレーンチェンジングアシスト」がある。これは、ドライバーがウインカーを2秒以上点滅させた場合、行き先の車線に車両がいないことを確認して、自動で車線を変更。

さらに、走行中にドライバーが気を失うなど万が一の場合には、自動的に車線を維持しながら緩やかに減速・停止する「アクティブエマージェンシーストップアシスト」が搭載されている。

パワートレインは、4種類のガソリンターボエンジン、1種類のディーゼルターボエンジンに9速オートマティックトランスミッション「9G-TRONIC」を組み合わせることで高出力かつ高効率を実現した。

メーカー希望小売価格(消費税込み)は以下の通り。
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【新型「Eクラス ステーションワゴン」の主な特長】
クーペを想わせるリアエンドが特長のエクステリアと上質なインテリア

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エクステリア
エクステリアは、セダンをベースにスポーティかつ伸びやかなクーペのような流麗なプロポーションが印象的なリアエンドを備えながらCd値0.28という優れた空力性能を実現した。

新型Eクラスステーションワゴンはモデルにより外観が異なる。最先端のテクノロジーと高いクオリティが融合する“アバンギャルド”、ダイナミックなシルエットのAMGラインをまとい、スポーティな存在感を際立たせた“アバンギャルド スポーツ”、メルセデスの伝統が輝くフロントフェイスに、最先端の安全性/快適性とラグジュアリーを細部にまで宿した“エクスクルーシブ”、ダイヤモンドグリルとシングルルーバーの専用デザインと20 インチの大径ホイールを備える“メルセデスAMG E 43 4MATIC”の4種類が用意された。

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インテリア
新型Eクラス ステーションワゴンのインテリアは、質感の高い素材と丁寧な作り込みにより、乗員が快適に過ごすことができる上質な室内空間を備えている。

また、2つの高精細12.3インチワイドディスプレイを設定して、この2つのディスプレイを一枚のガラスカバーで融合したコックピットディスプレイは、空中に浮かんでいるように見え、インテリアデザインの水平方向の流れを強調する中心要素となっている。

インストゥルメントクラスターとなるこのコックピットディスプレイは、ドライバーの視野に直接入るべきさまざまな情報を表示する大型ディスプレイと、センターコンソール上方にセンターディスプレイを備えている。

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なお、コックピットディスプレイのデザインは、「クラシック」、「スポーツ」、「プログレッシブ」の3種類の中から好みで設定することができる。

さらに、タッチコントロール機能をステアリングに備えた。スマートフォンなどと同様にタッチセンサー機能を内蔵したボタンは、縦方向および横方向のスワイプに正確に反応する。

メニュー項目の選択はスワイプ、確定はそのままボタンを押し込むだけで、ドライバーはインフォテイメントの各機能の操作やシフトレバーなどアクセルとブレーキ以外のほとんどの操作をステアリングから手を離すことなく簡単かつ機能的に操作することができる。

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余裕の積載性を持つ大容量ラゲッジスペース
ラゲッジスペースは、リアサスペンションの取付位置をステーションワゴン専用とすることでフラットな荷室空間を実現した。

後席には40:20:40の分割可倒方式を採用し、乗員と積載物に応じて様々にアレンジすることができる。後席バックレストは、ラゲッジルーム左右または後席左右のスイッチで簡単に倒すことが可能。これらをすべて倒すことで最大1,820リッター(VDA方式)の余裕あるスペースが出現する。

全モデルに標準装備のEASY-PACK自動開閉テールゲートにより、運転席やエレクトロニックキーのスイッチで自動的に開閉できるほか、テールゲート部のスイッチでも自動的に閉めることができる。

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また、スイッチ操作でテールゲートを自由な角度で止めることが可能。さらに、両手がふさがっている時でも、リアバンパーの下側に足を近づけることでセンサーが感知して、手を使わずにテールゲートを開閉することができるフットトランクオープナー(テールゲート自動開閉機能)も備えた。

ドライバビリティと乗り心地を高次元で両立する「リアエアサスペンション」
リアには、全モデルに電子制御式のセルフレベリング機能付エアサスペンションが装備された。

これは一定の車高を維持しながら乗車人数や積載状況によって生じる車体姿勢の変化を補正し、常に変わらないハンドリング性能を実現する。

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次世代の安全運転支援システム
安全運転支援システムは、レーダーセンサーやステレオマルチパーパスカメラ、超音波センサーにより自車の周囲を常に監視する複合的なセンサーシステムからなる。

具体的には、先行車両、横切る車両、後方車両、対向車、歩行者などを検出、状況を判断してアクセル、ブレーキ、ステアリングを自動でアシストすることでドライバーの負担を軽減し、安全性と快適性を高める「インテリジェントドライブ」が進化した。

