マツダ、「魂動」デザインに新装色「マシーングレー」を開発しMX-5 RFに採用


マツダ株式会社(本社:広島県安芸郡府中町、社長:小飼雅道、以下、マツダ)は3月23日、デザインテーマ「魂動(こどう)-Soul of Motion」の造形の魅力を際立たせるボディカラー「マシーングレー」を、車両ブランディングの新たなイメージカラーに加えた。

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なおこの塗色は、3月25日から4月3日まで開催されるニューヨーク国際自動車ショー出品の「マツダ MX-5 RF(日本名:ロードスター RF)」に採用している。

マシーングレーは、魂動デザインを象徴するボディカラー「ソウルレッド」に続いてマツダが導入する特別塗装色として同社が加えたもの。

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今春より北米から発売予定の新型「マツダ CX-9」にも採用しており、今後幅広い車種に展開する予定としている。

マツダは、「カラーも造型の一部」という思想の下、魂動デザインのダイナミックかつ繊細な面構成を際立たせるカラーの開発に力を入れている。

マシーングレーでは「機械の持つ精緻な美しさの追求」をテーマに、力強い陰影のコントラストと表面の緻密さを高次元で両立することで、あたかも鉄のインゴットから削り出したかのようなリアルな金属質感を実現したと云う。

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従来こうした質感表現は、極薄のアルミフレークを含んだ塗料を熟練職人が手作業で何度も塗り重ねて仕上げるコンセプトカーなどでのみ可能なものだったが、マシーングレーでは、ソウルレッド用に開発した塗装技術「匠塗 TAKUMINURI」(※1)を進化させることで、クリア層、反射層、カラー層からなる塗膜構成(※2)での量産化に成功した。

塗色表面の反射層には、極薄の高輝度アルミフレークを含んだ塗料を、均一な厚みになるように精密に塗装した後、乾燥過程で劇的に体積を収縮させる手法を採用した。

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新採用した「マシーングレー」の塗膜構成

これにより、一般的な反射層の約4分の1である約2.5ミクロンにまで極薄化した塗膜の中に、あたかも職人が手塗りしたかのような、アルミフレークが一定間隔で平滑に並んだ状態を形成。緻密でありながら、光の当たる面全体が強く輝くリアルな金属質感を実現した。

また反射層とカラー層の双方に発色の良い漆黒顔料を使用してアルミフレークの隙間から透過させることで、光の当たらない部分に鉄独特の力強い黒みを持たせ、陰影のコントラストを高めている。

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(※1)熟練の職人が手塗りしたような精緻で高品質な塗装を、量産でも実現するマツダの塗装技術
(※2)電着層を除く