各モデルに最適な高効率パワートレインを搭載

2.0リッター直列4気筒直噴ターボエンジン
パワートレインでは、まず2.0リッター直列4気筒直噴ターボエンジン(2種類)がある。これは第3世代の直噴システムであるBlueDIRECTテクノロジーにより、成層希薄燃焼(リーンバーン)*4とターボチャージャー、排ガス再循環装置を組み合わせることにより、優れた動力性能と高い環境適合性を実現。

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エンジン負荷をモニターすることで、成層燃焼と理論空燃比による均質燃焼、さらに成層燃焼と均質燃焼を組み合わせた均質成層燃焼の各燃焼モードを自動的に制御して、常に最適な燃焼方式が自動的に選択される。

このため、ドライバーは意識することなく、低燃費で環境に優しい運転を実現できる。E 200モデルは、最高出力135kW(184PS)、最大トルク300N・m(30.6kgf・m)、E 250モデルは、最高出力155kW(211PS)、最大トルク350N・m(35.7kgf・m)を発揮する。

2.0リッター直列4気筒BlueTECエンジン
続いて新開発の2.0リッター直列4気筒BlueTECエンジンがある。このエンジンは、将来導入されるRDE(実路走行試験)規制に対応したディーゼルエンジンである。

エンジン構造は、先代よりシリンダーピッチ(94mm→90mm)を縮小、エンジン全長の小型化を実現した。排気量は2.0リッターと先代の2.2リッターより小さいものの、最高出力143kW(195PS)、最大トルク400N・m(40.8kgf・m)を発生。

また、排出ガス浄化システムについては、従来は酸化触媒を通過した後に粒子状物質除去フィルター(DPF)、さらに排気システムの途中に設置されたSCR触媒コンバーターを通過させていたシステムを、DPFとSCR触媒コンバーターを統合したsDPF(DPF with SCR Coating:選択触媒還元法コーティング付粒子状物質除去フィルター)を直接エンジン本体に取り付けることで、排出ガス浄化経路を短縮。

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これにより排出ガスの温度低下による浄化効率の悪化を防ぐだけではなく、システムのコンパクト化と軽量化にも貢献した。

なおこのエンジンは、高効率シングルステージターボチャージャーと可変タービンジオメトリを採用し、シリンダーヘッドとクランクケースはアルミニウム合金製、ピストンをスチール製としてコンロッド軸間長を延長、また、クランクアッセンブリとシリンダーとのオフセット化やシリンダー壁への表面コーティングNANOSLIDE®を導入することで、シリンダー表面とピストンの間の摩擦を低減して効率化に成功している。

3.5リッターV型6気筒直噴ツインターボエンジン
さらに3.5リッターV型6気筒直噴ツインターボエンジンが用意される。この第3世代の直噴システムであるBlueDIRECTテクノロジーにより、成層希薄燃焼(リーンバーン)とターボチャージャー、排ガス再循環装置を組み合わせることにより、優れた動力性能と高い環境適合性を実現している。

このユニットは、エンジン負荷をモニターすることで、成層燃焼と理論空燃比による均質燃焼、さらに成層燃焼と均質燃焼を組み合わせた均質成層燃焼の各燃焼モードを自動的に制御して、常に最適な燃焼方式が自動的に選択されるため、ドライバーは意識することなく、低燃費で環境に優しい運転を実現できる。

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V6エンジンによる高い静粛性や滑らかなフィーリングと、最高出力245kW(333PS)、最大トルク480N・m(48.9kgf・m)がもたらすパワフルで優れたドライバビリティを提供する。

3.0リッター V型6気筒直噴ツインターボエンジン
最後に3.0リッター V型6気筒直噴ツインターボエンジンがある。このメルセデスAMGが専用開発した3.0リッター V6 直噴ツインターボの高性能エンジンは、アルミニウム合金製のクランクケースとシリンダーヘッドの採用によりユニットの軽量化を果たした。

また、シリンダーウォールには、スチールカーボン材を溶射コーティングすることで大幅に摩擦損失を低減するNANOSLIDE®加工が施された。

最大圧力200barのピエゾインジェクターを用いたスプレーガイド式燃焼システムによる燃料の最適噴射と、マルチスパークイグニションの確実な点火によって、常に最適な燃焼状態とすることで、メルセデスAMG 43シリーズの中で最もハイパフォーマンスな、最高出力295kW(401PS)、最大トルク520N・m(53.0kgf・m)を発揮し、0-100km/h加速 4.7秒を達成した。

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マルチビームLEDヘッドライト
新型Eクラスに搭載される第二世代のマルチビームLEDヘッドライトは、片側84個のLEDを備えている。

ステレオマルチパーパスカメラと4つのコントロールユニットが、理想的な配光パターンを毎秒100回の頻度で解析することで、きめ細かく高精度な配光を実現した。

84個のLEDは3段グリッド状に配置され、それぞれを個別に電子制御することで、先行車などを明るく正確に照射し続ける先進のシステムとなっている。

また、道路標識の反射が起こらないよう前方を照射、雨天時に路面からの反射を抑えドライバーに見やすい視界を提供することも可能。さらに、対向車の眩惑防止はもちろんのこと、カーブを検知すると前もって配光パターンを制御し、カーブの先を早めに照らすとで安全性を高めている。

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AGILITY CONTROLサスペンション
セレクティブダンピングシステムを用いたAGILITY CONTROLサスペンションは、通常走行時にはしなやかで快適な乗り心地でありながら、ハードなコーナリング時など一定以上の負荷がかかった場合に、瞬時に減衰力を高められる可変ダンピングシステムである。

通常走行時はオイルの一部がバイパスチャンネルを流れるため油圧抵抗が小さく、一方ハードなコーナリングなどでダンパーに急激な入力がある場合はバイパスチャンネルが自動的に閉じ、100%の減衰力を得られるため最大限の安定性が確保される。

マルチチャンバーエアサスペンションAIR BODY CONTROL
AIR BODY CONTROLは車速や走行条件に応じて、ダンピング特性や車高を自動的に調整する電子制御式エアサスペンションである。

路面状況、運転状況、乗車人数や積載状況に応じて、減衰力を常に最適に保ちます。また、荒れた路面などではスイッチ操作で最低地上高を15mm高めることができる。

乗車人数などによる車体姿勢の変化を補正するセルフレべリング機能により、常に変わらないハンドリング特性を実現する。

AMG RIDE CONTROLスポーツサスペンション
「AIR BODY CONTROLサスペンション」をベースとして、ネガティブキャンバーの拡大やエアスプリングとダンパーの強化など、スポーツ走行に適したセッティングに専用開発されたユニットがAMG RIDE CONTROLスポーツサスペンションである。

これはハードなコーナリング時やブレーキング時には、固いスプリングレートへと瞬時に切り替えて、思いのままの俊敏なハンドリングを実現。また、走行状況に合わせて4輪それぞれを電子制御する連続可変ダンピングシステムの機能によって、快適な乗り心地からメルセデスAMGならではのダイナミックな走りまで、「Comfort」、「Sport」、「Sport+」の3つのモードが選択できる。

フルタイム四輪駆動「4MATIC」
全天候型フルタイム四輪駆動システム「4MATIC」によって、様々な天候や路面状況下で最適なトラクションを発揮。

オンロードでは、コーナリング時や高速走行時の高い安定性を実現する。また、オフロードや雪道などでは、タイヤの空転や横滑りを抑制し、高い操縦性や走行安定性を確保します。軽量コンパクトな設計により燃費向上にも貢献している。

パフォーマンス志向の四輪駆動システム「AMG 4MATIC」
高性能エンジンのパワーを四輪に最適配分するメルセデスAMGが開発した四輪駆動システム「AMG 4MATIC」がAMG 4MATICである。

前後トルク配分が31(前):69(後)というリア寄りのトルク配分により、ハイパワーを四輪へ最適に配分。発進時はもちろん高速走行、ハイスピードコーナリング、そしてコーナーの立ち上がり加速などにおいて絶対的な安定性を誇り、思いのままのドライビングを楽しむことができる。

低燃費と快適性を両立させた電子制御9速A/T「9G(ナイン ジー)-(・)TRONIC(トロニック)」
9速オートマティックトランスミッション「9G-TRONIC」によって1つのギアが受け持つ速度域が狭くなり変速ショックとエンジン回転数を抑えることが可能。

これによって、静粛性と低燃費を高いレベルで実現しています。また、メルセデスAMG E 43 4MATIC ステーションワゴンは専用セッティングが施され、よりクイックなレスポンスによる爽快なドライビングフィールを愉しむことが可能になった。

軽量・高剛性ボディ
ボディシェルは軽量高強度な超高張力鋼板を多用しながら、フロントフェンダー、ボンネット、フロントエンドなどの大部分にアルミニウム合金を積極的に採用して重量の増加を抑制しながら高い強度を確保した。

これにより高度な衝突安全性はもちろん、卓越したハンドリング、極限的に低いノイズや振動レベルを実現。ボディ剛性や静粛性の面で、セダンに対して不利なステーションワゴンでありながら優れた設計技術によって、それらを高いレベルで実現している。